紹介や口コミだけでは新規のお客さまが頭打ちになり、ホームページを作り直そうと決めた方も多いのではないでしょうか。ところが検索すると制作会社が無数に出てきて、比べる軸が見つかりません。
この記事では、ホームページ制作会社の4タイプと相談前の準備、選び方の7基準を整理します。業種別に見るべき点や費用相場、契約条項、小規模事業者向けの選択肢まで解説します。
最後まで目を通せば、自社に合う依頼先を1つに絞り、届いた見積書が妥当かどうかをご自身で判断できるでしょう。
※本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。
ホームページ制作会社とは
ホームページ制作会社は、企業や店舗のウェブサイトを設計から公開まで請け負う会社です。総務省の令和7年通信利用動向調査によると、常用雇用者が100人以上の企業では、自社のホームページを開設している割合が93.3%にのぼります。この調査に小規模な事業者は含まれていませんが、一定の規模を超えた企業ではホームページの保有が前提になっています。
まずは制作会社が引き受ける仕事の範囲と得意分野の幅、フリーランスや自作との違いを整理しましょう。
制作会社が担う仕事の範囲
ホームページ制作会社が引き受けるのは、デザインとコーディングだけではありません。多くの会社は、打ち合わせでの目的整理からサイト構成の設計、原稿や写真の準備、公開後の保守までを一続きの業務として扱います。
どこまでが料金に含まれるかは会社ごとに違い、同じ「ホームページ制作」でも中身は別物です。たとえば、サーバーやドメインの契約まで代行する会社もあれば、発注側が契約を済ませておく前提の会社もあります。
見積書を比較するときに先に見るべきは、金額ではなく対応範囲です。範囲が狭い会社ほど安く見えますが、足りない部分は自社の手間か追加費用に変わります。
まず「原稿は誰が書くのか」「写真は誰が撮るのか」の2点を聞くと、会社ごとの差がはっきり出ます。
デザイン・集客など得意分野の幅
ホームページ制作会社は、それぞれ得意分野をもっています。検索して出てくる会社を並べても違いが見えにくいのは、看板に書かれた言葉が会社ごとに異なるためです。
よく見かける得意分野は、次のとおりです。
- デザインの表現力に強い
- 予約や決済のシステムに強い
- SEOと集客の支援に強い
- 短納期と低価格に強い
SEOとは、検索結果の上位に表示されるようにする施策を指します。得意分野が自社の目的と合っていないと、仕上がりに満足しても問い合わせは増えません。
写真の美しさで選びたいのか、予約を取りたいのか、検索から人を呼びたいのかを先に決めると、見るべき会社が絞れます。
関連記事:Web制作会社にマーケティングはどこまで頼める?確認点から費用まで解説
フリーランスや自作との違い
ホームページを用意する方法は、制作会社への依頼だけではありません。無料ツールを使った自作やフリーランスへの依頼もあり、費用と手間の配分はそれぞれ別物です。
自作でかかるのはツール利用料だけですが、原稿も写真も設計もすべて自社の仕事になります。見た目は整えられても、検索からの集客や予約の仕組みまで求めると自社だけでは手が回りません。
フリーランスと制作会社の違いが出るのは、動かせる人数と任せられる工程の広さです。制作会社は設計・デザイン・原稿を分担して進めるため、公開後の保守までを一続きで預けられます。
費用の安さよりも「途中で止まらない体制」を重く見るなら、制作会社への依頼が現実的な選択になります。
ホームページ制作会社の4タイプ
制作会社を比べる前に、依頼先そのものが4つのタイプに分かれる点を押さえると迷いが減ります。費用感と向き不向きは、次のとおりです。
| タイプ | 費用感 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 大手の総合制作会社 | 100万円〜 | 大規模・多機能 |
| 地域密着の中小制作会社 | 30〜100万円 | 地元での集客 |
| フリーランス | 5〜50万円 | 予算重視・小規模 |
| 月額制のサブスク型 | 月額数千円〜 | 初期費用を抑えたい |
金額は一般的な目安で、調査主体によって区切りは異なります。
4つのタイプそれぞれの強みと注意点を、順に見ていきます。
大手の総合制作会社
大手の総合制作会社は、企画から公開後の運用までを大人数の体制で請け負う会社です。社内にディレクター、デザイナー、エンジニアがそろい、大規模なサイトや多機能な仕組みにも対応できるのが特徴です。
費用は100万円以上が目安で、数百万円規模の案件も扱います。予算に見合う成果を求められるため、全国展開の企業や採用に力を入れる企業に適しています。
問い合わせの窓口は営業担当が務め、実際に手を動かす制作担当者とは分かれるのが一般的です。従業員数名の事業者が依頼すると、最低受注金額に届かず断られる場合があります。会社の規模が大きいほど良い結果になるとは限らないため、自社の予算と案件の大きさが釣り合うかを先に見極めましょう。
地域密着の中小制作会社
地域密着の中小制作会社は、数名から数十名の規模で地元の企業や店舗を中心に手がける会社です。代表や担当者が直接打ち合わせに来るため、業種の事情や地域の商圏を踏まえた提案が受けられる点が強みです。
費用は30〜100万円ほどが目安で、小規模なサイトなら大手より抑えられます。対面で相談できる距離にあると、写真の撮り直しや原稿の相談もその場で進められます。
一方で、対応できる人数には限りがあり、大規模なシステム開発や短納期の案件は苦手な領域です。会社の得意分野と過去の制作実績を見て、自社の規模に合うかを確かめましょう。
フリーランス・個人事業主
フリーランスや個人事業主は、制作の全工程を1人、あるいは少人数のチームで請け負う依頼先です。費用は小規模なサイトで5〜15万円、標準的なサイトで15〜30万円が目安で、同じ規模なら制作会社より安く収まる傾向にあります。
窓口が1人のため、修正の相談から反映までが早く進みます。ただし、対応できる範囲は個人の力量に左右されるため、デザインは得意でも集客の設計には弱い場合もあるでしょう。
1人で請け負う体制のため、対応できない期間が生じたときに代わりの担当者を立てられない面があります。契約前に、データの引き渡し方法と、対応が難しくなった場合の連絡先を決めておきましょう。
関連記事:ホームページ制作をフリーランスに依頼するメリットは?費用や流れも解説
月額制のサブスク型サービス
月額制のサブスク型サービスは、初期費用を抑えて毎月の定額でサイトを維持する仕組みです。初期費用は0円から数万円、月額は数千円から1万円台が中心で、公開までの期間も最短で数日から2か月ほどと短めです。
費用の総額を抑えられる代わりに、サイトの所有権が制作会社側に残る契約が主流になります。解約するとサイトが公開停止になり、データも削除される場合があるため、契約前の確認が必要です。
最低契約期間を半年から1年に設定するサービスが多く、2年の最低契約を課すものや1年ごとに自動更新となるものもあります。毎月の支払いに納得できるかだけでなく、やめるときにどうなるかまで見ておきましょう。
関連記事:ホームページサブスクと買い切り型の違いとは?費用や選び方を解説
ホームページ制作会社への相談前の準備
制作会社に問い合わせる前の準備で、見積もりの精度と提案の質は変わります。目的も予算も決まらないまま相談すると、各社が別々の前提で見積もりを出すため、並べても比べられません。
ここでは、問い合わせ前に整理しておきたい3点を解説します。
目的と達成したい成果を整理する
最初に決めるのは、ホームページで何を達成したいのかです。新規の問い合わせを増やしたいのか、採用の応募を集めたいのか、既存客への案内を楽にしたいのかで、必要なページも設計も変わります。
目的が1つに絞れていれば、提案のよしあしをご自身で判断できるようになります。たとえば、問い合わせを増やしたいなら電話番号の見せ方やフォームの位置が評価の軸です。
数字で目標を置くと、提案の中身がはっきりします。「月に3件の問い合わせ」と伝えれば、制作会社はそこから逆算した構成を提案します。
目的が複数あるなら、優先順位まで伝えるのが有効です。限られた予算をどこへ振り向けるかの判断にも使えます。
予算の上限と公開時期を決める
予算の上限と公開したい時期は、相談の前に固めておきましょう。上限を伝えないまま相談すると、各社が想定する規模がばらつき、見積書を並べても比較になりません。
伝えるときは、制作費だけでなく公開後の運用費まで含めた年間の枠で考えます。ドメインとサーバー、SSLの費用は月額で数千円ほど、保守や更新を依頼すると月1万〜5万円ほどが一般的な目安です。
制作費だけで判断すると、2年目以降の負担が読めません。年間の総額で枠を決めておくと、各社の見積書を同じ土台で比べられます。
公開時期は「いつまでに公開したいか」ではなく「何に間に合わせたいか」で伝えると、優先順位まで共有できます。展示会や店舗の開店日など、動かせない予定があれば最初に伝えましょう。
載せたい内容を1枚にまとめる
相談前に、載せたい内容を紙1枚にまとめておくと打ち合わせが早く進みます。整った原稿でなくても、見出しの一覧があれば十分です。
書き出す項目は、次のとおりです。
- 会社や店舗の概要
- サービスと料金
- 実績やお客さまの声
- アクセスと営業時間
- 問い合わせの方法
この1枚があると制作会社はページ数を見積もれるため、金額の根拠まで説明を受けられます。手元に写真や過去のパンフレットがあれば、合わせて渡しましょう。
気に入ったサイトのURLを2〜3件添えると、デザインの好みも言葉より早く伝わります。似ている業種のサイトなら、ページの並べ方の参考にもなります。
自社に使える写真がなければ、撮影まで依頼できるかも同じ場で聞いておきましょう。撮影の有無は見積金額を左右する項目です。
ホームページ制作会社の選び方7基準
ホームページ制作会社を比べるときは、判断軸を先に決めておくと迷いが減ります。デザインの好みだけで選ぶと、公開後の更新や集客で行き詰まる場合があるためです。
ここでは、見積書が届く前に確認したい7つの基準を順に解説します。
同じ業種の制作実績
最初に見るのは、自社と同じ業種の制作実績があるかどうかです。業種が同じなら、お客さまが何を知りたいのか、どの情報が申し込みの決め手になるのかを制作会社が把握しています。
実績を見るときは件数ではなく、公開後にどうなったかまで聞きましょう。問い合わせが増えたのか、採用の応募が集まったのかを答えられる会社は、成果まで見て制作しています。
同じ業種の実績がない場合でも、近い商圏や近い客層の実績があれば判断材料になります。制作物の見た目だけでなく、掲載されている情報の並び順にも目を向けましょう。
業種特有のルールがある仕事なら、そこへの理解度も確かめておきたい点です。
担当者の提案力と相性
担当者との相性は、制作の進み方に直結します。ホームページ制作は数か月にわたるやり取りが続くため、質問への返答が遅い相手だと、そのぶん公開も遅れます。
見るべきは口の上手さではなく、自社の話をどれだけ引き出すかです。要望をそのまま形にするだけの担当者より、その要望が出てきた背景まで聞き返す担当者のほうが、結果的に成果へ近づきます。
初回の打ち合わせで、業界の言葉が通じるかどうかを試しましょう。専門用語を並べるばかりで説明が返ってこない相手とは、公開後のやり取りも噛み合いません。
打ち合わせの記録を毎回残して共有する会社なら、途中で担当者が代わっても話が戻りません。
見積書の内訳の細かさ
見積書は、金額の合計より内訳の細かさを見ましょう。「ホームページ制作一式 60万円」とだけ書かれた見積書では、何にいくらかかっているかを判断できません。
制作費の内訳は、おおよそ次の項目に分かれます。
- 企画とサイト構成の設計
- デザイン制作
- 原稿の作成と写真撮影
- コーディングと動作確認
- サーバーとドメインの設定
内訳が細かい見積書ほど、あとから「それは別料金です」と返される場面が減ります。補助金の申請でも、支出内容がはっきりしない見積書は認められません。
一式でまとめられた見積書を受け取ったら、内訳を出してもらえるか聞いてみましょう。出せない理由まで説明してもらえるかどうかが、公開後に追加費用の話をするときの目安になります。
公開後の保守と更新の体制
ホームページは公開した日が終わりではなく、更新を続けて初めて成果が出ます。保守契約の中身は会社ごとに差が大きく、月額の金額だけでは比べられません。
同じ月額でも、サーバーの監視やソフトの更新までにとどまる場合もあれば、原稿の差し替えや写真の入れ替えまで含む場合もあります。「月にどこまで直してもらえるのか」を回数か時間で示してもらうと、比較の土台がそろいます。
更新を依頼する窓口と、返事が返ってくるまでの日数も確かめておきましょう。急ぎの修正に何日かかるかは、公開後の使い勝手を左右します。自社で更新できる仕組みにするかどうかも、この段階で決めておく項目です。
集客とSEOへの対応力
検索から人を呼びたいなら、SEOにどこまで対応するかを確認しましょう。制作会社によって、ページの構造を検索エンジンが読み取れるよう整える段階までと、公開後の記事作成や順位の分析まで見る段階に分かれます。
見積書に「SEO対策」とだけ書かれている場合は、その中身を必ず聞き返しましょう。内部の設定だけを指しているのか、公開後の運用まで含むのかで、費用も成果も変わります。
検索は集客の入り口の一つにすぎません。SNSや広告、紹介と組み合わせて考えると、ホームページに求める役割もはっきりします。
順位を保証する提案には注意しましょう。検索エンジンの評価は、制作会社が決められる範囲の外にあります。
関連記事:Web誘導の方法7選|SEO・SNS・広告の使い分けを解説
買い切りか月額かの契約形態
契約形態は、買い切りと月額制の2つに大きく分かれます。買い切りは一括で数十万円から数百万円を払い、納品後は月額の支払いなしでサイトを使い続けられます。ただし、著作権が自社へ移るかどうかは後述する契約書の取り決め次第です。
月額制は初期費用を抑えられる代わりに、支払いを続ける限りサイトを使える契約が中心です。どちらが得かは金額だけでは決まらず、サイトを何年使うつもりかで逆転します。
3年で作り替える前提なら月額制が軽く、10年使うなら買い切りのほうが総額を抑えられる場合もあります。自社の資金繰りと使う年数を先に決め、決めきれないときは途中で切り替えられるかを両方の会社に聞いておきましょう。支払いの総額に加えて、途中でやめたときに何が手元に残るかも比較の材料です。
制作会社自身のサイトの品質
制作会社を選ぶときは、その会社自身のホームページも見ましょう。制作会社のサイトには、その会社が普段何を大事にしているかがそのまま出ます。
見る点は、デザインの新しさだけではありません。実績が更新されているか、スタッフの顔や名前が出ているか、料金の考え方が書かれているかを確かめると、公開後の姿勢まで読み取れます。
ホームページを何年も更新していない制作会社に、更新の相談を続けるのは難しいでしょう。スマートフォンで開いたときの表示や、問い合わせフォームの使い勝手も、そのまま自社サイトの仕上がりに近づきます。
実績のページに並ぶサイトを実際に開き、今も公開が続いているかどうかも確認します。
業種別のホームページ制作会社の選び方
制作会社の選び方は、業種によって見る点が変わります。広告のルールが定められている仕事では、規制を知らない会社に頼むと、公開後の修正や取り下げにつながる場合もあるでしょう。
ここでは7つの業種グループに分け、それぞれで確かめたい点を紹介します。
士業は広告規程の理解度を見る
弁護士や司法書士などの士業では、事務所のホームページも広告として規律されます。弁護士の場合、日本弁護士連合会の「弁護士等の業務広告に関する規程」が、事実に合致しない広告や誇大な広告を禁じ、訴訟の勝訴率の表示も認めていません。
同規程は氏名と所属弁護士会の表示を義務づけているため、制作会社がこの決まりを知らないと規程違反のサイトができあがります。解決事例の掲載も、依頼者の同意など条件を満たす場合に限られます。
士業のサイトを手がけた実績があるか、規程の改正まで追っているかを最初に質問しましょう。弁護士には2026年7月から、広告を委託した事業者との契約書や入出金の記録を、広告が終了したときから3年間保存する義務が加わっています。
関連記事:士業のホームページ制作の費用相場は?格安と集客型の違いを解説
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医療・治療院は広告規制を確認する
クリニックや歯科医院のサイトは、医療広告等ガイドラインの対象です。正式名称は「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」で、令和8年3月30日に最終改正されました。
患者の体験談や、治療の前後を並べた写真の掲載は原則として認められません。「最高の医療」のような最上級の表現や、効果を暗示するドメイン名も規制の対象になります。自由診療を載せる場合は、治療内容や標準的な費用、主なリスクの記載も必要です。
鍼灸院や接骨院には、あはき・柔整広告ガイドラインと呼ばれる別の指針があります。国家資格を前提としない整体院は同指針の直接の対象ではありませんが、虚偽や誇大な表示を慎む点は変わりません。制作会社がこれらの指針を読んだうえで提案しているかを確かめましょう。
関連記事:歯科ホームページ制作の費用相場は?選び方から集患のコツまで解説
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美容・サロンは予約導線を重視する
美容室やサロンのサイトは、予約までの導線がそのまま売上に直結します。営業時間や料金、担当者の指名方法をスマートフォンの数タップで確認できるかが、離脱するかどうかの分かれ目です。
表現の面では、景品表示法第5条が実際よりも著しく優良に見せる表示を禁じている点に注意が必要です。化粧品や美容機器の効果に触れるなら、薬機法第66条の虚偽・誇大広告の禁止も関わります。
口コミの扱いにも決まりがあり、依頼して書いてもらった投稿を「お客さまの声」として載せると、ステルスマーケティングの規制に触れる場合があります。責任を負うのは、依頼した店舗側です。
関連記事:美容室にホームページは必要?メリットから作り方・費用まで解説
建設・不動産は施工事例で見極める
工務店や不動産会社のサイトでは、施工事例や物件情報の見せ方が判断の軸です。写真の点数と撮り方で問い合わせ数が変わるため、現場の撮影に対応できるかを聞きましょう。
不動産会社の場合は、法律上の制約が重なります。宅地建物取引業法第32条は著しく事実と相違する表示を禁じ、第34条では売主・代理・媒介のどれにあたるかの明示が必要です。工事の完了前は、都市計画法や建築基準法の許可・確認を得るまで広告を出せないと第33条が定めています。
建設業者は、店舗のほか、発注者から直接請け負った工事の現場ごとに標識を掲げるよう建設業法第40条で義務づけられています。サイトへの掲載までは同条の義務ではありませんが、許可番号をどのページに載せるかは制作段階で決めておきたい項目です。
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教育・保育は保護者目線で判断する
学校や保育施設のサイトを見るのは、通う生徒や園児よりも保護者です。行事の様子や1日の流れ、費用の目安を知りたい保護者に向けて、写真と文章を配置する設計が求められます。
認可外保育施設は、設置者名や施設の規模などをインターネット上で公表するよう児童福祉法第59条の2の2で義務づけられています。この場合のホームページは、あると便利な道具ではなく法律上の義務を果たす場です。
更新の手間も見落とせません。行事の写真を毎月載せるなら、職員の手で投稿できる仕組みが要ります。
自治体の様式に合わせた情報の並べ方まで相談できる会社なら、公表の漏れも防げます。
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飲食・宿泊・店舗は写真と地図を優先する
飲食店や小売店のサイトで最初に見られるのは、料理や店内の写真と場所です。メニューと価格、営業時間、地図への導線がそろっていないと、来店の判断が付きません。
撮影を含めて依頼できるかどうかで、仕上がりの印象は大きく変わります。スマートフォンで撮った写真をそのまま載せるより、明るさを整えた1枚のほうが来店の後押しになります。
ホテルや旅館などの宿泊業も、客室や食事の写真が予約の決め手になる点は飲食店と同じです。宿泊予約サイトへ任せきりにするか、自社サイトから直接予約を受け付けるかで必要な仕組みが変わるため、最初の相談で方向を決めておきたい項目です。
アレルギーの表示にも触れておきましょう。容器包装された加工食品には表示の義務がありますが、店内で提供する料理は扱いが異なるため、サイトに何をどこまで書くかは制作会社と相談して決めます。
地図は、スマートフォンで開いたときに経路案内へつながるかどうかも見逃せません。
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ペット関連は料金表の見せ方を確かめる
トリミングサロンや動物病院などのペット関連の事業では、飼い主が「大切な家族を任せられるか」を確かめにサイトを訪れます。スタッフの顔や資格、店内の清潔感が写真で伝わるかどうかが、ほかの業種より重く見られる点です。
トリミングの料金は犬種や大きさで細かく分かれるため、料金表をひと目で読める形に整理できるかどうかを、過去の制作例で確かめましょう。仕上がりの写真を定期的に載せる運用まで見込むなら、更新のしやすさも判断の材料になります。
初めて利用する飼い主には、持ち物や当日の流れの不安が付きものです。よくある質問のページまで提案してくれる会社なら、電話での問い合わせ対応も減らせます。
関連記事:トリミングサロンのホームページ制作|費用相場から集客のコツまで解説
ホームページ制作会社の費用相場
ホームページ制作会社の費用は、サイトの規模と依頼先のタイプで大きく変わります。同じ「コーポレートサイト」でも、各社が示す相場の下限は20万円台から150万円までと7倍以上開いているのが実情です。
ここでは制作費と運用費、補助金の使い道まで順に整理していきます。
サイト規模別の制作費
制作費はページ数と機能の量で決まります。目安として、10ページ前後の小規模なサイトで30〜80万円、30ページまでの中規模なサイトで80〜150万円が一般的です。
規模別の目安は、次のとおりです。
| サイトの規模 | 費用の目安 |
|---|---|
| 小規模(10ページ前後) | 30〜80万円 |
| 中規模(30ページまで) | 80〜150万円 |
| 集客・戦略サイト | 100〜400万円 |
| 採用サイト | 30〜200万円 |
ページ数が同じでも、写真撮影や原稿の作成を含めるかどうかで金額は倍近く動きます。見積書を並べるときは、含まれるページ数と制作範囲をそろえてから金額に目を向けましょう。
料金表を公開していない会社もありますが、その場合も規模の近い実績を挙げてもらえば見当が付きます。
依頼先タイプ別の料金差
同じ規模のサイトでも、依頼先のタイプが変われば金額は大きく動きます。相場の下限が20万円台から150万円まで開いて見えるのは、比べている依頼先がそろっていないためです。
自作ツールなら数万円から始められ、フリーランスは5〜50万円が目安です。小規模な制作会社は30〜100万円、大手なら100万円以上を見込んでおきましょう。
金額の差は、関わる人数と工程の数から生まれます。設計からデザイン、原稿までを分業する会社ほど人件費が積み上がり、1人で全部を担う依頼先ほど安く収まります。
安い依頼先が悪いわけではありません。自社が求める品質と体制に対して、金額が釣り合っているかを見ましょう。
関連記事:格安ホームページ制作はなぜ安い?相場から失敗しない選び方まで解説
公開後にかかる運用費
ホームページは公開後も費用が続きます。ドメインとサーバー、SSLの維持に月額数千円ほど、保守や更新を依頼する場合は月1万〜5万円ほどが目安です。
運用費の主な内訳は、次のとおりです。
- ドメインの年間利用料
- サーバーの利用料
- SSL証明書の費用
- 保守と更新の作業料
制作費が安くても運用費が高い契約なら、数年で総額が逆転します。見積もりを比べるときは、制作費と5年分の運用費を足した金額で見ておきましょう。
保守を依頼しない選択もありますが、その場合はソフトの更新や不具合への対応が自社の仕事になります。放置したサイトは表示の崩れや安全面の問題が出るため、費用を削るなら作業の範囲を狭める方向で調整しましょう。
補助金を使える場合
ホームページの制作費には、条件を満たせば小規模事業者持続化補助金を活用できます。対象は小規模事業者に限られ、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は従業員5人以下、製造業その他は20人以下が要件です。
第20回公募では、ウェブサイト関連費の交付申請額の上限が30万円(税込)、補助率は原則3分の2です。ウェブサイト関連費だけでの申請は認められないため、ほかの経費と組み合わせた申請が前提になります。
制作会社への外注費や関連するソフトの費用も、この30万円の枠に含める扱いです。50万円(税抜)以上で作成・更新したサイトは処分制限財産にあたり、通常は取得日から5年間、廃棄や目的外の使用が制限されます。
デジタル化・AI導入補助金2026の対象経費に、ホームページ制作費は挙げられていません。
関連記事:製造業のホームページ制作とは?費用相場から掲載内容まで解説
ホームページ制作会社の契約条項
契約書の確認は、制作会社選びの最後の関門です。金額と納期に納得しても、著作権や解約の条件を確かめないまま署名すると、あとから動けなくなります。
依頼前に確認したい項目は、次のとおりです。
| 確認する項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 著作権の帰属 | 譲渡の範囲と対価 |
| 契約期間 | 自動更新の有無 |
| 中途解約 | 違約金と精算方法 |
| 追加費用 | 無償修正の範囲 |
| データの引き渡し | 解約後の扱い |
主な4項目について、見るべき中身を順に解説します。
著作権の帰属
サイトのデザインや原稿の著作権は、まず制作した側に発生します。データを受け取っただけでは著作権は移らず、所有権と著作権は別の権利です。
著作権法第61条第2項は、翻案などの権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、譲渡した側に留保されたものと推定すると定めています。つまり、何をどこまで譲るかを契約書に書いておかないと、あとで作り替えたいときに動けなくなるでしょう。
公正取引委員会などの指針も、正当な理由なく無償で著作権を譲らせる取り決めは問題になり得ると示しています。譲渡の範囲と対価をセットで話し合い、契約書に書き残しましょう。
契約の自動更新の有無
契約期間と更新の方法は、署名前に必ず確認しましょう。月額制のサービスでは、半年から1年の最低契約期間を設ける例が多い傾向です。2年契約の自動更新を採る事業者も存在します。
自動更新の条項がある場合は、更新しない旨をいつまでに伝えればよいのかも合わせて確かめる必要があります。解約の申し出に期限のある契約では、1か月遅れただけで次の1年分の支払いが生じる場合もあるでしょう。
自動更新そのものが問題ではありません。更新のタイミングと通知の方法を把握し、社内の予定表に書き込んでおくと取りこぼしを防げます。更新のたびに料金が変わる契約なら、次回の金額も先に聞いておきたい点です。
中途解約の条件
制作の途中でやめる場合の扱いも、契約書で確かめておきましょう。民法第641条は、請負人が仕事を完成しない間、注文者はいつでも損害を賠償して契約を解除できると定めています。
法律上は解除できても、それまでに進んだ作業分の費用負担は残ります。どの段階まで進んだらいくら支払うのかを、契約書か見積書に段階ごとに書いてもらいましょう。支払い済みの着手金が戻るかどうかも、同じタイミングで確認します。
事業者どうしの取引には、特定商取引法のクーリング・オフが適用されません。営業のために結んだ契約は、同法第26条の適用除外にあたるため「8日以内なら無条件で解約できる」との考え方は通用しません。
追加費用が発生する範囲
追加費用の線引きは、契約前にはっきりさせておきましょう。修正は何回まで無償か、公開後の文言の差し替えは保守に含まれるのかを、書面で確認します。
「軽微な修正は無償」とだけ書かれた契約は、軽微かどうかの判断が制作会社側に委ねられるため、もめる原因になります。文字の差し替えは無償、写真の入れ替えは1点いくら、ページの追加は1ページいくらと、単価まで決めておくと安心です。
デザインの方向性をやり直す場合の費用も、事前に決めておく項目です。条項の意図を説明できない相手なら、その時点で候補から外す判断もできます。見積書の欄外に小さく書かれた但し書きも、必ず読み合わせましょう。
小規模事業者向けのホームページ制作会社
従業員が数名の会社や個人店では、大企業向けの選び方がそのまま当てはまりません。予算の枠も、公開後に手を動かせる人の数も限られます。
ここでは、予算50万円以下の現実的な選択肢と、自社で更新できる仕組みを解説します。
予算50万円以下で選べる依頼先
予算50万円以下で頼める依頼先は複数あります。自作ツールなら数万円、フリーランスなら5〜50万円、月額制のサブスク型なら初期費用0円から始められます。
50万円以下で制作会社に一括で頼むなら、ページ数を絞りテンプレートを使う前提です。10ページを5ページに減らし、写真は自社で撮ると決めるだけでも、選べる会社の幅は広がります。
避けたいのは、予算を伝えずに相談して見積書だけを集める進め方です。上限を先に示せば、その枠でできる範囲を各社が提案し、比べる作業も短く済みます。
補助金を併用するなら、交付決定を受けてから発注する日程が必要です。交付決定より前に契約や支払いを済ませた分は補助の対象外となり、採択の発表から交付決定までは1〜2か月かかる場合があります。
自社で更新できる仕組み
公開後に自社で更新できるかどうかで、サイトの寿命は変わります。お知らせ1本の掲載に毎回費用と日数がかかる状態だと、更新は止まります。
更新の仕組みを選ぶときは、担当する人の時間で考えましょう。文章の差し替えだけなら管理画面で対応でき、写真の加工やページの追加まで自社で担うなら操作を覚える時間が必要です。
月に何本お知らせを出すかを見積もると、必要な仕組みが決まります。年に数回なら制作会社に頼む方法でも足りますが、週1回のペースなら自社で更新できる契約が前提です。
契約前に、管理画面のデモを見せてもらえるか相談すると判断が付きます。どのプランが自社に合うか決めきれないときは、更新の体制まで含めて『レノワード企画』がご提案します。
ホームページ制作会社の失敗パターン
依頼してから後悔につながる場面は、契約前のひと手間でほとんど防げます。金額や納期の交渉より、確認の手順を決めておくほうが効果は大きいでしょう。
よく見かける失敗を、原因と合わせて解説します。
相見積もりを取らずに決めた例
1社だけの見積書で決めると、金額が相場から離れていても気付けません。紹介された会社をそのまま信用し、公開後に相場の2倍を払っていたと知る場面もあります。
相見積もりは値切るための手続きではなく、提案の中身を比べるための材料です。同じ条件を3社に伝えて出てきた見積書を並べると、各社が何を重く見ているかがわかります。
紹介で知った1社に決めるとしても、比較用に2社目の見積もりを取ると判断の軸ができます。金額だけでなく、提案書の厚みや質問への答え方も並べて見ましょう。
比べる相手が多すぎても判断が鈍るため、2〜3社に絞るのが現実的です。断りの連絡まで含めて、時間の見積もりも立てておきましょう。
契約書を読まずに署名した例
契約書を読まないまま署名すると、解約や著作権で身動きが取れなくなります。「テンプレートなので気にしなくて大丈夫です」と勧められても、そのまま受け取らずに目を通しましょう。
特に確かめたい項目は、契約期間と解約の条件、著作権の帰属、追加費用の4つです。読んで意味がわからない条項は、その場で説明を求めます。説明を避ける会社とは、公開後の交渉でも同じやり取りになるでしょう。
契約書の写しは必ず手元に残しましょう。担当者が代わったときや、数年後に作り替えるときの判断材料になります。署名の前に社内でもう1人が目を通す決まりにすると、見落としが減ります。
ホームページ制作会社でよくある質問
制作会社選びを進めると、期間や分担で細かな疑問が出てきます。会社ごとに答えが異なる部分もあるため、目安を把握したうえで各社に確かめる進め方が確実です。
最後に、相談の場でよく出る2つの質問にお答えします。
制作期間はどのくらいかかる?
制作期間は規模によって変わり、小規模なサイトで1〜2か月、中規模なサイトで3〜6か月が一般的な目安です。100ページを超える大規模なサイトでは、半年以上かかる場合もあります。ページ数だけでなく、原稿と写真の準備にかかる時間も期間を左右します。
工程のなかで止まりがちなのは、発注側が原稿や写真を用意する部分です。制作会社の作業が進んでいても、素材が届かなければ次へ移れません。
公開したい日が決まっているなら、そこから逆算して素材の締切を先に決めましょう。補助金を使う場合は、交付決定を待つ期間も加わるため、さらに前倒しの計画が必要です。打ち合わせの回数と、社内で決裁を取る日数も工程に入れておきましょう。
原稿や写真は自分で用意する?
原稿と写真の分担は、契約する範囲によって決まる項目です。発注側がすべて用意する前提の会社もあれば、取材と撮影から引き受ける会社もあり、金額の差はここに現れます。
文章も写真も任せると費用は上がりますが、公開までの期間は短くなります。社内に書ける人がいるかどうかで、どちらが得かの答えも変わるでしょう。
原稿を自社で書く場合でも、構成と見出しは制作会社に作ってもらう方法があります。構成があれば書き出しの負担が減り、伝えたい内容の抜けも起きません。
写真を依頼するときは、撮影した画像の使い道も取り決めます。チラシやSNSにも使うなら、その旨を契約に入れておくと後々の確認が省けます。
ホームページ制作会社について解説しました
ホームページ制作会社は、大手・地域密着・フリーランス・サブスク型の4タイプに分かれ、費用も体制も異なります。選ぶときは、実績や提案力、見積書の内訳など7つの基準を並べて比べましょう。
費用はサイトの規模で30〜150万円ほどが一つの目安で、公開後も月数千円から5万円ほどの運用費がかかります。契約書では、著作権の帰属や自動更新の有無、中途解約の条件と追加費用の範囲に必ず目を通しましょう。
まずは目的と予算の上限を紙1枚にまとめ、同じ条件で2〜3社に相談するところから始めます。業種の事情まで踏まえた進め方に迷う場合は『レノワード企画』へご相談ください。
参考サイト
- 令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)|総務省
- 弁護士等の業務広告に関する規程|日本弁護士連合会
- 医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン)|厚生労働省
- あはき・柔整広告ガイドライン|厚生労働省
- 不当景品類及び不当表示防止法第五条|e-Gov法令検索
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第六十六条|e-Gov法令検索
- ステルスマーケティングに関するQ&A|消費者庁
- 宅地建物取引業法第三十二条(誇大広告等の禁止)|e-Gov法令検索
- 宅地建物取引業法第三十三条(広告の開始時期の制限)|e-Gov法令検索
- 宅地建物取引業法第三十四条(取引態様の明示)|e-Gov法令検索
- 建設業法第四十条(標識の掲示)|e-Gov法令検索
- 児童福祉法第五十九条の二の二|e-Gov法令検索
- 食物アレルギー表示に関する情報|消費者庁
- デジタル化・AI導入補助金2026通常枠|独立行政法人中小企業基盤整備機構
- 著作権法第六十一条(著作権の譲渡)|e-Gov法令検索
- 役務の委託取引における優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の指針|公正取引委員会
- 民法第六百四十一条(注文者による契約の解除)|e-Gov法令検索
- 特定商取引に関する法律第二十六条|e-Gov法令検索

