SNS発信の始め方は?投稿内容・続け方・注意点を解説

SNS発信の始め方は?投稿内容・続け方・注意点を解説

SNSで店の発信を始めたいものの、何を投稿すればよいのか、本業の合間にどう続ければよいのかとお悩みではないでしょうか。

SNS発信は、目的と届けたい客層を決め、使うSNSを1つに絞るところから始めます。始め方に加えて、店が投稿できる内容の4つの型や続け方、来店につなげる受け皿と注意点まで解説します。

この記事を読めば、店で発信するテーマと最初に使うSNSを決め、今日から投稿を始められるでしょう。

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。

SNS発信とは

SNS発信は、店や会社がSNSにアカウントをもち、店の情報や商品を社外へ届ける取り組みです。使うSNSを決める前に、事業者にとっての発信の役割と、それぞれのSNSがどれだけ利用されているかを知っておくと、選ぶときの判断材料になります。

ここでは、事業者がSNSで発信する役割と、主なSNSの利用率を見ていきます。

事業者のSNS発信の役割

SNS発信の主な役割は、店や商品を知らない人に存在を知ってもらう点にあります。民間の調査会社である帝国データバンクが2023年9月に実施し、1,022社が回答した調査では、社外への情報発信にSNSを活用している企業は40.8%でした。

個人消費関連の業種(小売・飲食店・旅館・ホテル・娯楽サービス・教育サービス)に限ると74.6%で、全体より高くなっています。活用の目的では「営業・受注活動」が26.4%にとどまり、最も多い「会社の認知度・知名度の向上」は67.6%でした。

SNSは売り込む前に、まず店を知ってもらう入り口と考えると、投稿の中身に迷わなくなります。帝国データバンクも、SNSはほかの媒体と比較して費用を抑えられ、瞬時に情報を発信できる利点があるとまとめています。

関連記事:SNSに頼らない集客の始め方|商圏と客層で選ぶ5つの手段を解説

主なSNSの利用率

総務省が13〜79歳の1,800人に聞いた「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2025年12月実施)では、全年代の利用率はLINEが92.9%で最も高くなっています。主なSNSの利用率は、次のとおりです。

SNS全年代40代50代
LINE92.9%96.6%95.6%
YouTube81.5%91.6%84.9%
Instagram54.8%67.1%54.4%
X(旧Twitter)44.7%57.0%40.2%
TikTok36.7%42.6%32.2%
Facebook27.0%38.9%33.1%

この利用率は、見るだけの人も含めた割合です。「書き込む・投稿する」と答えた人の割合は、どれも大きく下回ります。全国の調査なので、店の地域の客層とは異なる場合もあります。

SNS発信の始め方

SNS発信は、目的・届けたい客層・使うSNSの3つを、この順に決めてから始めるのが基本です。最初から複数のSNSを同時に使うと、投稿を用意する手間が増え、本業との両立が難しくなるおそれがあります。

ここでは、始める前に決めておきたい3つの項目を順に解説します。

SNS発信の始め方:目的を1つに決める、届けたい客層を決める、使うSNSを1つ選ぶの順に決める

目的を1つに決める

SNS発信を始めるときは、最初に何のために発信するのかを1つに決めましょう。目的によって、投稿で見せる内容と、見た人に取ってほしい行動が変わります。

店の発信で考えられる主な目的は、次のとおりです。

  • 新しいお客様に店を知ってもらう
  • 来店したお客様に再来店を促す
  • 予約や問い合わせを受ける

新しいお客様に知ってもらうのが目的なら、店の雰囲気や得意な商品を見せる投稿が中心になります。目的が1つに決まれば、使うSNSと投稿の中身は自然に絞られます。

目的によって適したSNSも変わり、帝国データバンクの調査では、LINEを活用する企業の58.6%が「顧客とのコミュニケーションの促進」を目的に挙げました。SNSを活用する企業全体と比べて、17.4ポイント高い割合です。

関連記事:SNS集客はもう古い?原因は媒体でなく運用|見直す3つの視点

届けたい客層を決める

目的が決まったら、次は投稿を届けたいお客様の姿を決めましょう。来てほしいお客様の住む地域・年代・店を使う場面を書き出すと、投稿で使う言葉や写真の選び方がそろいます。

客層によって、よく使うSNSには差が出ます。総務省の令和7年度の調査では、Instagramの利用率は女性が63.4%、男性が46.2%で、女性のほうが高い結果です。70代になるとInstagramは15.8%にとどまる一方、LINEは77.8%が利用しています。

たとえば、学習塾なら、通うのは子どもでも、申し込みを決めるのは保護者です。届けたい相手は「誰が来るか」だけでなく「誰が決めるか」まで考えておくと、使うSNSを選ぶときに迷いません。

使うSNSを1つ選ぶ

最初に使うSNSは、届けたいお客様がよく使い、店が投稿を用意し続けられるものを1つに絞りましょう。選ぶときは、届けたい客層の利用率と、店で用意できる写真や動画の量を比較します。

常連のお客様への連絡が目的なら、LINE公式アカウントも候補です。2026年10月時点では月額固定費0円のプランから始められますが、無料のメッセージは月200通までで、追加の配信はできません。

通数は、お客様との個別のやり取りなどを除いて「送った回数×送った友だちの数」で数え、友だち100人に1回送ると100通です。

帝国データバンクの調査では、画像や動画の制作が必須のInstagramとYouTubeで、大企業の活用割合が中小企業を大幅に上回っていました。人手や費用が限られる店では、複数のSNSを抱えるより、1つを確実に続けるほうが現実的でしょう。

関連記事:SNS集客とは?媒体の選び方と5つの手法・来店までの導線を解説

SNS発信の投稿内容

投稿のネタに毎回迷うなら、店の日々の仕事から作れる内容を型に分けておくと、ゼロから考える手間が減ります。型ごとに何を撮って何を書くかを決めておけば、仕事の合間に写真を撮る場面も自然に増えていきます。

ここでは、店の発信で使える4つの型と、それぞれの撮り方・書き方を見ていきましょう。

商品やサービスの紹介

商品やサービスの紹介は、店が何を扱っているのかを、初めて見る人に伝える投稿です。写真は商品だけを置いて撮るより、使っている場面や仕上がりが伝わる1枚を選びましょう。

文章には次の内容を入れておくと、見た人がご自身に合うかを判断できます。

  • 誰に向いた商品か
  • 価格の目安
  • 注文や予約の方法

美容室なら、仕上がりの髪型の写真に、どのような髪の悩みをもつ人に向くかと所要時間の目安を添えると、来店後の姿を想像してもらえます。価格や効果は実際よりよく見せず、店で提供できる内容をそのまま書きましょう。

景品表示法は、商品の内容を実際よりも著しく優良だと示したり、価格などの条件を著しく有利だと誤認させたりする表示を禁じています。

作業の様子や店の裏側

作業の様子や店の裏側は、商品ができるまでの手間やこだわりを見せる投稿です。完成品の写真だけでは伝わらない、店主の仕事ぶりや店の空気を知ってもらえます。

撮るのは、仕込み中の手元や開店前の店内のような、お客様が普段は見ない場面です。文章には、その作業をする理由やこだわりを短く添えると、写真に店の考え方が加わります。たとえば、パン屋なら、早朝に生地をこねる手元の写真に、その時間から仕込む理由を添えましょう。

撮影するときは、伝票や予約表に書かれたお客様の名前が写り込まないよう注意しましょう。お客様の氏名は、個人情報保護法の「個人情報」にあたります。スタッフを写す場合も、写る人の了解を得てから載せましょう。

お客様の声や事例

お客様の声や事例は、実際に利用した人の様子から、店を使ったあとの姿を想像してもらう投稿です。工務店なら施工前と完成後の写真、教室なら作品や練習の成果のように、変化のわかる写真を選びましょう。

文章は「どのような相談を受け、どう提案し、どうなったか」の順に書くと、読む人がご自身の場合に置き換えて読めます。いただいた感想は、言葉を書き換えずにそのまま載せましょう。

お客様の名前や、本人が判別できる写真・映像は、個人情報保護法の「個人情報」にあたります。名前や顔を載せる前に、出してよいかをお客様ご本人に確かめ、了解を得た範囲だけを載せましょう。

営業日やイベントのお知らせ

営業日やイベントのお知らせは、今日開いているか、いつ何があるかを伝える投稿です。LINE公式アカウントのマニュアルでも、来店を促す配信として、まず営業時間や定休日のお知らせを勧めています。

写真は、イベントの準備の様子や当日の店先のように、日付と場所が伝わるものを選びます。文章には、次の内容を、見た人が読み返さずにわかる順で書きましょう。

  • 日時
  • 場所
  • 申し込みの要否

Googleビジネスプロフィールは、Googleマップと検索で店がどのように表示されるかを無料で管理できるサービスです。祝日や臨時の営業時間の変更は、Googleビジネスプロフィールの「特別営業時間」にも設定しておくと、地図や検索で調べた人にも正しく伝わります。

設定できるのは一時的な営業時間の変更や連続して最長6日間の休業で、通常の営業時間を変えずに済みます。

連続して7日以上休む場合や、休業の期間が決まっていない場合は、特別営業時間ではなく、ビジネス情報に臨時休業のマークを付けておきましょう。

Googleビジネスプロフィールの休業の設定:連続して最長6日間の休業は特別営業時間、7日以上の休業や休業の期間が決まっていない場合は臨時休業のマーク

関連記事:飲食店のSNS集客に効果はある?成功事例から来店を増やす投稿まで解説

SNS発信で伝わる投稿の作り方

同じネタでも、投稿の作り方次第で見た人に伝わる量は変わります。読み流されない投稿にするには、伝える中身を絞り、写真で様子を見せ、最後に次の行動を示す流れを意識しましょう。

ここでは、伝わる投稿を作るための3つのポイントを解説します。

伝わる投稿の作り方:伝える中身を絞る、写真で様子を見せる、最後に次の行動を示す流れ

1投稿で伝えることを1つに絞る

1つの投稿で伝える中身は、1つに絞りましょう。新メニューと営業時間の変更とイベントの告知を同じ投稿に並べると、見た人はどれが大事な情報なのか迷い、どれも記憶に残りにくくなります。

筆者がSEO記事を書くときも、まず「読んだ人に最後に何をしてほしいか」から決めています。投稿も同じで、作る前に「この投稿を見た人に何をしてほしいか」を一言で書き出しましょう。

「新メニューを食べに来てほしい」と決めたら、写真も文章もその一品に集中させましょう。文章の1行目にもその一言を入れると、流し見する人にも伝わります。

ほかに伝えたい内容は別の日の投稿に回せばよく、投稿ごとに中身を分けると、ネタの数も増えていきます。あとから見返したときに、何の投稿かがすぐにわかるのも中身を絞る利点です。

写真や動画で店の様子を見せる

写真や動画は、文章だけでは伝わらない店の雰囲気や商品の質感を見せる手段です。写真は飾りすぎず、店に来た人が目にする様子をそのまま写しましょう。

ホームページを制作する筆者の経験でも、料理の湯気や職人の手元のように店の空気が写る一枚は、多少粗くても素材サイトの写真より店らしさが伝わります。

Googleビジネスプロフィールのヘルプでも、載せる写真はピントが合い十分な明るさのあるものを使い、大幅な加工や過度のフィルタは避けるよう案内しています。外観の写真は来店する人が店を見つける助けになるため、SNSでも店の外観や入口の写真を混ぜておきましょう。

調理や施術の流れのような動きのある場面は、写真より動画で見せるのが効果的です。Googleビジネスプロフィールに載せる動画は、最大30秒までです。

最後に予約や問い合わせの方法を書く

投稿を見て興味をもった人が次に迷わないよう、文章の最後には予約や問い合わせの方法を書いておきましょう。連絡の方法が書かれていない投稿では、見た人が予約の手順を探し回る手間がかかります。

Googleビジネスプロフィールの「最新情報」の投稿なら、リンク付きの操作ボタンを付けられ、押すと予約や詳細情報の確認ができるウェブサイトが開きます。SNSの投稿では、最後に次のような一文を添えておきましょう。

  • 予約は電話かプロフィールから
  • 空き状況はLINEで受付中
  • 質問はメッセージでどうぞ

連絡先の書き方をどの投稿でもそろえておけば、見た人はすぐに次の行動へ移れるでしょう。

SNS発信を無理なく続けるコツ

SNS発信は、一度にたくさん投稿するより、決めたペースで続けるほうが、店の様子を途切れずに届けられます。本業の合間に回すには、やる気に頼らず、続く仕組みを先に作っておきましょう。

ここでは、投稿する曜日と頻度の決め方と、下書きと予約投稿の使い方を紹介します。

投稿する曜日と頻度を決める

投稿は、思いついたときに出すより、曜日と頻度を先に決めておくほうが続きます。頻度は、忙しい週でも守れる回数を基準に決め、無理に増やさないようにしましょう。

曜日は、店の仕事の流れに合わせて選びます。仕込みや準備で写真を撮れる日の翌日を投稿日にすれば、撮影から投稿までが同じ週の中で回ります。

LINE公式アカウントで配信する場合、通数の数え方は「送った回数×送った友だちの数」です。LINEチャットでお客様と個別にやり取りするメッセージや、自動で返す応答メッセージは、通数に数えません。

2026年10月時点の主なプランで、月に送れる通数の上限は次のとおりです。

プラン月に送れる通数の上限
月額固定費0円のプラン200通
月額固定費5,000円(税別)のプラン5,000通

友だち100人に月2回送ると、月額固定費0円のプランの上限に達します。友だちが増えてきたら、配信の回数を見直すか、送れる通数の多い有料のプランへの変更を検討しましょう。

下書きと予約投稿を使う

本業の手が空く時間と、お客様に投稿を見てほしい時間は、同じとは限りません。空いた時間に投稿をまとめて作り、下書きや予約投稿の機能で出す日時を決めておくと、毎回の手間が減ります。

LINE公式アカウントでは、作ったメッセージを下書きとして保存でき、日時を指定した予約配信もできます。ただし、混雑状況などにより、設定した時間どおりに配信されない場合もあるため、時間に余裕をもって設定しましょう。

Googleビジネスプロフィールの投稿も、公開する日時を選んで予約でき、毎週や毎月などの繰り返しも設定できます。定休日など手が空く日に次の週の分の写真と文章をまとめて用意しておけば、忙しい日でも投稿が止まらないでしょう。

SNS発信を来店につなげる受け皿

SNSの投稿で店を知った人が来店や問い合わせへ進むには、店の情報と予約の窓口をまとめた場所が必要です。投稿のたびにすべての情報を書くのは難しいため、受け皿となる場所を先に整えておきましょう。

ここでは、投稿を見た人が次に開く3か所として、プロフィール欄・ホームページ・Googleビジネスプロフィールの役割を解説します。

プロフィール欄の店の情報

プロフィール欄は、店の基本情報を投稿とは別にまとめて載せておく場所です。どのSNSを使う場合も、次の情報はプロフィールにそろえておきましょう。

  • 店名
  • 住所
  • 営業時間
  • 予約の方法
  • ホームページのURL

この5つがそろっていれば、投稿から来た人が店の情報を探し回らずに済みます。住所や営業時間を変えたときは、プロフィールも同じ日に直しておきましょう。

LINE公式アカウントのプロフィールは、2025年10月24日から「ビジネスプロフィール」へ順次移行すると発表されました。基本情報を入力して公開すると、上部に住所・営業時間・WebサイトURLが掲載されます。

予約や問い合わせを受けるホームページ

ホームページは、SNSで店を知った人に詳しい情報を読んでもらい、予約や問い合わせを受ける場所です。Googleビジネスプロフィールからはウェブサイトや予約リンクへ、LINE公式アカウントのビジネスプロフィールからはWebサイトのURLへ案内できます。

料金や予約の方法をまとめたホームページがあれば、どのSNSから来た人にも同じ情報を届けられるでしょう。受け皿のホームページをもつには、ご自身で作るか、制作会社に依頼する方法があります。

『レノワード企画』のホームページ制作は月3,850円からの定額制(年額一括払い。スマホ対応は月6,050円のプランから)で、サーバー費・ドメイン費・店舗写真の撮影費をプランに含みます。受け皿のホームページづくりで迷ったら『レノワード企画』へご相談ください。

関連記事:集客できるホームページの作り方|必須6ページ・導線設計・更新体制を解説

地図検索に出るGoogleビジネスプロフィール

Googleビジネスプロフィールは、前半の「営業日やイベントのお知らせ」の章で紹介したサービスです。営業時間・ウェブサイト・電話番号を表示できるほか、写真や動画の投稿と口コミへの返信もできます。

SNSで店を知った人が地図で店名を調べたときに正しい情報が出るよう、営業時間や場所は最新にしておきましょう。プロフィールからは、ウェブサイト・SNS・予約リンクへの案内もできます。

役立つのは営業時間中に対面でサービスを提供する店や出張型のサービスで、オンラインのみの事業などには利用できません。写真や動画は、オーナー確認(店の所有者だと確かめる手続き)を済ませたあとでなければGoogleに表示されません。

3か所をそろえておけば、SNSで店を知った人を来店までつなげられるでしょう。

関連記事:MEO対策とは?自店に必要か見極める3つの基準をわかりやすく解説

SNS発信の効果を確かめる方法

発信を続けると、どの投稿がよく見られ、来店につながっているのかを知りたい場面が出てきます。感覚に頼らず、数字とお客様の声の両方で確かめましょう。

ここでは、投稿ごとの数字の見方と、来店したお客様にきっかけを聞く方法を見ていきます。

投稿ごとの反応の数字を見る

投稿の効果を確かめるには、使っているサービスの分析の画面で数字を見るのが基本です。LINE公式アカウントでは「分析」タブから、友だちの追加数やブロック数のほか、メッセージごとに開封した人数やURLをクリックした人数を確認できます。

Googleビジネスプロフィールの「パフォーマンス」では、オーナー確認済みのプロフィールについて、閲覧数・ルートを検索した人の数・通話ボタンのクリック数などを、期間を決めて見られます。

数字は投稿ごとの増減だけで判断せず、月ごとなど同じ期間で比較して、反応が多かった投稿の型を探しましょう。ただし、Googleビジネスプロフィールの数字には広告による表示も含まれるため、増減のすべてがSNSの投稿によるものとは限りません。

関連記事:MEO対策は自分でできる?9つの手順と上位表示の3要素を解説

来店したお客様にきっかけを聞く

数字だけでは、投稿を見た人が実際に来店したかまではわかりません。初めて来店したお客様や問い合わせのあった人には、店を知ったきっかけを聞いてみましょう。

会計や予約の受付のときに、一言たずねるだけで十分です。予約のフォームや申込書がある店なら「店を知ったきっかけ」の欄を設けておく方法もあります。

筆者は、問い合わせの窓口を媒体ごとに変える方法を勧めています。LINE公式アカウントで受け付ければ、どの媒体から来た人かを判別できるうえ、お客様が連絡先を明かさずに済むのも利点です。

答えは、次のような選択肢に分けて記録しておくと、月ごとの集計が楽になります。

  • SNSの投稿
  • 地図や検索
  • 知人の紹介
  • 店の前を通って

月ごとに件数を並べれば、SNSの発信が来店にどれだけ結びついているかを、店の数字で確かめられるでしょう。

SNS発信の注意点

SNSの投稿は、公開すれば誰でも見られます。店の発信に法律やルールに触れる内容が含まれると、店の信用を落とすおそれがあります。特に、広告の示し方や写真・音楽の扱いは、知らないまま違反してしまう場合もあるため、投稿の前に確かめておきましょう。

ここでは、店の発信で押さえておきたい4つの注意点を解説します。

SNS発信の注意点:広告であることを隠した投稿、お客様や他人の写り込み、他人の写真や音楽の無断使用、炎上につながる不用意な投稿

広告であることを隠した投稿

広告と明かさない投稿は、いわゆるステルスマーケティングとして、2023年10月1日から景品表示法で規制されています。規制の対象は、事業者がお客様を呼び込むために出す広告などの「表示」で、店のアカウントの投稿は店の発信と明らかなため対象外です。

注意したいのは、お客様などに頼んで店の商品を投稿してもらう場合です。店が内容を指定したり、見返りをにおわせたりした投稿は店の表示になるため「広告」「PR」などと目立つように示しましょう。お客様が自らの意思で書いた投稿は、通常は店の表示にあたりません。

口コミを頼むときに割引などのお礼を付けるのは、Googleマップのルールで禁止されています。なお、消費者庁は2024年6月、星5か星4の投稿を条件に料金を割り引くと伝えたクリニックの運営法人に、表示の取りやめや再発防止策などを命じる措置命令を出しています。

関連記事:Googleのクチコミ|増やす・返信・低評価対応を解説

お客様や他人の写り込み

店内や店先で撮る写真では、お客様や店の前を通る人の写り込みに注意が必要です。

総務省は、肖像権を無断で写真を撮られたり公表されたりしないよう主張できる権利とし、SNSに載せるときは写っている人の許諾が必要になる場合があると説明しています。本人が判別できる写真も、個人情報保護法の「個人情報」です。

お客様を写すときは撮る前に一声かけ、了解を得た写真だけを載せましょう。了解を得られないときは、手元や料理に寄って撮り、顔が判別できない写真にすると安心です。

他人の写真や音楽の無断使用

写真や音楽は、著作権法が挙げる著作物の例です。ネットで見つけた他人の写真を店のSNSに無断でアップロードすると、著作者の公衆送信権(著作物をネットなどで送信する権利)の侵害になります。

市販の曲の音源を動画に使う場合は、作詞・作曲者の権利に加えて、歌手や演奏家とレコード製作者の権利も関わります。他人が撮った写真や市販の曲は、権利者の許諾を得ずに店の投稿へ使わないようにしましょう。

一方、撮りたいものに付随して店内のポスターなどがごく一部に写り込む程度なら、正当な範囲内で利用でき、そのまま投稿もできます。ただし、著作権者の利益を不当に害する場合は除かれます。

炎上につながる不用意な投稿

店のアカウントの投稿も、内容によっては批判が集まり、炎上につながるおそれがある点は個人と同じです。総務省はインターネットトラブル事例集で、身内だけに見せるつもりの不適切な写真や動画が拡散し、大炎上する場合もあると注意を呼びかけています。

同じ事例集は、相手を傷つける言葉は批判ではなく誹謗中傷で、再投稿しただけでも民事上・刑事上の責任を問われる可能性があるとしています。真偽の不確かな情報を安易に拡散しないよう求める点も、同じ事例集の呼びかけです。

お客様や同業者への不満、地域のうわさは店のアカウントに書かず、投稿の前に時間をおいて読み返しましょう。

SNS発信でよくある質問

SNS発信を始める前や始めたばかりの時期は、アカウントの作り方や見せ方で迷う場面があります。どれも店の事情によって答えが変わるため、判断の材料として読んでみましょう。

ここでは、店の発信でよく出る3つの質問にお答えします。

店と個人のアカウントは分けたほうがいい?

店の発信は、店主の個人アカウントとは分けて、店のアカウントで始めるのがおすすめです。店のアカウントからの投稿は店の発信だと明らかなため、ステルスマーケティングの規制の対象になりません。

一方、店の販売を促す立場の人が、販売のために個人のアカウントで投稿すると、店の表示にあたる場合があります。個人のアカウントで店の商品やサービスを勧めるなら、店の人だと書くだけでなく、投稿の本文に「広告」「PR」などとわかりやすく書いておきましょう。

所属を書くだけでは、店の表示だと明瞭になっているとは必ずしもいえないとの考えを、消費者庁のQ&Aは示しています。

家族や友人とのやり取りと店のお知らせが混ざらない点も、分けるメリットです。LINEにも、個人で使うLINEとは別に、企業や店舗がビジネス用に作る「LINE公式アカウント」があります。

フォロワーが少なくても発信する意味はある?

フォロワーが少なくても、店に通える範囲に住む人や常連のお客様に届いていれば、発信する意味は十分にあります。店にとって大切なのは、フォロワーの多さより、投稿を見た人が来店や予約に進むかどうかです。

LINE公式アカウントなら、友だち追加した人に直接情報を届けられるため、今のお客様への連絡手段にもなります。最初は、来店したお客様に店のアカウントを案内し、身近な人から見てもらうところから始めましょう。

反応は、フォロワーの数ではなく、問い合わせや来店のきっかけの件数で確かめると、店に合った判断ができます。投稿がたまっていけば、店名で調べた人に店の様子を伝える材料にもなります。

顔を出さずに発信しても大丈夫?

顔を出さなくても、店の発信は成り立ちます。伝えるのは顔でなくても、手元の作業や店内の様子を写した写真と、店主の考えやこだわりを書いた文章で十分です。

総務省も、ネット上に顔写真を載せると、勝手に加工されて思わぬ被害を受ける場合があると注意を促しています。顔を出すかどうかは、店主が安心して発信を続けられるかで決めましょう。

顔写真の代わりに店のロゴや外観の写真をプロフィールの画像に使えば、どの店のアカウントかがひと目でわかります。顔を出さない分、店の場所や営業時間は正確に載せておくと、初めての人も安心して来店できるでしょう。

SNS発信について解説しました

SNS発信は、目的と届けたい客層を先に決め、使うSNSを1つに絞ってから始めましょう。投稿は商品の紹介や店の裏側などの型で考え、曜日と頻度を決めておくと、本業の合間でも続けられます。

発信で店を知った人が来店までたどり着けるよう、プロフィール欄・ホームページ・Googleビジネスプロフィールに店の情報をそろえておきましょう。ステルスマーケティングにあたる投稿や、写真・音楽の無断使用にも注意が必要です。

まずは今週中に型ごとの投稿のネタを書き出し、最初の投稿の日を決めてみましょう。発信を来店や問い合わせにつなげる準備で迷ったときは『レノワード企画』へご相談ください。

参考サイト

この記事を書いた人

若山慎吾(レノワード企画 代表)

元介護福祉士(特別養護老人ホームで11年)。Webライター・ディレクターとして5年以上、SEO記事を1,000本以上書いてきました。Google認定資格を保有。春日部商工会議所 会員。埼玉県の春日部市・杉戸町・松伏町を中心に、ホームページ制作からSEO記事、チラシ・名刺のデザイン、写真撮影まで一人で一貫して手がけています。

「読んだけど、自分でやるのは大変そうだ」と感じたら、丸ごとおまかせください。ホームページ制作は初期費用0円(対応エリア内)・月額3,850円〜の定額制。契約の縛りや解約金はなく、お支払いは成果物にご納得いただいた後です。ご相談は無料です。