設計事務所のホームページ制作はいくら?作品と設計料の見せ方も解説

設計事務所のホームページ制作はいくら?作品と設計料の見せ方も解説

紹介や工務店経由の仕事だけに頼らず、施主から直接相談を受けたいと考えて、ホームページの新規制作やリニューアルを調べていないでしょうか。作品写真を並べただけのサイトを作り直すなら、費用と依頼先に加えて、載せる中身まで決めておくのが確実です。

ホームページ制作の発注金額は、業種やサイトの種類を問わないある集計では中央値が43.4万円で、定額制なら月数千円から始められるサービスもあります。この記事では、費用の例に加えて、紹介に頼らず相談を増やす方法から作品と設計料の見せ方、制作会社の選び方までを解説します。

この記事を読めば、事務所に合う予算と依頼先を見極めて、施主が依頼を決めるための情報をそろえたホームページを準備できるでしょう。

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。

設計事務所のホームページ制作はいくら?

設計事務所のホームページ制作費は、制作会社やフリーランスに一括で頼むか、月額の定額制で作るかで大きく変わります。ここでは、発注の集計と各社が公表している料金を例に、費用の目安を整理します。

制作費のほかにかかる竣工写真の撮影費や、サーバー・ドメインの維持費もあわせて見ていきましょう。

依頼先ごとの制作費用

制作会社に頼む場合の目安には、ホームページ制作の相談窓口Web幹事の集計があります。同社を通じて発注された新規サイト846件(2022年1月〜2023年12月)の平均の発注金額は82.5万円、中央値は43.4万円でした。

50万円までが57%ですが、ECサイトや採用サイトなども含む全体の数字で、設計事務所に絞った集計ではありません。建築分野では、工務店・建築会社向けのある制作会社が、平均受注単価を45〜65万円としています。

フリーランスに頼む方法もあり、クラウドソーシングの発注ガイドでは、新規立ち上げやリニューアル(デザイン・コーディングからリリースまで)の費用目安は5〜80万円です(2022年6月時点)。金額はページの数や内容で変わるため、見積もりは同じ条件をそろえて比較しましょう。

関連記事:ホームページ制作会社の選び方7基準|費用相場と契約の注意点も解説

定額制で作る場合の月額費用

一括の制作費をかけずに始めるなら、定額制も選択肢です。定額制のサービスには、初期費用無料で月額8,000〜25,000円のプランを公開している例があります。

制作費0円・月額5,900円からで、初回に事務手数料10,000円がかかる例もあります(いずれも税別。月額は6か月まとめ払いの場合)。最低契約期間や料金に含まれる範囲はサービスごとに異なるため、契約前に一覧にして比較しましょう。

『レノワード企画』のホームページ制作は月3,850円からの定額制(年額一括払い。スマホ対応は月6,050円のプランから)で、ドメイン・サーバー費も含みます。初期費用0円は対応エリア内の場合で、エリア外は税込140,000円からです。

定額制にするか一括で頼むか迷ったら『レノワード企画』へご相談ください。

関連記事:ホームページサブスクと買い切り型の違いとは?費用や選び方を解説

竣工写真を撮影する場合の費用

作品ページの写真をプロに撮ってもらうなら、制作費とは別に撮影費を見込んでおきましょう。筆者の考えでは、ホームページの印象を最後に決めるのは写真です。

見積もりサイトのミツモアでは、東京都港区の建築・物件・竣工写真撮影の料金を、一軒家1軒(外観撮影含む)で22,750〜32,250円としています。直近2年間の見積もり料金から算出した額で、撮影前の打ち合わせ・30kmまでの出張費・当日の撮影・撮影データの納品を含みます。

夕景・夜景のオプションは15,000〜16,500円で、条件で変わる目安です。先ほどの工務店・建築会社向けの制作会社は、2時間以内の撮影で5万円を目安にしています。撮影を頼む前に写真を使う媒体を決めておけば、あとの章で扱う著作権の取り決めまで一度に話し合えます。

サーバーやドメインの維持費

公開後は、ホームページを置くサーバーと、独自ドメイン(ホームページのアドレス)の費用が続けてかかります。レンタルサーバー会社のエックスサーバーでは、スタンダードの12か月契約の通常料金が月額1,100円(税込・契約期間分の一括前払い)です。

ドメイン登録サービスのお名前.comでは、通常の更新料金(1年・税込)は.comが4,389円、.jpが7,568円で、このほかに一定割合の「サービス維持調整費」が加算されます。

サーバーとドメインを別々に契約して.comを使うなら、1年で13,200円(1,100円×12か月)と4,389円を足した17,589円に、ドメインのサービス維持調整費が加わります。

なお、エックスサーバーの契約特典では、サーバー契約が有効な間は対象のドメインが無料です。スタンダードの新規契約で自動更新設定を有効にした場合、無料になるドメインの数は契約期間に応じて次のとおりです。

契約期間無料になるドメインの数
12か月以上の契約1つ
24か月以上の契約2つ

依頼先を選ぶときは、制作費に維持費を加えた数年分の総額で判断しましょう。

設計事務所が紹介に頼らず相談を増やす方法

紹介や工務店経由の仕事が中心の事務所でも、ホームページに役割をもたせて作れば、相談につながる経路を増やせます。紹介された施主が確かめに来る先と、紹介以外で事務所を知った施主の窓口を、1つのサイトで兼ねる考え方です。

ここでは、紹介された施主への備えから、建築家紹介サイトやInstagramとの組み合わせ方までを解説します。

紹介された施主の確認先にする

紹介で事務所の名前を知った施主にも、相談の前に作品や設計の考え方を確かめられる場所を用意しておきましょう。紹介者の話に加えて作品や事務所の情報を見られれば、施主は安心して問い合わせに進めます。

国土交通省の令和7年度住宅市場動向調査によると、注文住宅を建てた世帯が施工者を探した方法(複数回答)は「インターネット」と「住宅展示場」がともに45.8%で最も多い結果でした。「知人等の紹介」は25.9%です。

設計事務所を探した方法の数字ではないものの、家づくりの相手をインターネットで探す施主がいるとわかります。紹介で来る施主向けには作品と事務所概要へすぐ進める並びに、紹介以外の施主向けには地域や建物の種類で作品を探せる作りにすると、1つのサイトで2つの役割を果たせます。

関連記事:リフォーム集客に効くホームページの4要素|施工事例・費用・対応エリア

建築家紹介サイトと使い分ける

建築家紹介サイトは、事務所をまだ知らない施主と出会う場になります。たとえば、建築家と施主をつなぐサービスのアーキテクツ・スタジオ・ジャパンでは、施主が好みの建築家からプランの提案を受け、施工を担当するスタジオからコストも示されます。

施主側の料金は、1名の建築家の提案を受けるコースで22,000円(消費税込)です。紹介サイトで事務所を知った施主が、事務所名で検索して詳しく調べに来る場面も考えられます。

紹介サイトは出会いの場、ホームページは作品の経緯や設計料の考え方を詳しく読んでもらう場と、役割を分けておきましょう。紹介サイトに載せきれない情報をまとめておけば、ほかの建築家と比べている施主にも事務所の特徴が伝わります。

Instagramから作品ページへつなぐ

竣工写真をInstagramに投稿するなら、ストーリーズから作品ページへ案内できます。Instagramを運営するMetaの2021年10月28日のお知らせでは、ストーリーズ投稿にリンクを追加できる「リンクスタンプ」を、すべての利用者のアカウントで導入すると発表しています。

ただし、新たに作成されたばかりのアカウントや、コミュニティガイドラインに違反するコンテンツを繰り返しシェアしているアカウントは利用できません。

リンク先はトップページではなく投稿した作品のページにすると、写真を見た人がそのまま規模や設計の考え方まで読めます。Instagramで作品に興味をもった人を作品ページへ案内できれば、紹介に頼らない相談の経路が1つ増えるでしょう。

関連記事:工務店のホームページ制作|費用相場から集客のコツまで解説

設計事務所の作品ページの作り方

作品ページは、施主が自身の計画と比べながら依頼先を選ぶための資料です。竣工写真に加えて規模や施主の要望、設計の過程まで書いておけば、比べる材料が増えます。

ここでは、作品ページに載せる項目と書き方を3つの観点から解説します。

規模・構造・竣工年をそろえて載せる

作品ごとに載せる項目と順番をそろえると、施主は作品どうしを並べて比べられます。施主が自身の計画に近い作品を探せるよう、事務所で作品紹介の型を作っておきましょう。

型に入れる項目の例は、次のとおりです。

  • 所在地(市区町村まで)
  • 用途(住宅・店舗など)
  • 延べ面積
  • 構造(木造など)
  • 竣工年

延べ面積は、建築基準法施行令で建築物の各階の床面積の合計と定められています。面積は延べ面積か建築面積かを作品ごとに混ぜずに書き、同じ基準で比べられるようにしましょう。

敷地面積や階数も、載せるなら全作品で同じ順に並べます。工事費の価格帯まで載せられる作品があれば、施主は予算に近い作品から読み進められます。

施主の要望と設計の答えを書く

写真だけでは、その建物がどのような要望から生まれたのかが見る人に伝わりません。作品ごとに、施主の要望・敷地や予算の条件・設計の答えの順で書くと、設計事務所に頼む意味が読み取れます。

作品ごとに書く順番(施主の要望・敷地や予算の条件・設計の答え)

たとえば、施主の要望が「道路からの視線を避けて明るい居間がほしい」だった場合は、どの工夫(中庭や高窓など)で応えたかを写真と並べて説明しましょう。予算の中で何を優先し、どの案を見送ったかまで書くと、施主は事務所が何を基準に判断するのかまでわかります。

施主の声を載せるなら、要望と設計の答えの説明のあとに置くと、写真と文章の内容がつながります。施主の名前や詳しい所在地は書かず、了承を得た範囲で紹介しましょう。

図面や模型で設計の過程を見せる

完成写真に加えてスケッチや図面、模型の写真を載せると、施主は設計がどう進むのかをイメージできます。完成までに検討した案を並べるのも、要望にあわせて案を変えた過程を伝える方法です。

著作権法は、著作物の例として「建築の著作物」や「学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物」を挙げています。図面や模型も著作物になりうるため、共同で設計した作品や外部の協力者が描いた図面を載せる前に、権利をもつ人に載せ方の了承を取りましょう。

住宅の平面図は暮らし方が読み取れる資料でもあるため、載せるかどうかや部屋の名前を外すかは施主と相談して決めます。

設計事務所が作品写真を載せるときの注意点

作品写真を載せるときは、写真を撮った人がもつ著作権と、住まいを公開される施主への配慮の2つを考えておく必要があります。どちらも撮影や公開の前に決めておけば、公開後に写真を差し替える手間を防げます。

ここでは、写真を使うための取り決めと、施主に了承を得る範囲を順に見ていきましょう。

撮影者がもつ写真の著作権

外部の写真家に撮ってもらった竣工写真は、撮影した写真家が著作者になるのが原則です。著作権法は写真を著作物の例に挙げ、著作物を創作する者を著作者としています。

ホームページに載せるには、著作権の譲渡を受けるか、利用の許諾を得る取り決めが必要です。許諾を得た場合は、許諾された利用方法と条件の範囲でしか使えないため、ホームページやSNS、パンフレットなど使う媒体を契約前に伝えましょう。

なお、氏名表示権や同一性保持権などの著作者人格権は譲渡できず、写真家に残ります。建築写真の撮影会社には、ウェブやSNSでの使用に写真版権使用料がかかるとしている例もあります。写真家の名前の表記やトリミングの扱いとあわせて、使用料の有無も撮影の契約に盛り込みましょう。

施主に了承を得る範囲

施主の住まいの写真を載せる前に、どこまで公開してよいかを施主と相談しましょう。施主の氏名と住所を組み合わせた情報や、写っている人が判別できる写真は、個人情報保護法の個人情報に当たります。

個人情報保護委員会のQ&Aで取り上げているのは、会社の行事の写真を社内で展示する場面です。

答えでは、本人を判別できる写真は、一般的には個人データ(個人情報データベース等を構成する個人情報)ではないと解されるとしています。そのため、同意を得ずに展示などをしても第三者提供の制限(法第27条第1項)に違反するおそれはないものの、利用目的の通知または公表は必要です。

そのうえで、プライバシーの権利や肖像権の侵害に当たる場合もあるとして、不特定多数の人へ提供する際は自主的に同意を得るなどの取り組みが望ましいとしています。

施主と決めておきたい範囲は、次のとおりです。

  • 外観と内観の写真
  • 所在地の書き方
  • 施主の名前の出し方
  • 表札などの写り込み

了承の内容は、口頭ではなく書面に残しておきましょう。公開後に施主の気持ちが変わったときも、どの写真を外すかを落ち着いて話し合えます。

設計事務所の設計料の見せ方

設計料の考え方がホームページで読めれば、施主は相談の前に費用の見当をつけられます。国が定める業務報酬基準の考え方と事務所の事例を組み合わせるのが、金額の根拠まで伝える方法です。

ここでは、設計料の決め方の書き方と、事例で目安を示すときの注意点を解説します。

設計料の決め方を書く

設計料の決め方は、国の業務報酬基準の考え方に沿って説明すると、施主にも根拠が伝わります。2026年10月時点の基準は令和6年1月9日の国土交通省告示第8号で、業務経費と技術料等経費、消費税に相当する額を合算する方法を標準にしています。

業務経費は、次の4つの合計です。

  • 直接人件費
  • 特別経費
  • 直接経費
  • 間接経費

ただし、基準は報酬を算定するための目安で、報酬は当事者の合意に基づき個別の契約で定めます。

事務所独自の基準での算定も可能ですが、建築士法では、契約を結ぼうとする者は基準に準拠した委託代金で契約するよう努めなければなりません(2026年10月時点)。2027年4月1日からは、見積書の内容などを考慮した適正な委託代金で契約するよう努める規定に改められます。

ホームページには、業務報酬基準に沿うのか独自の基準なのかと、基本設計・実施設計・工事監理のどこまでを設計料に含むかを書いておきましょう。

事例で費用の目安を示す

設計料の目安は、事務所が手がけた事例に条件を添えて載せると伝わります。建物の条件と含む業務の範囲は、たとえば「木造2階建ての住宅・延べ面積◯㎡・基本設計から工事監理まで」のように金額と並べて示しましょう。

業務報酬基準では、企画・事業計画の調査や、法令に基づく許認可に関する業務などは、標準業務に付随する追加的な業務です。こうした業務を別料金で請けるなら、その旨も書き添えます。

消費税の課税事業者が個人の施主に向けて価格を載せるなら、税込の総額で表示しなければなりません。実際より著しく有利だと一般消費者に誤認される表示は景品表示法で禁じられているため、条件を外した金額だけを載せないようにしましょう。

設計事務所に依頼する流れの載せ方

依頼から竣工までの流れが見えると、施主は相談したあとの進み方を知ったうえで問い合わせできます。初回相談から契約前の重要事項説明、設計と工事の期間までを、順番どおりに並べて載せましょう。

ここでは、流れの中でも書き方に迷う3つの段階を取り上げます。

初回相談の内容と費用を書く

初回相談のページには、相談で何をするかと、費用がかかるかどうかを書いておきましょう。相談料の有無や、どこから有料になるかがわからないと、施主が問い合わせの前で迷う場合があります。プランの提案から有料になる場合は、その境目と金額も書き添えましょう。

載せておきたい項目は、次のとおりです。

  • 相談にかかる時間
  • 相談の場所
  • 相談料の有無
  • 用意してほしい資料
  • 相談のあとの進み方

相談の案内に「敷地の資料と予算の目安があれば、初回で進め方の見通しまでお話しできます」のような一文を入れておけば、施主は準備を整えて相談に来られます。2回目以降の打ち合わせの進め方も一言添えておくと、相談のあとの流れが伝わります。

重要事項説明を流れに入れる

流れの中には、契約前の重要事項説明を1つの段階として入れておきましょう。建築士法では、事務所は設計や工事監理の契約を建築主と結ぶ前に、管理建築士などに書面を交付させ、重要事項を説明させなければなりません。

契約までの流れ(初回相談・重要事項説明・設計や工事監理の契約)

説明する主な事項は、次のとおりです。

  • 作成する設計図書の種類
  • 担当する建築士の氏名と資格
  • 報酬の額と支払の時期
  • 契約の解除に関する事項

契約を結んだあとも、事務所は定められた事項を記載した書面を遅滞なく委託者に交付します(次に述べる契約書を相互に交付した場合を除きます)。契約書を相互に交付する義務は、現在は延べ面積300㎡を超える建築物の新築などの契約が対象です。

2027年4月1日からは、この義務が延べ面積を問わずすべての設計・工事監理の契約に広がる改正が決まっています(2026年10月時点では施行前)。

設計から竣工までの期間を示す

設計から竣工までの期間は、一般的な月数ではなく、事務所が手がけた事例の実績で示しましょう。建築士法でも、業務の量や難易、内容に応じて必要となる期間の設定は、管理建築士が総括する事項の一つです。

事例ごとに書き添えたい段階は、次のとおりです。

  • 基本設計
  • 実施設計
  • 工事の見積もりと契約
  • 工事と工事監理

設計や工事監理の実施の期間は、契約を結んだあとに事務所が交付する書面(延べ面積300㎡を超える建築物の新築などでは相互に交付する契約書)に記載する事項の一つです。期間が延びた事例があれば、その理由も添えておくと、施主は余裕をもった予定を立てられます。

住宅の事例に「基本設計◯か月・実施設計◯か月」と段階ごとの実績を書いておけば、施主は入居したい時期から逆算して相談を始められるでしょう。

設計事務所が作品のほかに載せる情報

作品のほかに、設計の考え方・代表建築士の経歴・建築士事務所の登録情報を載せると、施主が依頼先を選ぶ材料がそろいます。作品だけでは伝わらない事務所の方針や体制を補う情報です。

ここでは、3つの情報それぞれの書き方を見ていきます。

設計の考え方

設計の考え方は、抽象的な言葉だけで終わらせず、作品のどこに表れているかまで書きましょう。「光と風を取り込む家」と書くなら、どの作品のどの窓で実現したかを写真とあわせて示すと、施主が言葉の意味を確かめられます。

設計と工事監理を同じ事務所が担うなら、施主とのやり取りは竣工まで続く長い付き合いです。考え方を先に伝えておけば、価値観の合う施主からの相談につながり、打ち合わせの食い違いも減らせます。

書く内容は、次の3点にまとめると整理できます。

  • 大切にしている設計の方針
  • その方針に至った経験
  • 方針が表れた作品

作品ページへのリンクを添えれば、考え方と実例を行き来しながら読んでもらえます。

代表建築士の経歴

代表建築士の経歴には、まず資格の種類を正式な名称で書きましょう。建築士は一級建築士・二級建築士・木造建築士の3種類で、一級建築士は国土交通大臣、二級建築士と木造建築士は都道府県知事の免許を受けます。

木造建築士は、木造の建築物に関して設計や工事監理などの業務をする資格です。資格のほかに載せておきたい項目は、次のとおりです。

  • 独立前に携わった仕事
  • 得意な建物の種類
  • 設計を始めたきっかけ
  • 代表建築士の顔写真

経歴に代表建築士自身の言葉を添えると、施主は打ち合わせの相手の人柄を想像できます。独立前の事務所で担当した作品の扱いは、よくある質問で解説します。

建築士事務所の登録情報

事務所の概要ページには、建築士事務所の登録情報を載せておきましょう。他人の求めに応じ報酬を得て設計などを業とするには、建築士事務所について都道府県知事の登録を受ける必要があり、登録の有効期間は5年です。

載せる項目は、建築士法で事務所に掲げる決まりの標識にそろえると抜けがありません。

  • 事務所の名称
  • 一級などの別と登録番号
  • 開設者の氏名
  • 管理建築士の氏名
  • 登録の有効期間

標識は事務所に掲げるもので、ホームページへの掲載は義務ではありません。それでも、建築士事務所登録簿は2025年4月1日からインターネットで閲覧できるようになったため、登録番号を載せておけば施主が照らし合わせられます。

更新の登録をしたらホームページの有効期間も書き換えておくと、施主が見る情報と登録簿の内容がそろうでしょう。

関連記事:電気工事のホームページ制作で何を載せる?登録番号から費用まで解説

設計事務所のホームページ制作会社の選び方

制作会社は、費用に加えて、建築分野の実績・作品の追加の方法・公開までの期間を比べて選びましょう。設計事務所のサイトは作品の見せ方が中心になるため、契約前に確かめる点を決めておくと迷わずに済みます。

ここでは、3つの点それぞれの確かめ方を紹介します。

建築分野の制作実績を確かめる

制作会社を比べるときは、建築分野の中でも、設計事務所や建築家のサイトを手がけた実績があるかを尋ねましょう。施工事例を並べる工務店のサイトと、設計の考え方と作品を見せる設計事務所のサイトでは、作品ページに求める中身が異なります。

公開中のサイトを見せてもらうときは、次の点を確認すると比較できます。

  • 写真を大きく見せる配置か
  • 作品を条件で探せるか
  • スマホでの写真の見え方
  • 作品ごとの説明の量

担当者に設計事務所のサイトで工夫した点を聞けば、作品の見せ方への理解の深さがわかります。原稿を誰が書くのか、写真の撮影を手配してもらえるのかも、見積もりの段階で確認しておきましょう。

関連記事:建設業のホームページ制作で受注は増える?信頼を得る掲載内容と費用を解説

作品を自分で追加できるか確かめる

竣工のたびに作品を足すなら、事務所で更新できるか、頼むたびに費用がかかるかを契約前に確かめましょう。ある制作会社の料金表から一部を抜き出すと、次のとおりです(いずれも税込)。

依頼の内容料金
画像の差し替え2,200円から
テキストと画像を入れる新規ページの追加5,500円から

作品を年に何件足すかを決めておけば、1回ごとの費用と月額の費用のどちらが合うかを比べられます。筆者はWebディレクター時代、更新されずに何年も放置されたクライアントのWordPressを多く見てきました。

『レノワード企画』の定額制では、竹(月6,050円)と松(月8,470円)のプランが事務所での更新(自社更新)に対応し、更新頻度は竹が月3回、松が無制限です(いずれも年額一括払い)。

どのプランもページ数は6ページで、6ページを超えてページを追加する場合は1ページあたり月1,000円(年額一括12,000円)のオプションになります。作品の更新をどこまで任せるか迷ったら『レノワード企画』へご相談ください。

公開までの期間を確かめる

公開までの期間は、見積もりを頼む段階で、公開日の目安とあわせて出してもらいましょう。ある制作会社は、LPで2週間〜2か月、10ページ以上のコーポレートサイトで2〜6か月を目安とし、事前準備が整っていれば1か月程度での公開も可能としています。

設計事務所のサイトでは、作品ごとの写真と説明文をそろえるまでに時間がかかる場合があります。竣工写真の撮影日や原稿を書く時間まで含めて、誰がいつまでに何を用意するかを制作会社と分担しておきましょう。

開業日や事務所の移転日にあわせたいなら、その日から逆算して依頼を始めると、公開が間に合わない事態を防げます。

設計事務所のホームページ制作でよくある質問

開業の準備中の事務所や、作品がまだ少ない事務所では、ホームページを作る時期と載せる中身で迷う場合があります。補助金を利用できるかどうかも、制作費を考えるうえで気になる点です。

最後に、よくある3つの質問に答えます。

開業前の場合、いつ作ればいい?

開業前は、建築士事務所の登録の準備と並行して制作を進め、登録番号が決まってから公開しましょう。建築士法では、登録を受けないで、他人の求めに応じ報酬を得て設計などを業として営んではならないと定めています。

登録の申請先は事務所の所在地を管轄する都道府県知事で、都道府県によっては建築士事務所協会などの指定事務所登録機関が窓口です。

公開前に作品の写真や原稿をそろえておけば、登録が済んだ時点で登録番号を書き入れるだけで公開できます。相談の受付の開始も登録の時期にあわせ、制作会社には登録が済む見込みの日を早めに伝えておきましょう。

関連記事:ホームページ制作の流れを公開日から逆算|依頼時期・準備・修正日数を解説

作品が少ない場合、何を載せればいい?

作品が少ないうちは、件数を増やすより1件ごとの説明を厚くしましょう。施主の要望から竣工までの経緯に図面や模型の写真を添えれば、少ない作品でも設計の進め方や考え方が伝わります。竣工前の作品は、施主の了承を得たうえで模型や図面から紹介する方法もあります。

独立前の事務所で担当した作品を載せたいときは、前の事務所に確かめてからにしましょう。著作権法では、法人などの発意に基づいて職務上作成し、法人などの名義で公表する著作物は、契約や勤務規則などに別段の定めがない限り法人などが著作者になります。

載せる場合も、前の事務所の名前とご自身が担当した範囲を書き添えると、施主に誤解を与えずに済みます。

関連記事:工務店のホームページ集客で最初に直すのは?点検から見学会予約まで解説

ホームページ制作に補助金は使える?

販路開拓のためのホームページの制作費は、小規模事業者持続化補助金のウェブサイト関連費に当たります。ただし、ウェブサイト関連費だけでは申請できず、ほかの経費と一緒に申請します。

2026年10月時点の第20回(一般型の通常枠)では、ウェブサイト関連費の補助金交付申請額の上限は30万円(税込)です。

申請受付は2026年11月5日から12月15日17時までですが、申請に必要な事業支援計画書(様式4)の発行の受付締切はそれより早い12月4日です(いずれも予定)。交付決定日より前に発生した経費は対象になりません。

デジタル化・AI導入補助金2026では、追加開発の費用を含むホームページ制作ツールなどがITツール登録の対象外です。事務所が小規模事業者に当たるかも含めて、申請前に公募要領で条件を確認しておきましょう。

関連記事:ホームページ製作の補助金とは?対象経費から申請の流れまで解説

設計事務所のホームページ制作について解説しました

設計事務所のホームページ制作費は、制作会社に一括で頼むか、定額制で月額を払うかで変わります。作品ページは写真を並べるだけでなく、規模や施主の要望と設計の答えを書き、施主が依頼先を選ぶための資料として作りましょう。

まずは、載せたい作品と設計料の考え方、依頼から竣工までの流れを書き出してみましょう。そのうえで写真の著作権と施主の了承を確かめ、登録情報まで載せれば、相談の前に施主が知りたい情報をそろえられるでしょう。

作品と設計の考え方が伝わるホームページの作り方で迷ったら『レノワード企画』へご相談ください。

参考サイト

この記事を書いた人

レノワード企画 代表

Webライター・ディレクター歴5年以上。SEO記事1,000本以上の執筆経験と、Google認定の専門資格をもとに、この記事を執筆しています。元介護福祉士(介護現場11年)。埼玉・杉戸町/春日部市近隣を中心に、ホームページからチラシ・名刺まで一人で一貫制作しています。

「読んだけど、自分でやるのは大変そうだ」と感じたら、丸ごとおまかせください。ホームページ制作は初期費用0円(対応エリア内)・月額3,850円〜の定額制。契約の縛りや解約金はなく、お支払いは成果物にご納得いただいた後です。ご相談は無料です。