大学のホームページ制作の費用相場は?予算別の進め方を解説

大学のホームページ制作の費用相場は?予算別の進め方を解説

大学のサイトのリニューアルが決まったものの、費用がいくらかかるのか、何から手をつければよいのか迷っていませんか。規模が大きいだけに、予算取りや業者選びで失敗したくないと感じる担当者は多いでしょう。

この記事では、大学のホームページ制作の費用相場を種類や予算帯ごとに整理し、制作の流れや会社の選び方、ac.jpドメインや必要な機能までをまとめて解説します。

読み終えるころには、自校の予算でできる範囲や進め方の見通しが立ち、社内提案や相見積もりにも自信をもって動き出せるようになります。

大学のホームページ制作の特徴

大学のホームページは、一般的な企業サイトとは性格が大きく異なります。公式サイトから学部・研究室まで種類が幅広く、受験生や保護者、研究者など読者の層もさまざまです。

まずは費用や進め方を考える前に、大学サイトならではの種類と読者の特徴を整理していきます。

公式・学部・研究室など幅広い種類

大学のホームページは、目的に応じていくつもの種類に分かれます。大学全体を案内する公式サイトのほか、学部・学科サイト、研究室サイト、学会サイトなどがあり、それぞれ役割もページ数も違います。

公式サイトは入試情報や大学案内をまとめた、いわば大学の顔にあたる存在です。学部や研究室のサイトは、専門分野の研究内容や教員情報を発信する役割を担います。

近年は、公式サイトとは別に専門サイトを切り分けて設計するのが主流になってきました。どの種類を作るのかで必要な機能も費用も変わるため、まずは対象とする範囲をはっきりさせましょう。公式サイトと研究室サイトでは、規模も費用も大きく違ってきます。

受験生から研究者まで多様な読者

大学サイトのもう一つの特徴は、読者の層がとても幅広い点です。受験生やその保護者、在学生、卒業生、研究者、地域の企業や住民まで、立場の違う人たちが同じサイトを訪れます。

たとえば受験生が知りたいのは入試日程やキャンパスの雰囲気で、研究者が求めるのは論文や共同研究の情報です。在学生は履修やお知らせ、保護者は学費や就職実績を確かめにきます。見たい情報は読者ごとに大きく違います。

この多様さこそ、大学サイトの設計を難しくする要因です。読者を思い浮かべて情報を整理すれば、立場の違う人にも伝わるサイトに近づきます。それぞれの入口をトップページに用意すると、迷わせない構成に仕上がります。

大学のホームページ制作の費用相場

大学のホームページ制作の費用は、サイトの種類によって大きく開きがあります。研究室の小さなサイトと大学全体の公式サイトでは、必要な作業量がまるで違うためです。

ここでは、公式・学部・研究室の種類ごとに、費用相場の目安を見ていきます。

大学公式サイト

大学公式サイトは大学全体の情報をまとめる大規模なサイトで、費用は150〜500万円程度が目安です。総合大学の全面リニューアルでは、500万円を超える場合もあります。

公式サイトは入試情報や大学案内、在学生へのお知らせまで扱う情報量が多いのが特徴です。ページ数が数百から数千に及ぶ場合もあり、設計や制作には相応の工数が必要になります。

費用に幅があるのは、ページ数やデザインのこだわり、搭載する機能によって工数が変わるためです。まずは自校のサイト規模を把握し、どこまで作り直すのかを決めると、見積もりの精度が高まります。学内のどの部署が関わるのかも、早めに洗い出しておくとスムーズです。

学部・学科サイト

学部・学科サイトは、特定の学部の魅力や学べる内容を伝える中規模のサイトで、費用は80〜200万円程度が目安です。公式サイトの一部として作る場合もあれば、独立した特設サイトとして作る場合もあります。

学部サイトに載せるのは、カリキュラムや就職実績、在学生の声など、受験生が進学先を選ぶ材料になる情報が中心です。志望者を増やしたい学部ほど、デザインや写真に力を入れる傾向があります。

費用を左右するのは、ページ数に加えて動画や撮影の有無です。オープンキャンパスの様子を動画で見せるなど、見せ方にこだわると、その分の制作費が上乗せになります。

研究室・学会サイト

研究室サイトや学会サイトは、扱う範囲が限られた小規模なサイトで、費用は30〜80万円程度が目安です。テンプレートを活用したサービスなら、27万円前後から作れる場合もあります。

研究室サイトは、研究テーマやメンバー紹介、論文の業績などを発信し、共同研究や学生募集につなげる役割が中心です。学会サイトでは、これに加えて大会の案内や演題登録の仕組みが必要になる場合もあります。

小規模でも、英語対応や登録フォームを足すと費用は上がります。必要な機能をしぼり込めば費用を抑えられるため、まずは載せたい情報の優先順位を決めましょう。学会サイトは開催時期から逆算して、早めに相談すると安心です。

大学のホームページ制作で費用が変わる理由

同じ大学サイトでも、見積もりの金額は条件によって何倍も変わります。何が費用を押し上げるのかを知っておくと、複数社の見積もりを比べるときに迷いません。

ここでは、費用を動かす主な理由を3つの観点から見ていきます。

サイトの規模やページ数が大きいから

費用が変わる一番の理由は、サイトの規模やページ数の差です。掲載するページが増えるほど設計やデザイン、原稿づくりの工数が積み上がり、その分だけ金額も上がる仕組みです。

大学公式サイトは数百から数千ページにもなり、学部や研究室ごとにページを分けると規模はさらに膨らみます。研究室の紹介サイトのように10ページ前後で収まる場合は、費用は低めに収まる傾向です。

見積もりを取るときは、何ページ作るのかをできるだけはっきり伝えると精度が上がります。ページ数の見込みが曖昧なまま進めると、あとから追加費用が発生する原因になります。規模が読めないときは、まず現状のページ数を数えるところから始めましょう。

CMSや多言語など機能が増えるから

費用が変わる二つ目の理由は、サイトに搭載する機能の多さです。職員が自分で更新するためのCMSや、留学生向けの多言語対応など、機能を足すほど開発やテストの手間が増えて、費用も上がります。

費用に大きく影響する主な機能は、次のとおりです。

  • 多言語対応(1言語ごと)
  • ログインや会員管理の仕組み
  • オープンキャンパス予約システム
  • 学会の演題登録システム
  • AIチャットによる問い合わせ対応

これらは1つあたり20〜100万円ほど上乗せになる場合もあります。迷ったときは、公開後すぐに使う機能とあとから足せる機能を分けて考えると、優先順位を整理できます。

運用・保守サポートを含むから

費用が変わる三つ目の理由は、公開後の運用や保守をどこまで含めるかです。サイトは作って終わりではなく、情報の更新やシステムの管理を続ける必要があり、その費用が見積もりに含まれる場合があります。

大学サイトはWordPressなどのCMSで作る場合が多く、本体やプラグインの更新、セキュリティ対策を続ける手間がかかります。これを制作会社に任せる場合は、月額の保守費が別でかかるのが一般的です。

見積もりを比べるときは、制作費だけでなく保守費まで含めて確認しましょう。安く見えても保守が別料金だと、年間の総額では高くなる場合があります。

予算別の大学ホームページ制作の進め方

費用相場がわかったら、次は自校の予算に合わせて進め方を考えます。予算帯ごとにできる作業の目安は、次のとおりです。

予算帯できる作業の目安
100万円未満小規模サイト・テンプレ活用
100〜300万円学部や重点ページの刷新
300万円以上公式サイトの全体リニューアル

ここからは、3つの予算帯ごとに進め方を見ていきます。

100万円未満で小さく始める

100万円未満の予算なら、対象をしぼって小さく始めるのが現実的です。研究室サイトや学科の紹介ページなど、ページ数の少ないサイトであれば、この予算帯でも十分に形にできます。

テンプレートを使えるサービスなら、デザイン費用を抑えつつ短期間での公開が可能です。写真や原稿を自校で用意すれば、さらにコストを下げられます。逆に、撮影や原稿づくりも任せると、その分の費用は上がります。

ただし、独自デザインや複雑な機能は、この予算では対応が難しい点に注意が必要です。まずは公開して情報発信を始め、効果を見ながら段階的に育てる進め方が向いています。

100万〜300万円で重点ページを整える

100〜300万円の予算があれば、学部サイトや公式サイトの重点ページを、しっかり作り込めます。受験生がよく見る入試情報やオープンキャンパスのページに的をしぼると、費用対効果が高まります。

この予算帯の強みは、オリジナルのデザインや写真撮影も取り入れられる点です。スマホでの表示を整え、知りたい情報にすぐたどり着ける導線を作ると、問い合わせや資料請求につながります。

全ページを一度に作り直すのは難しいため、どこから着手するかの見きわめが必要です。アクセスの多いページから手を入れ、効果を確かめながら範囲を広げる進め方が無理のない選択です。

300万円以上で全体を刷新する

300万円以上の予算を確保できれば、公式サイトの全体リニューアルに踏み込めます。情報設計から見直し、大学全体のブランドや方針を反映した統一感のあるサイトへと刷新できる規模です。

この規模では、多言語対応やサイト内検索、アクセシビリティへの対応など、公共性の高い機能もしっかり組み込めます。数百ページ規模の情報整理や、CMSによる運用の仕組みづくりも視野に入ります。

そのぶん制作期間は長くなり、学内の合意形成にも時間が必要です。総合大学の大規模なリニューアルでは500万円を超える場合もあるため、早めに予算と体制を固めて動き出しましょう。

大学のホームページ制作の流れ

大学のホームページ制作は、思いつきで進めるとあとから手戻りが増えます。問い合わせから公開、その後の運用まで、大まかな流れを知っておくと準備がスムーズです。

ここでは、制作の流れを3つの段階に分けて見ていきます。

要件定義と情報を整理する

最初の段階では、サイトの目的や必要なページを決める要件定義から始めます。誰に何を伝えるサイトなのかをはっきりさせ、現状サイトの課題も洗い出す作業です。

大学サイトでは、長年の運用で似た情報があちこちに散らばっている場合があります。この段階で情報を棚卸しし、重複や古いページを整理しておくと、あとの作業が楽になります。

要件定義は、制作会社と認識をそろえる土台になる工程です。社内の関係部署にも早めに声をかけ、必要な情報や要望を集めておきましょう。要望が多すぎると予算を超えるため、優先したい項目を絞っておくと話がまとまります。

デザインとCMSを実装する

要件がまとまったら、サイトの構成を設計し、デザインとシステムの実装に進みます。トップページや主要ページのデザイン案を作り、学内で確認を取りながら方向性を固める段階です。色やロゴ、写真の雰囲気もこの段階ですり合わせます。

デザインが決まると、職員が自分で更新できるよう、WordPressなどのCMSにページを組み込む作業に移ります。大学サイトは更新する人が複数いるため、操作に迷わない管理画面が前提です。

実装では、学部や研究室ごとのページが多く、時間がかかる場合があります。途中でデザインの修正が重なると公開が遅れるため、確認のタイミングを決めておくと安心です。

検証後に公開して運用する

デザインとシステムができたら、公開前の検証に移ります。表示崩れやリンク切れ、スマホでの見え方、入力フォームの動作などを細かくチェックし、問題があれば修正します。公開直前は作業が立て込むため、検証の期間も最初から見込んでおきましょう。

検証が終わったら、いよいよ公開です。職員向けに更新マニュアルや操作研修を用意しておくと、公開後に自分たちで運用していけます。外部に任せる部分と自校で担う部分を分けておくと、運用が安定します。

公開はゴールではなく、運用のスタートです。情報の更新やシステムの保守を続け、アクセス状況を見ながら改善を重ねると、サイトの効果が育っていきます。

大学のホームページ制作会社の選び方

大学サイトは規模が大きく、公開後も長く付き合う相手になります。だからこそ、制作会社選びは費用の安さだけで決めず、いくつかの軸で見比べるのが安心です。

ここでは、失敗を避けるために確認したい3つの選び方を見ていきます。

大学サイトの実績数と質を確認する

最初に確認したいのは、大学や教育機関のサイトをどれだけ手がけてきたかです。大学サイトは一般企業のサイトとは構造が違うため、教育機関ならではの事情を理解している会社だと話が早く進みます。

実績を見るときは、数だけでなく中身も確かめましょう。確認したい点は、次のとおりです。

  • 大学や学部のサイト実績
  • 自校と似た規模の制作例
  • 公開後の運用支援の有無
  • 受験生向けサイトの工夫

公式サイトに制作事例が載っていれば、デザインの傾向や使い勝手も確かめられます。気になる会社には、似た規模の大学を担当した経験があるかを直接聞いてみましょう。受け答えの丁寧さも、長く付き合えるかを見る材料になります。

更新が簡単なCMSと体制を見る

公開後に自分たちで更新するなら、CMSの使い勝手と運用体制も見ておきましょう。管理画面が複雑だと、更新のたびに制作会社へ依頼する形になり、手間も費用もかさみます。

大学サイトは、広報課や各学部など複数の担当者が更新する場合が多くなります。誰が触っても迷わない管理画面か、権限を分けて安全に運用できるかを確認しておくと安心です。

体験版やデモを見せてもらうと、操作の感覚がつかめます。実際に1ページ更新させてもらえば、現場での使い勝手まで判断が可能です。公開後に研修やマニュアルを用意してくれるかも、あわせて聞いておくと運用の不安が減ります。

保守とサポートの体制を比べる

公開後のトラブルや更新に備えて、保守とサポートの体制も比べておきましょう。サイトは公開してからのほうが付き合いが長く、困ったときにすぐ相談できる相手かどうかが安心につながります。

確認したいのは、月額の保守費に何が含まれるかです。CMSやプラグインの更新、不具合の対応、バックアップ、軽微な修正まで入っているかで、年間の費用は変わってきます。契約期間や解約の条件も、あとで困らないよう先に確かめておきましょう。

見積もりが安く見えても、保守が別料金だと総額では高くなる場合があります。制作費と保守費を合わせた数年分の総額で、複数社をそろえて比べると判断を誤りません。

大学のホームページに必要な機能

大学のホームページには、企業サイトにはない公共性の高い機能が求められます。多くの人が利用するからこそ、誰もが使える配慮と安全性が前提です。

ここでは、大学サイトでとくに押さえたい機能を3つに分けて見ていきます。

スマホ対応とアクセシビリティ

いまや受験生の9割以上がスマホで情報を集めるため、スマホ対応は大学サイトの土台です。文字の大きさやボタンの間隔を整え、片手でも操作できる作りにします。

もう一つ整えたいのが、年齢や障がいの有無にかかわらず使えるアクセシビリティへの配慮です。大学は公共性が高く、品質の目安としてJIS X 8341-3:2016のレベルAAがよく使われます。

なお、2024年4月の法改正で義務づけられたのは合理的配慮の提供で、アクセシビリティ確保そのものは努力義務です。義務ではないものの、多くの人が使う大学サイトでは早めの対応が信頼につながります。

多言語対応とサイト内検索

留学生の獲得や国際化に力を入れる大学では、多言語対応も検討したい機能です。英語や中国語などに対応すると、海外からの受験生や研究者にも情報が届きます。

ページ数の多い大学サイトでは、サイト内検索の使い勝手も満足度に関わる要素です。知りたい情報にすぐたどり着けるよう、検索機能やよくある質問のページを整えると、問い合わせの手間も減らせます。

最近は、AIチャットで質問に答える仕組みを取り入れる大学も増えてきました。多言語対応や検索は便利な一方で費用も上がるため、自校に本当に必要かを見きわめて選びましょう。使わない機能を盛り込むと費用がかさむため、優先順位をつけて判断します。

ログイン機能とセキュリティ

在学生向けのお知らせや会員限定の情報を載せる場合は、ログイン機能が必要になります。学内の認証システムと連携させると、学生や教職員が自分のIDで安全にアクセスできます。

大学サイトは社会的な信頼が高い分、改ざんや不正アクセスの標的になりがちです。個人情報を扱う場面も多いため、二要素認証やアクセス制限、データのバックアップなどの対策が求められます。

セキュリティ対策では、文部科学省のガイドラインが参考になります。制作会社にどこまで対応してもらえるかを契約の前に確認し、学内の規定に沿った対応ができるかも聞いておくと安心です。

大学のホームページのac.jpドメイン

大学のサイトを見ると、URLが「ac.jp」で終わっているのに気づいた人もいるでしょう。これは大学など教育機関だけが使えるドメインで、信頼の証として広く使われています。

ここでは、ac.jpドメインの対象や取り方を整理して見ていきます。

ac.jpを取得できる教育機関の範囲

ac.jpは、属性型JPドメインと呼ばれる種類の一つです。「ac」は学術を意味するacademicの略です。誰でも取れるわけではなく、登録できる組織が決められています。

対象になるのは、大学や大学院、高等専門学校、大学共同利用機関などの高等教育機関です。学校法人や国立大学法人、公立大学法人のほか、18歳以上を対象とする専門学校や各種学校も含まれます。

なお、小学校から高校までの教育機関は、ac.jpではなくed.jpが対象です。大学であればac.jpの取得資格があるため、公式サイトのドメインとして安心して選べます。迷ったときは、自校が登録対象に当てはまるかをJPRSの一覧で確かめられます。

ac.jpが必須ではないが選ばれる理由

ac.jpの使用は、法律で義務づけられているわけではありません。実際に、私立大学などが独自ドメインや特設サイト用のドメインを使う例もあります。

それでも多くの大学がac.jpを選ぶのは、登録に資格審査があり、正規の教育機関しか取得できないからです。受験生や保護者にとって本物の大学公式サイトだとすぐにわかり、なりすましや偽サイトとの区別にも役立ちます。

属性型ドメインは、原則として1つの組織に1つしか登録できません。この仕組みも公式性を支えており、大学の信頼を見た目から伝える手段になります。URLを見ただけで正規の大学だと伝わる点は、受験生の安心にもつながります。

ac.jpドメインの取得方法と必要書類

ac.jpドメインは、日本レジストリサービス(JPRS)が管理しており、申請は指定事業者を通して進めます。お名前.comやさくらインターネットなどの事業者から申し込むのが一般的です。

申請のときは、登録資格を証明する書類の提出が必要です。組織が実在する証明や、申請者と組織の関係がわかる書類を求められ、取得までは5〜10営業日ほどが目安になります。

大学の設立前から仮登録ができ、仮登録の日から6か月以内に組織を設立して本登録します。書類の要件は事業者によって違うため、早めにJPRSや申し込み先の案内を確認しておきましょう。学術機関向けのSINETを通じて申請する大学もあります。

大学のホームページ制作で失敗を避ける注意点

大学サイトの制作は金額も大きく、一度作ると数年は使い続けるものです。だからこそ、よくある失敗を先に知っておくと、計画の段階で対策を打てます。

ここでは、大学サイトでつまずきがちな3つの注意点を見ていきます。

分散更新による運用の破綻

大学サイトは広報課や各学部など、多くの担当者が分担して更新します。便利な一方で、ルールがないと表記やデザインがバラバラになり、古い情報が残ったままになりがちです。

更新のルールや承認の流れを決めておくと、こうした崩れを防げます。たとえば、次のような取り決めが役立ちます。

  • 表記や用語のルール
  • 公開前の承認フロー
  • 担当者と権限の範囲
  • 古い情報の見直し時期

担当者が代わっても品質を保てるよう、マニュアルを残しておくと安心です。更新の仕組みは、制作の段階から制作会社と相談して決めておきましょう。公開後ではルールを浸透させるのに苦労するため、制作の段階で固めるのが近道です。

学内の合意形成と情報整理の遅れ

大学サイトの制作では、学内の調整に思ったより時間がかかります。学部や事務局など関わる部署が多く、デザインや載せる情報の意見がまとまらないと、公開が大きく遅れがちです。

長く運用してきたサイトほど、似た情報が複数のページに散らばっています。どの情報を残し、どこへまとめるかを早めに整理しないと、制作の途中で作業が止まってしまいます。

スケジュールには、合意形成と情報整理の時間も最初から見込んでおきましょう。関係者を早めに巻き込み、決め方のルールを共有しておくと、手戻りを減らせます。決裁の順番を最初に確かめておくと、想定外の差し戻しも防げます。

保守費用を含めた総額の見落とし

制作費だけに気を取られ、公開後にかかる保守費を見落とすケースがよくあります。サイトは公開してからも、更新やシステムの管理に費用がかかり続けるものです。年間で見れば、保守費がまとまった金額になる場合もあります。

見落としを防ぐには、数年単位の総額で考える視点が役立ちます。たとえば3年間使うなら、制作費に加えて保守費の3年分を合わせた金額で、各社を比べると判断を誤りません。

安さだけで選ぶと、保守が手薄で困る場合もあります。保守が止まると、不具合やセキュリティの穴をそのまま抱える心配もあります。見積もりを取るときは、保守の範囲と月額費用まで含めて確認しておきましょう。

受験生に響く大学のホームページの工夫

大学サイトの大きな目的の一つが、受験生に魅力を伝えて志願者を増やす点です。情報を並べるだけでなく見せ方を工夫すると、オープンキャンパスや出願につながります。

ここでは、受験生の心を動かすための工夫を2つ紹介します。

スマホ起点のデザインと動画活用

受験生のほとんどはスマホで大学を調べるため、スマホで見たときの印象がそのまま志望度を左右します。小さな画面でも写真が映え、知りたい情報にすぐ届くデザインを最初の基準にします。

文章を読み込まなくても雰囲気が伝わるよう、写真や動画を上手に使うのも効果的です。キャンパスの様子や在学生の声を短い動画で見せると、パンフレットでは伝わらない空気感が届きます。

スマホ世代の受験生は、文字の多いページを敬遠しがちです。情報を詰め込みすぎず、写真と短い言葉でテンポよく見せる構成が、最後まで読まれるサイトに近づきます。色づかいや余白も、スマホでの第一印象を大きく左右します。

迷わせない導線とオープンキャンパス誘導

受験生に行動してもらうには、知りたい情報まで迷わせない導線づくりがポイントになります。入試日程や学費、学部紹介など、よく見られるページはトップから2クリック以内で開けるよう整えます。

大学サイトで最も多い目標が、オープンキャンパスの申し込みです。申し込みボタンを目立つ位置に置き、日程や予約フォームへの導線を整理すると、参加者を増やせます。

申し込みページへの入口は、トップやメニュー、各ページの下など複数に用意すると効果的です。受験生がどのページから来ても申し込みにたどり着ける形にすると、取りこぼしを防げます。申し込みの締切や定員も、目立つ場所に書いておくと親切です。

大学のホームページ制作でよくある質問

ここまで費用や進め方を見てきましたが、いざ依頼するとなると細かな疑問も出てきます。最後に、大学のホームページ制作で多い質問にまとめて答えます。

制作期間はどれくらいかかる?

制作期間は、サイトの規模によって変わります。研究室サイトなど小規模なものは1〜2か月、大学公式サイトの新規制作は3〜6か月が目安です。ページ数やシステムの有無で、同じ規模でも前後する点は知っておきましょう。

大規模なリニューアルになると、6〜12か月かかる場合もあります。学内の承認やコンテンツ移行、写真撮影などが重なると、その分だけ期間は延びます。

入学シーズンや願書の時期に間に合わせたいなら、逆算して早めに動き出すのが安心です。希望の公開日があるときは、最初の相談で必ず伝えておきましょう。スケジュールに余裕があるほど、デザインの検討にも時間をかけられます。

WordPressで制作してもらえる?

多くの制作会社が、WordPressでの制作に対応しています。大学サイトでもWordPressは広く使われており、職員が自分で更新できる管理画面を整えてもらえます。

WordPressが選ばれるのは、更新の自由度が高く、機能を柔軟に追加できるからです。研究室サイトのような小規模なものから、大学公式サイトの大規模な構築まで幅広く対応できます。

ただし、会社によって得意なシステムは違います。WordPressを希望するなら、過去の構築実績やセキュリティ対策まで確認しておくと安心です。大学のドメインで動かせるか、サーバーの条件もあわせて聞いておきましょう。

相見積もりは取った方がいい?

複数の会社から見積もりを取る相見積もりは、取っておくのがおすすめです。大学サイトは費用の幅が大きく、1社だけでは金額や提案が適正かを判断しにくいためです。

相見積もりでは、金額だけでなく提案の中身も比べましょう。同じ予算でも、デザインや機能、保守の範囲は会社ごとに違うため、条件をそろえて依頼すると公平に比べられます。提案書の丁寧さも、その会社の仕事ぶりを映す材料になります。

ただし、安さだけで選ぶと失敗のもとです。実績や担当者の対応、保守体制まで含めて、総合的に判断するのが安心です。3社ほどに絞って比べると、検討の手間と精度のバランスが取れます。

大学のホームページ制作について解説しました

大学のホームページ制作の費用は、研究室サイトで30〜80万円、大学公式サイトで150〜500万円と、種類や規模によって大きく変わります。まずは作りたいサイトの範囲と予算をはっきりさせると、進め方が見えてきます。

そのうえで、複数の会社から相見積もりを取り、実績や保守体制、ac.jpドメインへの対応まで含めて比べましょう。費用だけでなく、公開後に自分たちで運用できるかも、見落とせない判断材料になります。

とはいえ、学内の調整や業者選びを一人で進めるのは、不安も大きいものです。費用や進め方で迷ったときは、まず『レノワード企画』へご相談ください。

参考サイト