開業のときに作ったホームページはあるのに、新患の数が思うように伸びない——そんな状況に心当たりはないでしょうか。新患が伸びない原因は、デザインの古さとは限りません。開業時に載せた情報が今の診療と合わなくなっているだけでも、患者は候補から外していきます。
この記事で扱うのは、クリニックのホームページ集客が止まる原因と、院長がスマートフォンで確かめられる点検7項目です。直す順番、医療広告等ガイドラインの中で強みを伝える書き方、作り直しを判断する基準までを順に整理します。
この記事を読めば、自院のページで直すべきか所に優先順位をつけ、院内で直せる範囲と外注する範囲を切り分けられるようになるでしょう。
※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。
クリニックのホームページ集客が効く理由
患者は受診先を決める前に、いくつかの情報源をあたります。ホームページが開かれるのは、その流れの終盤です。ここで判断がつかなければ候補から外れ、近隣に同じ診療科が増えるほど、この場面の重みは増していきます。
まず、患者が情報を集める行動と、ホームページが果たす役割を見ていきましょう。
患者が情報を集めてから受診先を決めるから
厚生労働省の受療行動調査によると、外来患者の80.7%が受診の前に何らかの情報を入手しています。情報を入手していない患者は16.3%にとどまります。
この調査は一般病院の利用者を対象にしたもので、診療所の患者は含まれません。ただし、受診先を調べてから決める行動そのものは、クリニックを選ぶときにも同じように起きます。
入手先で最も多いのは家族・友人・知人の口コミで68.4%、次いで医療機関が発信するインターネットの情報が28.8%です。人から名前を聞いた患者が、そのあとで自院のページを開いて確かめる流れになります。口コミで名前が挙がっても、ページで判断がつかなければ受診には結びつきません。
口コミの次に確かめる最後の確認先だから
ホームページは、受診するかどうかを決める最後の確認先として開かれます。口コミで名前を聞いた患者も、そのまま来院するとは限りません。
診療時間が合うか、どの症状をみてもらえるか、行き方はわかるかを確かめてから予約に進みます。ここで必要な答えが見つからなければ、患者は別の候補を調べ直します。
厚生労働省の医療施設調査では、活動中の一般診療所は令和6年10月1日現在で105,207施設あり、5年前より2,591施設増えました。近隣に候補が増えるほど、最後の確認で選ばれるかどうかが新患の数を左右します。開業からの年数が経つほど紹介や内覧会の効果は薄れ、この確認の場面が入口として重くなるでしょう。
クリニックのホームページ集客が止まる原因
ホームページを開いた患者が予約に進まないとき、原因は大きく3つに分かれます。載っている情報が古い、受診の判断に必要な説明が足りない、検索結果に出てこない、の3つです。多くの場合は1つだけでなく重なって起きています。
ここでは、それぞれの原因が新患の数にどう表れるかを解説します。
古いまま放置された掲載情報
開業のときに作ったページは、診療時間や休診日、医師の体制が当時のまま残っている場合があります。診療の合間では更新に時間が取れず、変更があっても後回しになりがちです。
休診日の変更や医師の交代を院内で周知できていても、ページ側の書き換えは別の作業です。患者は掲載された時間を見て来院するため、実際と違えば、その一件で信頼を失います。筆者がWebディレクターとして関わった頃も、公開後に更新も保守もされないまま何年も放置されたサイトを数多く見てきました。
医師数のように「○年○月現在」と付けた情報は、その後に医師が大きく減ったまま残っていると誇大広告として扱われ、随時の更新が求められます。最初に直すべきは、この種のずれです。
受診の判断に足りない説明
診療科名だけが並ぶページでは、患者は手元の症状をみてもらえるかどうかを判断できません。内科と書いてあっても、めまいや動悸で受診してよいのかまでは読み取れません。
初診の持ち物や、受付から会計までの流れがわからない状態も同じです。予約の前に確かめたい点が残ると、患者は答えが載っている別のクリニックへ移ります。
「専門外来」の表記は、そのままでは広告に使えません。ただし、糖尿病や花粉症のような特定の治療や検査を実施している旨は掲載できます。
診療科名の下に書き足すべきは、実際に受けている相談の内容です。院長にとって当たり前の内容ほど、書かれずに抜け落ちます。
検索結果に出てこない設計
患者が使う検索語は「地域名と診療科」や症状の名前です。院名で探す患者はすでに名前を知っている層で、新患の入口にはなりません。
ページに症状の説明がなければ、症状で調べた患者の検索結果には並びません。地図から探す患者に対しては、Googleビジネスプロフィールの情報が関連性、距離、知名度の3要素で評価されます。
ここまでの3つは重なって起きる場合が多く、どれか1つだけを直しても反応は変わりません。まず、患者が打ち込む言葉が自院のページのどこかに書かれているかを確かめるとよいでしょう。
関連記事:MEO対策は自分でできる?9つの手順と上位表示の3要素を解説
クリニックのホームページ集客の点検7項目
ここからは、院長がスマートフォンで開いて確かめられる7項目を挙げます。保険医療機関及び保険医療養担当規則により、届出事項や明細書の発行状況、保険外負担の掲示は原則としてウェブサイトへの掲載が必要なので、この点もあわせて確認しましょう。
患者が見る流れに沿って、上から順に点検していきます。
診療時間と休診日の記載
最初に見るのは診療時間と休診日で、実態と合っているかどうかが点検の中身です。診療日や診療時間はそのまま掲載でき、休診日だけを明示する書き方も認められています。
年末年始やお盆の診療日程を前年のまま置いているページも見かけます。学会や研修で臨時休診にした週、受付終了時刻を早めた曜日が、ページに反映されないまま残っていないかを確かめましょう。
予約の受付時間や電話の受付時間も広告できるので「平日9時〜17時予約受付」のように時間まで書けます。診療時間の表と受付時間が別なら、両方を並べて示すと患者の迷いが減ります。
医師の経歴と診療方針
医師の氏名や役職、略歴は広告できます。略歴に書けるのは、出身校や学位、免許取得日、勤務した医療機関などの一連の履歴です。
専門医や認定医の資格は略歴には含まれず、研修歴も広告が認められる範囲には入りません。連絡先を載せた自院のページであれば、広告できる項目の制限が外れる枠で書けます。専門医を掲げるなら「医師○○○○(○○学会認定○○専門医)」のように認定した団体名まで書く必要があり、単に「○○専門医」と書くと誇大広告に当たります。
非常勤の医師を載せる場合に必要なのは、非常勤である旨や「火曜と木曜の午後」といった勤務日時の記載です。どのような考えで診療にあたっているかも、最上級の表現を避けて事実として書けば、患者が医師の人柄を知る材料になります。
症状ごとの解説ページ
診療科名の下に、相談の多い症状ごとのページがあるかを確認します。患者は診療科ではなく、せきや腹痛、めまいのような症状で検索するためです。
ここでも「専門外来」の名称は広告可能事項から外れますが、糖尿病や花粉症といった特定の治療や検査を実施している旨は書けます。「喫煙に対する健康相談」のように、対象を示した健康相談の実施も同じ扱いです。問い合わせ先を明示した自院のウェブサイトなら、広告できる項目の制限が外れる仕組み(限定解除)の枠で書ける余地も残ります。
症状ごとのページは、患者の検索語と自院のページをつなぐ入口です。月に何度も同じ説明をしている症状を3つ選び、来院の目安と院内で受けられる検査を書き出しましょう。診察室で毎回話している内容が、そのまま原稿になります。
初診の流れと持ち物の案内
初診の受付から会計までの流れと、持ち物の案内があるかを確かめます。予約前の患者が最も知りたいのは、当日に何を用意すればよいかです。
案内に入れておきたい持ち物は、次のとおりです。
- マイナ保険証または資格確認書
- お薬手帳
- 紹介状と検査結果
- 医療費助成の受給者証
初診の流れは広告できる項目として個別に定められてはいませんが、患者が自ら調べて開くウェブサイトであれば限定解除の枠で掲載できます。この仕組みを使うには、電話番号やメールアドレスのような問い合わせ先をページに明示する必要があります。連絡先が各ページから見える状態かを、あわせて点検しましょう。
通院手段と駐車場の情報
通院手段の案内は、来院の直前に見られる情報です。住所や郵便番号だけでなく、最寄り駅からの道順、案内図、地図も広告できます。
駐車場について広告できる事項の例示は、有無と位置、収容可能台数、料金を徴収している場合の駐車料金です。バリアフリー構造や点字ブロック、音声案内設備の有無も掲載でき、車椅子を使う患者への配慮を示せます。
クレジットカードや電子決済に対応している旨、利用できるカードの種類も広告できる事項です。自院に駐車場がなく近隣のコインパーキングを案内する場合は、自院の設備と混同されないよう、近隣の有料駐車場である旨を明記しましょう。地図を貼っただけで終わっているページは、文章での道順を1本足しましょう。
スマートフォンの予約導線
予約の入口は、スマートフォンで開いて実際に押してみるのが確実です。予約による診療の実施の有無、受付時間、予約用の電話番号やページのアドレスは、いずれも広告できます。
点検するのは、最初の画面から予約までに何回押す必要があるかです。電話番号が画像で貼られていると、押しても発信できません。
フォームの入力項目が多すぎないか、送信後に確認の連絡が届くかも確かめます。筆者が自社サイトを点検したときは、WordPressにログインしたままだったせいで表示位置が32pxずれていました。ログイン中の画面は訪問者の画面ではありません。
院長ご自身のスマートフォンで患者と同じ順番に押し、予約の直前まで進んでみると、詰まるか所がその場でわかります。制作会社に頼まなくても把握できる範囲です。
医療広告等ガイドラインへの適合
最後に、医療広告のルールに触れる表現が残っていないかを見ます。医療機関のウェブサイトは、医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン・令和8年3月30日最終改正)の対象です。
その場で削る対象は、患者の体験談と他院との比較、最上級の表現、説明のない治療前後の写真の4つです。開業時の原稿や、以前に制作会社が作った文言がそのまま残っている場合があります。
どこまで書いてよいかの線引きは、記事の後半で強みの伝え方とあわせて扱います。点検の段階で必要なのは、該当する表現の有無の確認だけです。7項目を上から見ていけば、直すべきか所の一覧が手元にできあがるでしょう。
関連記事:クリニックホームページ制作の費用は?相場と医療広告の注意点も解説
クリニックのホームページ集客を直す順番
点検で見つかったか所を、いっぺんに直す必要はありません。順番を間違えると、手間をかけたのに反応が変わらないまま終わります。費用のかからないか所から、結果の表れ方が早い順に進めるのが基本です。
ここでは、着手の順番を3段階に分けて紹介します。
最初に情報の正確さをそろえる
最初に手をつけるのは、診療時間と休診日、医師の体制、電話番号と地図です。いずれも費用がかからず、その日のうちに直せます。誤りが残っていると、来院を決めかけた患者が最後の場面で離れます。
事実の誤りは、どれだけ検索対策をしても取り返せません。保険医療機関の掲示事項をウェブサイトに載せる義務も、この段階でまとめて済ませます。
届出事項、明細書の発行状況、保険外負担の3つは、無床の診療所でも該当します。まず現状のページを印刷するか画面を保存し、実態と違うか所に印をつけていきましょう。この作業だけで、直す対象の半分は洗い出せます。
次に受診前の不安を減らす
情報がそろったら、患者が予約の前に迷うか所を埋めます。対象になるのは、症状ごとの説明と初診の流れ、持ち物、通院手段と予約までの押す回数です。
この段階で早いのは、新しいページを増やすより、すでにあるページへ書き足す進め方です。診察室で毎回説明している内容を文章にすれば、原稿を用意する手間も抑えられます。患者に届くのは、制作会社が書いた一般論より院長が話した言葉です。
まとめて直すと、どの変更が反応につながったのかがわからなくなります。1か所直すたびに、電話や予約の入り方がどう変わったかを1か月ほど見てから次へ進みましょう。
最後に検索対策に取り組む
検索で見つかる状態にする作業は、受け皿が整ったあとに回します。先に人を集めても、ページで判断がつかなければ予約には結びつきません。
検索対策は最も時間がかかり、結果が表れるまでの期間も長い作業です。この段階に入るのは、地域名と診療科での検索、症状ごとの記事、地図検索の整備です。
地図検索は関連性、距離、知名度の3要素で評価されるため、前の2段階での整理がそのまま反映されます。ここまで来て時間が取れないと感じたら、外注する範囲を切り分ける段階に入っているでしょう。
クリニックのホームページ集客で強みを伝える書き方
医療機関のウェブサイトでは、患者の体験談も他院との比較も使えません。書けない前提のまま手が止まると、どこにでもある当たり障りのないページに落ち着きます。ただし、禁止された表現の裏側にあるのは、自院のページだからこそ書ける範囲です。
ここでは、代わりに何を書けるかを解説します。
体験談を使わずに信頼を示す
治療の内容や効果について書かれた患者の体験談は、広告できる範囲の内容であっても自院のページには掲載できません。医師が書いた症例紹介であっても「痛みがやわらいだ」のような患者の言葉を引くと、同じ扱いになります。
スタッフが書いた体験談や、アンケート用紙を画像にして貼る方法も認められません。代わりに使えるのは、検証できる客観的な事実です。
診療報酬の施設基準を届け出ている場合は、適合している旨、基準の内容、届出日を書けます。設備の写真や院内の案内図、対応できる言語や通訳の配置も、事実として掲載できる事項です。
比較をせずに強みを言い換える
「日本一」「No.1」「最高」といった最上級の表現は、客観的な事実であっても使えません。他院を引き合いに出して自院が優れていると示す書き方も、比較優良広告として禁止されています。
最上級の表現を除けば、客観的な事実の記載まで妨げられているわけではありません。求められたときに裏付けとなる根拠を示せる範囲であれば書けます。
手術件数を載せるなら、対象期間を暦月単位で併記し、1年ごとに集計した件数を複数年並べます。ただし、医師個人の手術件数は広告できる範囲に入りません。
限定解除の要件を満たした自院のページなら掲載できますが、ここでも根拠を示せる場合に限られます。調査結果を引く場合も、出典と実施主体、範囲、実施時期を併記しましょう。
誤認を招かない写真を選ぶ
治療の前後を並べた写真は、そのままでは掲載できません。通常必要とされる治療内容や費用、主なリスクと副作用の詳細な説明を付し、限定解除の要件を満たしたページであれば掲載できます。自由診療なら、治療期間と回数も必要な項目です。
説明の置き方にも条件があります。リンク先の別ページに逃がしたり、利点の説明より極端に小さな文字で載せたりする書き方は認められません。
院内や設備を撮った写真、建物の外観や内装の写真は、そのまま掲載できます。筆者の経験でも、ホームページの印象を最後に決めるのは写真です。
待合室の広さ、キッズスペース、検査機器のように、患者が来院前に知りたい場所を撮って並べるほうが手間もかかりません。自院のページだからこそ書ける範囲を使い切ると、比較に頼らずに違いが伝わるでしょう。
診療形態で変わるクリニックのホームページ集客
保険診療と自由診療では、ホームページに求められる役割が変わります。価格を自院で決められるかどうかが根本から異なるため、目指す方向も分かれます。両方を扱うクリニックでは、ページの中でも別々の考え方が必要です。
ここでは、それぞれで何を目標に置くかを整理しましょう。
保険診療で新患を増やす考え方
保険診療の価格は自院で決められず、集患は新患の数と再診率の2つでしか伸ばせません。診療報酬は厚生労働大臣が中央社会保険医療協議会の議論を踏まえて告示で定め、点数表では1点10円と決まっています。
患者から受け取る一部負担金の割合も法律で定められており、医療機関の裁量は入りません。費用に応じた物品の値引きなどで患者を誘引する行為も禁止です。
そのため、ホームページの役割は2つに絞られます。初めての患者に受診の判断材料を渡す作業と、一度来た患者が次の予約を取れる状態を保つ作業です。どちらも新しいページを増やさずに、今あるページの精度を上げれば近づけます。
自由診療で件数と単価を分ける考え方
自由診療は価格を自院で決められる代わりに、掲載の条件が増えます。承認された医薬品や医療機器を承認の範囲で使う自由診療は、公的医療保険が適用されない旨と標準的な費用をあわせて書けば、治療の方法まで広告できます。
費用は「5万〜5万5,000円」のような幅や「約○円程度」でも認められますが、窓口で実際に負担する額がわかる書き方が必要です。麻酔管理料などが別にかかるなら、それらを含めた総額の目安も添えます。
キャンペーンや割引を前面に出す書き方は、品位を損ねる広告として慎むべき対象です。医薬品や医療機器の販売名も広告できないため、機器の名前で違いを示す方法は使えません。件数を増やすのか単価の高い治療に寄せるのかで、必要なページの数と説明の深さが変わるでしょう。
診療の合間でも続くクリニックのホームページ集客
ホームページは公開して終わりではありませんが、院長が毎週手を入れる前提で設計すると、たいてい途中で止まります。診療の合間に取れる時間は限られています。更新が止まっても情報が古くならない構成にしておけば、この前提でも困りません。
ここでは、更新を止めても崩れないページの作り方を解説します。
院長が更新するか所を絞る基準
更新の対象は、変わったときに患者が困る情報だけに絞ります。該当するのは、診療時間と休診日、医師の体制、予約の受付状況の4つです。
逆に、院長が書かなくても差し支えないか所もあります。症状の解説や院内の紹介は、一度書けば何年も使える情報です。診療方針や設備の紹介も、年単位で置いたままにできる内容です。
変える必要のある情報と、置いたままにできる情報をページの中で分けておくと、更新の対象がひと目でわかります。お知らせ欄に休診情報を集約し、ほかのページには日付の入る記述を置かない設計なら、手を入れる場所は1か所で済みます。だれが更新するかも、この段階で決めておきましょう。
関連記事:集客できるホームページの作り方|必須6ページ・導線設計・更新体制を解説
更新が止まっても崩れない構成
更新が数か月止まっても劣化しないページは、日付に依存しない情報で組み立てられています。「今月のお知らせ」を目立つ位置に置くと、更新が途切れた瞬間に放置された印象を与えます。
崩れにくい構成にするために、次の点を見直しましょう。
- 最新のお知らせを最上部に置かない
- 本文に年号や「今年」を書かない
- 医師数は更新できる1か所にまとめる
- 季節の話題は固定ページに載せない
このうち医師数は、実際より多い人数が残ったままだと誇大広告として扱われます。日付の入る記述を1か所に集めておけば、更新が止まってもページ全体の表示は正しいままです。年に1度だけ全体を見直す運用でも、この構成なら保てるでしょう。
クリニックのホームページを作り直す判断基準
点検して直しても届かない場面があります。ページの構造そのものが、今の診療内容に合わなくなっている場合です。医科クリニックでは、この状態になる場面が2つあります。
ここでは、作り直しを考える2つの場面を紹介します。
診療科や医師を増やす場合
標榜する診療科を増やしたときや、医師が加わったときは、ページの骨組みを見直す段階です。1診療科・1医師の前提で作られたページに項目を足していくと、患者はどの医師がどの曜日に何をみているのかを追えなくなります。
判断の基準になるのは、医師ごとの紹介ページや診療科ごとの入口、曜日別の担当表が必要になる規模かどうかです。非常勤の医師を含めて曜日ごとの体制を示すなら、表で並べると患者が読み取れます。
追記を重ねてページの階層が3つを超えたなら、構造から組み直したほうが早く済みます。部分的な修正を続けるより、作り直しの見積もりを取って比較する段階です。
関連記事:ホームページで集客できないのはなぜ?診断から改善の順番まで解説
自由診療を新しく始める場合
自由診療を始めると、ホームページ側で用意する情報が一段増えます。治療ごとにそろえる情報は、通常必要とされる治療内容と治療期間および回数、標準的な費用、主なリスクや副作用です。未承認の医薬品や医療機器を使う場合は、未承認である旨や入手経路などの記載も加わります。
保険診療だけを前提に作られたページには、これらの情報を収める場所がありません。1治療あたり1ページを新しく起こす前提になり、既存の構成に差し込むと患者が迷います。
自由診療を始める判断と、ホームページを作り直す判断は同じ時期に置くほうが結果的に安く済みます。どちらの場面にも当てはまらないなら、点検と部分的な修正で十分に間に合うでしょう。
クリニックのホームページ集客でよくある質問
ここまで点検と改善の順番を見てきましたが、着手の前に判断がつかないまま止まる論点も残ります。院内で直せる範囲の線引きや、結果が表れるまでの期間はその代表です。
最後に、院長から実際に受ける質問を3つ取り上げて解説します。
ホームページだけで新患は増える?
ホームページだけを直しても、新患が自動的に増えるとは限りません。厚生労働省の受療行動調査では、受診先を決めるときに最も多い情報源は家族・友人・知人の口コミでした。
ホームページは、名前を聞いた患者や症状で調べた患者が、受診を決める場面を支えます。口コミも紹介も、最後はページで確かめられます。
入口を増やす作業と、来た患者を予約まで進める作業は別で、後者が整っていなければ入口を広げても新患は増えません。まずページ側の判断材料をそろえ、そのうえで地図検索や紹介の導線を足す順番が現実的です。
制作会社に頼まず自分で直せる?
点検で見つかる項目の多くは、院内で直せます。更新の権限があれば当日中に反映できるのは、次のようなか所です。
- 診療時間と休診日の表
- 電話番号と受付時間
- 医師の紹介文
- 症状ごとの説明
一方で、ページの階層や導線を組み替える作業、症状ごとのページを継続して増やす作業は、時間の確保が難しい領域です。診療の合間に少しずつ進めると、途中で止まったまま数か月が過ぎます。
文章を直すだけで済む範囲は院内で、構造を変える範囲と継続して増やす範囲は外部に回すのが、負担の少ない切り分けです。更新の権限がどこにあるかも、あわせて確認しておきましょう。
改善の効果はどのくらいで出る?
直したか所によって、反応が返ってくるまでの期間は変わります。診療時間や電話番号の誤りを直した結果は、その週の問い合わせから表れる場合もあります。
一方で、症状ごとのページを増やして検索から人を呼ぶ取り組みには、記事が積み上がるまでの時間が必要です。反応が早い改善で3か月ほど、検索対策では半年ほどが一つの目安ですが、診療科や地域の競合状況で幅が出ます。
1か所ずつ直して反応を見る進め方なら、どの変更が結果につながったのかを短い期間で切り分けられます。予約数や電話の件数を月ごとに控えておくと、比較する材料になるでしょう。
クリニックのホームページ集客について解説しました
ホームページがあるのに患者が来ないときは、作り直しを決める前に今あるページを点検すると、費用をかけずに直せる範囲がはっきりします。クリニックのホームページ集客は、施策を増やす作業ではなく、載っている情報を実態にそろえる作業から始まります。
診療時間の記載から医療広告等ガイドラインへの適合まで7項目を確かめ、情報の正確さ、受診前の不安、検索対策の順に手を入れましょう。体験談や他院との比較が使えなくても、施設基準の届出や設備の写真のように、確かめられる事実で強みは伝えられます。
まずはご自身のスマートフォンで自院のページを開き、患者と同じ順番に押しながら実態と違うか所に印をつけていきましょう。構成の組み替えや記事の継続的な制作まで手が回らないと感じたら『レノワード企画』へご相談ください。
参考サイト

