広告やチラシ、SNSを出しても反応が薄く「どんな言葉ならお客様の心をつかめるのか」と悩んでいませんか?ゼロからコピーを考えるのは、コツをつかむまで難しいものです。
この記事で紹介するのは、目的別・業種別のキャッチコピー例です。有名企業の名作や、惹きつける型と心理法則、作り方の手順、AIの活用法まで解説します。
紹介する例と手順をなぞれば、自社の商材に合ったコピーを一本、迷わず組み立てられます。
人を惹きつけるキャッチコピーとは
キャッチコピーは、商品やサービスの魅力をひと言で伝え、読み手の心を動かす短い言葉です。広告やチラシ、SNSの反応を左右しますが、似た言葉との違いや惹きつけるコピーの共通点は意外と整理されていません。
まずは、言葉の意味の違いから集客で果たす役割までを解説します。
キャッチコピーとキャッチフレーズの違い
キャッチコピーは商品やキャンペーンごとに読み手の行動を促す言葉で、キャッチフレーズは企業やブランドを長く象徴する言葉です。両者は、使う場面と役割が異なります。
新商品の広告で期間限定の価格を訴えるのはキャッチコピーにあたり、企業が理念として掲げ続ける短い言葉はキャッチフレーズです。厳密に線引きされるわけではなく、重なって使われる場面もあります。
言葉を作るときは、目の前の反応を狙うのか、長く使うブランドの軸を作るのかをまず決めましょう。狙いがはっきりすると、選ぶ言葉の方向性も定まり、表現の一貫性も保ちやすくなります。
人を惹きつけるコピーに共通する要素
人を惹きつけるコピーには、共通した要素があります。読み手が「これは関係がある」と感じ、続きを知りたくなる仕掛けをもっている点です。
土台になるのは、次の3つです。
- 誰に向けた言葉かがはっきりしている
- 得られる利益が伝わる
- 短くて覚えやすい
3つのどれかが欠けると、コピーは読み手の心に届きにくくなります。利益は伝わっても対象が広すぎると「うちには関係ない」と流され、専門用語が多すぎる言葉も敬遠されやすくなります。
詰め込みすぎた言葉も、印象がぼやけて残りません。まずは一番伝えたい価値を一つに絞り、それが誰にどう役立つかを短い言葉にしましょう。
集客や売上につながる役割
キャッチコピーは、集客や売上を伸ばす入り口の役割を果たします。読み手は最初のひと言で「読む価値があるか」を判断するため、ここで興味を引けないと商品にたどり着いてもらえません。
チラシやランディングページでは、最初のコピーの出来で反応率が変わります。同じ商品でも、見出しを「安い」から「初回半額」に変えるだけで、問い合わせや来店の数は動きます。伝え方一つで結果が変わるのが、コピーの力です。
ただし、コピーだけで売上が決まるわけではありません。商品の中身とその後の案内がそろって初めて成果につながるため、言葉と実態が一致しているかも見直しましょう。
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目的別に使える人を惹きつけるキャッチコピー例16選
伝えたい相手や場面が変わると、響くコピーの表現も変わります。目的に合った型を知っておけば、ゼロから考えずに自社の商材へ当てはめやすいはずです。
ここでは、集客・新商品・キャンペーン・イベントの4つの目的別に、すぐ使えるコピー例を16本紹介します。
新規集客・来店の促進
新規のお客様を集めるコピーは、店を知らない人へ来店のきっかけと安心感を同時に届けます。「気になる」「行ってみたい」と思ってもらう入り口を作る言葉です。
次のような言葉が使えます。
- 「はじめての方限定、ワンコインでお試し」
- 「近所にこんなお店、あったんだ」
- 「今日の疲れ、ここで手放しませんか」
- 「通いたくなる理由が、ここにあります」
お客様が感じている不安や面倒を一つ想像し、それを解く言葉に置き換えてみましょう。最初の来店をためらう気持ちは、価格や共感でやわらぎます。はじめての人には、値段の手軽さや「試すだけ」の気軽さを添えると効きます。
新商品・サービスの紹介
読み手が「試してみたい」と感じる一点に絞って伝えるのがコツです。新商品を紹介するコピーは、これまでとの違いや、使ったあとの変化を見せると効果を発揮します。
新商品向けの例は、次のとおりです。
- 「その手間、新モデルが半分にします」
- 「一度使うと、前には戻れません」
- 「毎日の10分を、まるごと短縮」
- 「待っていた人へ、ついに登場」
機能をそのまま並べるより、使う人の暮らしがどう変わるかを描くと伝わります。自社の新商品が解決する悩みを一つ選び、その変化を短い言葉に落とし込みましょう。旧モデルとの違いを一つ挙げるだけでも、新しさは十分に伝わります。
キャンペーン・セールの告知
キャンペーンやセールのコピーは「今動く理由」をはっきり示すのが決め手になります。期間や数量の限定を添えると、後回しにされにくくなります。
セール告知に使える例を見てみましょう。
- 「今だけ、いつもの半額です」
- 「週末3日間、在庫がなくなり次第終了」
- 「先着50名様に、特別プレゼント」
- 「年に一度の、まとめ買いチャンス」
締め切りや残り数を数字で見せると「あとで」が「今」に変わります。ただし、実際の在庫や期間と違う表示は避け、正直な条件で訴えましょう。二重価格や大げさな割引表示は、景品表示法に触れるおそれもあります。
イベント・展示会の集客
会場へ足を運ぶ手間を上回る魅力を、ひと言で示す必要があります。イベントや展示会のコピーは、参加して得られる体験や、その場でしか手に入らない価値を伝えます。
集客に使える例は、次のとおりです。
- 「体験できるのは、この3日間だけ」
- 「新作を、誰よりも早く手に取れる」
- 「その場で相談、その場で解決」
- 「入場無料、手ぶらでどうぞ」
イベントの目玉を一つに絞り、来場者が持ち帰れる体験を言葉にしましょう。来場のハードルを下げる言葉と限定感を出す言葉を組み合わせると、集客につながります。当日しか得られない特典があれば、それを前面に出すと足を運ぶ理由になります。
業種別の人を惹きつけるキャッチコピー例16選
同じ「集客」でも、業種によって読み手の期待や不安は変わります。業種ごとの型を押さえると、自社に近い例からアレンジできるでしょう。
ここでは、飲食・美容・小売やEC・士業やBtoBの4業種に分けて、コピー例を16本紹介します。
飲食店・カフェ
飲食店のコピーは、味やメニューの魅力に加えて、その場で得られる雰囲気や気分を伝えると響きます。空腹や疲れといった、来店直前の気持ちに寄り添う言葉が効きます。
飲食店向けの例は、次のとおりです。
- 「行列の理由は、一口でわかります」
- 「今日のごはん、もう迷わせません」
- 「素材だけで勝負する、正直な一皿」
- 「仕事帰りの5分、ここでひと息」
看板メニューを一つ主役に据え、その一皿で得られる体験を短く描きましょう。写真だけでは伝わらない香りや食感を言葉で補うと、来店したくなる理由になります。
美容室・サロン
美容室やサロンのコピーは、施術後の変化や、通って得られる自信を描くと伝わります。施術前に読み手が抱く「似合うか不安」に応えるのが要点です。
サロン向けの例を挙げます。
- 「なりたい髪に、いちばん近い場所」
- 「朝のセットが、10分早く決まる」
- 「鏡を見るのが、少し楽しみになる」
- 「40代からの髪、あきらめないで」
お客様が変えたい悩みを一つ選び、施術後の姿を見せましょう。仕上がりの変化と、通ったあとの気分まで描くと、来店のきっかけになります。年代や髪質など対象を絞った言葉にすると、読み手の心に強く残ります。
小売店・EC
小売やECのコピーは、迷っている人が選ぶ理由をはっきり示すと効果を発揮します。商品の数が多いほど「これを選べば間違いない」と思える一言が力をもちます。
小売・EC向けの例は、次のとおりです。
- 「迷ったら、これを選べば間違いなし」
- 「使うほど、手放せなくなる日用品」
- 「注文は今夜、届くのは明日の朝」
- 「4.8の高評価、選ばれ続けています」
人気や実績を数字で見せると、はじめての人でも安心して選べる点も見逃せません。配送の速さや返品のしやすさなど、買う前の不安を消す一言も反応を伸ばします。
士業・BtoBサービス
士業やBtoBのコピーは、専門性への信頼と、任せて減る手間を伝えると響きます。相手が感じる「難しそう」「時間がない」を、任せれば解消できると示すのが決め手です。
士業・BtoB向けの例は、次のとおりです。
- 「その手続き、まるごとお任せを」
- 「決算前の不安、専門家が整理します」
- 「相談は無料、書類はそのまま持参で」
- 「創業10年、300社が選んだ実績」
自社が代わりにできる範囲を一つに絞り、依頼後の安心をイメージさせましょう。数字や実績を添えると、信頼が伝わりやすくなります。無料相談や初回対応など、依頼のハードルを下げる言葉も問い合わせにつながります。
有名企業に学ぶ名作キャッチコピー10選
有名企業の名作コピーには、人を惹きつける型が凝縮されています。感情への訴え、意外性、記憶に残る語感など、自社のコピー作りのヒントになるでしょう。
ここでは実際に使われた名作を10本取り上げ、感情・意外性・記憶の3つの切り口で見ていきます。
感情を動かすコピー
感情を動かす名作は、商品の説明よりも、読み手の心の風景に働きかけます。数字や機能ではなく、共感や誇りといった気持ちを引き出す言葉です。
代表的な例を挙げます。
いずれも商品ではなく読み手自身を主役にしています。誇りや共感、生き方の肯定など、心の動きに寄り添う点が共通します。自社のコピーでも、機能の前に「誰のどんな気持ちに寄り添うか」を考えてみましょう。
常識を裏切るコピー
常識を裏切るコピーは、読み手の予想を軽く外し「え?」と目を止めさせます。あえて逆をいったり、身近な事実をユーモラスにいい切ったりする手法です。
次のような例があります。
音楽を必需品といい切る断定や、自社商品を正直に笑いへ変える潔さが、読み手の予想を軽く裏切ります。意外性のある言葉は、正直さやユーモアと組み合わせると好感につながります。
奇をてらうだけでは反感を招くため、自社らしさや商品の事実と地続きにするのが肝心です。
ひと言で記憶に残るコピー
記憶に残るコピーは、リズムや繰り返しの心地よさで、読み手の頭に自然と残ります。意味の説明よりも、口ずさみたくなる語感を重視した言葉です。
次のような例があります。
- “やめられない、とまらない”(かっぱえびせん・カルビー)
- “一粒300メートル”(江崎グリコ)
- “すぐおいしい、すごくおいしい”(チキンラーメン・日清食品)
対になった言葉のリズムや、印象的な数字、音の繰り返しが、一度で耳に残る決め手です。短くリズムのある言葉は、意味を細かく説明しなくても記憶に残りやすくなります。自社のコピーも一度音読して、語呂の良さを確かめてみましょう。
自社のコピーでも音読し、リズムや語呂の良さを確かめてみましょう。
人を惹きつけるキャッチコピーの型
キャッチコピーには、多くの名作に共通する「型」があります。型を知っておけば、ゼロから悩まずに言葉の骨組みを作れます。
ここでは、使いやすい3つの型を見ていきましょう。
ベネフィットを示す
ベネフィットとは、商品の特徴ではなく、読み手が得られる結果や変化です。「何ができるか」ではなく「読み手がどうなれるか」を言葉にすると、コピーは一気に伝わります。
ドリルを売るなら「よく切れる刃」は特徴ですが「まっすぐ穴が開く」はベネフィットです。読み手は機能そのものより、機能がもたらす結果に反応します。
自社の商品でも、特徴を一度書き出し、その先にある「読み手の得」へと結びつけてみましょう。「この機能で、あなたの何が変わるのか」を問い直すと、伝わる言葉が見つかります。
問いかけで巻き込む
問いかけの型は、読み手に質問を投げ、頭の中で答えを考えさせる手法です。人は問われると自然に反応するため、読み手が当事者として読み進めてくれます。
「その保険料、払いすぎていませんか?」のように、思わず立ち止まる問いが効果的です。答えを知りたくなる問いは、本文へ読み進めてもらう入り口になります。
ただし、答えが明らかすぎる問いや、脅すような問いは逆効果です。読み手が「たしかに気になる」と感じる、身近な疑問を選びましょう。問いのあとに答えの一部を見せると、続きへの期待も高まります。
数字で具体化する
数字を使う型は、あいまいな表現をはっきりした事実に変え、信頼感を高めます。「たくさん」より「3日で」と書くほうが、読み手には状況が伝わるはずです。
「売上アップ」を「売上が2倍」に「時短」を「10分短縮」に置き換えるだけでも伝わり方は変わります。数字によって、読み手は手にする結果をはっきりイメージできるからです。
はっきりした数字は、コピーの説得力を大きく高めます。ただし、根拠のない数字は信頼を損なうため、実績や調査に基づいた数字だけを使いましょう。半端な数字のほうが、切りのよい数字よりリアルに伝わる場合もあります。
キャッチコピーが人を惹きつける心理法則
人を惹きつけるコピーの裏側には、心理学で説明できる仕組みがあります。法則を知っておけば、感覚だけに頼らず、狙って人の心を動かせるでしょう。
ここでは、コピーに応用できる4つの心理法則を解説します。
続きが気になるツァイガルニク効果
ツァイガルニク効果は、達成した事柄より、途中で中断した事柄のほうを強く覚えている心理です。ドイツの心理学者クルト・レヴィンが提唱し、ツァイガルニクが実験で確かめました。
コピーでは、あえて情報を最後まで見せず、続きを気にさせる使い方が向いています。「続きはこちら」「結果は次のページで」のような表現が代表例です。テレビのクイズ番組が答えの直前でCMをはさむのも、この効果を利用しています。
あえて余白を残すと、読み手は続きを知りたくなります。ただし、引っ張るだけで中身が薄いと失望を招くため、続きに見合う情報を用意しましょう。焦らしすぎは離脱を招くので、興味と情報のつり合いを意識します。
禁止で引きつけるカリギュラ効果
カリギュラ効果は、禁止や制限をされると、かえって気になって行動したくなる心理です。心理学では、自由を制限されたときに反発する「心理的リアクタンス」で説明されます。
コピーでは「◯◯な人以外は読まないでください」「本気の方だけご覧ください」のように、あえて対象を絞る使い方が代表例です。制限が、読み手の関心を逆に高めます。
「見るな」といわれると見たくなる心理を、対象の限定に生かせます。ただし、制限が強すぎたり大げさすぎたりすると逆効果になるため、自然な範囲で使いましょう。本当に読んでほしい相手を絞る意図が伝わると、対象者の反応が伸びます。
多数派に安心するバンドワゴン効果
バンドワゴン効果は、多くの人が選んでいるものほど、選びたくなる心理です。経済学者のライベンシュタインが提唱した考え方で、みんなと同じだと安心する気持ちに基づきます。
コピーでは「売上◯万個突破」「利用者の90%が満足」のように、多くの人に支持されている事実を示す使い方が定番です。人気や実績が、選ぶきっかけになります。
「みんなが選んでいる」と伝えると、はじめての人でも安心して選べます。ただし、根拠のない数字は景品表示法に触れるおそれがあるため、実際の数値だけを使いましょう。「地域で」「同世代で」と範囲を添えると、より身近に感じてもらえます。
損を避けたいプロスペクト理論
プロスペクト理論は、人が利益を得る喜びより、損を避けたい気持ちを強く感じる心理です。行動経済学者のカーネマンとトベルスキーが提唱しました。
コピーでは「今だけ」「先着◯名限定」「見逃すと損」のように、逃す不安に触れる使い方が向いています。得よりも「損したくない」気持ちのほうが、行動を強く促すからです。
人は得よりも損に敏感なため「逃すと損」を伝えると反応が伸びます。ただし、不安をあおりすぎると信頼を損なうため、事実に基づく限定にとどめましょう。「今なら無料の特典を受け取れる」のように、得と損を両面から示す方法もあります。
人を惹きつけるキャッチコピーの作り方
名作の型や心理法則がわかっても、いざ作るとなると手が止まります。手順に沿って進めれば、感覚に頼らず自社のコピーを組み立てられるでしょう。
ここでは、コピーを作る5つのステップを順番に解説します。
ターゲットと目的を決める
最初に決めるのは「誰に」「何をしてほしいか」です。ターゲットと目的があいまいなままだと、誰にも刺さらない当たり障りのない言葉になります。
同じ美容室でも、20代の学生に来店してほしいのか、40代に再来店してほしいのかで、選ぶ言葉は変わります。年齢や悩み、来店のきっかけまで思い描きましょう。あわせて、来店・購入・問い合わせのどれを狙うのかも先に決めておきます。
一人の読み手を思い浮かべて書くと、コピーは驚くほど鋭くなります。大勢に向けた言葉より、たった一人に語りかける言葉のほうが、結果として多くの人に届くでしょう。実在するお客様を一人思い出すと、言葉づかいも定まります。
伝える強み・ベネフィットを洗い出す
次に、自社の商品やサービスの強みを書き出します。強みをそのまま並べず、読み手が得られるベネフィットに変換するのがポイントです。
「国産素材」の強みは「安心して家族に食べさせられる」ベネフィットに変換できます。同じように「創業50年」は「長く選ばれてきた安心感」と伝えられます。強みとベネフィットをセットで書き出せば、コピーの材料がそろうでしょう。
思いつく強みをすべて書き出し、その中から最も響きそうな一つを選びましょう。競合がいっていない強みを見つけると、差別化にもつながります。
型に当てはめて言葉にする
強みとベネフィットがそろったら、名作の型に当てはめて言葉にします。ベネフィット型・問いかけ型・数字型など、前半で紹介した型を土台にすると作りやすくなるはずです。
ベネフィットが「10分で片付く」なら、数字の型で「散らかった部屋が、10分で片付く」と組み立てられます。一つのベネフィットからでも、型を変えれば複数の案づくりが可能です。
同じ内容でも、当てはめる型を変えるだけで印象は大きく変わります。まずは型ごとに1本ずつ書き、候補を数多く出してから絞り込みましょう。数を出すほど、思いがけない良い表現に出会いやすくなります。
短く削ってリズムを整える
作った候補は、意味を保ったまま短く削ります。長いコピーは印象がぼやけるため、伝えたい一点を残し、なくても伝わる言葉を落としましょう。
削るときは声に出して読み、リズムや語呂の良さも整えます。「〜すること」「〜というもの」のような回りくどい表現は、短くいい切る形に直しましょう。たとえば、説明を並べた一文は「一杯で、旅する香り」の一言まで削れます。
一度読んで意味が伝わる長さまで削るのがコツです。削りすぎて意味が通らなくなっては逆効果なので、伝わる最短を探ります。同じ音の繰り返しや七五調のリズムを意識すると、記憶に残りやすくなります。
声に出して反応を確かめる
最後に、完成したコピーを声に出して読み、他人の反応を確かめます。作った本人には良く見えても、読み手への届き方は異なります。
同僚や家族に見せ、意味がすぐ伝わるか、ひっかかる言葉はないかを聞きましょう。可能なら、実際の広告やSNSで反応を比較するA/Bテストも有効です。聞くときは「どんな場面の言葉に見えるか」まで尋ねると、ずれに気づけます。
作り手の思い込みを外すには、他人に読んでもらうのが確実でしょう。反応が悪ければ、ターゲットや型に立ち返り、もう一度組み立て直します。数字で反応を測れる媒体なら、感想だけでなくクリック率などの結果も見比べます。
逆効果になるNGなキャッチコピー例
良いコピーの型と同時に、避けるべきNG例も知っておくと失敗を防げます。多くの人がやりがちな失敗には、共通したパターンがあります。
ここでは、代表的なNG例と、弱いコピーを立て直すコツを見ていきましょう。
何を伝えたいか曖昧なコピー
最もありがちな失敗は、あれもこれもと詰め込み、結局何をいいたいか伝わらないコピーです。伝えたい要素が多いほど、それぞれの印象は薄まります。
たとえば、次のようなコピーは要素が多すぎて心に残りません。
- 「安くて、早くて、丁寧な会社です」
- 「地域密着・実績豊富・安心対応」
- 「高品質、低価格、スピード対応」
読み手が一度に受け取れるのは、一つのメッセージだけです。安さで勝負するなら、品質や実績はいったん本文に譲る割り切りが要ります。伝えたい内容を一つに絞るだけで、コピーは驚くほど伝わりやすくなります。
複数の強みがあるなら、最も響く一つを主役にし、残りは本文で伝えましょう。全部を伝えようとすると、結局どれも記憶に残らない結果になります。
誇張しすぎて信用を失うコピー
読み手の目を引こうと誇張しすぎると、かえって信用を失います。特に根拠のない最上級表現は、法律に触れるおそれもあります。
避けたいのは、次のような表現です。
- 「日本一の実績」(根拠がなければ景品表示法に抵触)
- 「満足度No.1」(合理的な根拠が必要)
- 「絶対に効果があります」(誇大広告にあたる)
大げさな言葉より、事実に基づいた言葉のほうが結果的に信頼されます。「売上No.1」のようなNo.1表示は、合理的な根拠がなく事実と異なる場合、景品表示法上の問題になります。消費者庁も、比較する商品の選定や調査方法が適切かなどの要件を示しました。
化粧品や医薬品では薬機法の制限もあるため、最大級の表現は避け、正直な訴求を心がけましょう。
弱いコピーを強く直すコツ
できあがったコピーが弱いと感じたら、直す観点を知っておくと立て直せます。よくある弱点は、次の3つです。
- 抽象的で中身が見えない
- 誰に向けた言葉か不明
- 読み手の得が伝わらない
「品質にこだわっています」を「注文から24時間以内に手作りでお届け」と直すと、内容がはっきりして得も伝わります。弱いコピーは、あいまいな言葉を事実に置き換えるだけで見違えます。
まずはどの弱点に当てはまるかを見極め、事実への置き換えから手をつけましょう。一つの弱点を直すだけでも、コピーは大きく生まれ変わります。
AIで人を惹きつけるキャッチコピーを作る方法
近ごろは、ChatGPTなどのAIを使ってキャッチコピーを作る方法も広がっています。うまく使えば、短時間で多くの案を出し、たたき台として活用できるでしょう。
ここでは、AIを使ったコピー作りの手順と、押さえたい注意点を解説します。
ChatGPTでたたき台を量産する
AIが得意とするのは、短時間で大量の案を出す作業です。人が考えると数本で手が止まる場面でも、AIなら数十本の候補を一気に生み出せます。
まずは商品名やターゲット、伝えたい強みを入力し「キャッチコピーを20本出して」と頼みましょう。数を多く出させ、その中から光る表現を拾う使い方が効率的です。案が似通ってきたら「もっと尖った表現で」「別の切り口で」と条件を足すと、幅が広がります。
AIは完成品ではなく、たたき台を大量に出す道具として使うのが賢い方法です。出てきた案はそのまま使わず、選ぶ・削る・磨く前提で量を出させます。気に入った案があれば、それをもとに似た案をさらに出させる手もあります。
刺さる指示文(プロンプト)を書く
AIの出す案の質は、指示文(プロンプト)で大きく変わります。ざっくり頼むとありきたりな案しか出ないので、条件を細かく伝えるのがポイントです。
指示文には、ターゲットや商品の強み、文字数やトーンを盛り込みます。「20代女性向けに、20文字以内で、親しみやすいトーンで」のように条件を添えると、精度が上がるでしょう。
「誰に・何を・どんなトーンで」を指示文に盛り込むほど、AIの案は鋭くなります。一度で満足いく案が出なくても、条件を変えて何度か頼み直すと精度が高まります。役割を「プロのコピーライターとして」と与えるのも効果的です。
お手本を読み込ませて傾向を学ばせる
さらに、良いコピーのお手本をAIに読み込ませる方法も効きます。手本を数本見せ、共通点や型を分析させてから作らせると、狙いに近い案が出るでしょう。
「次の5本のコピーに共通する型を抽出し、その型で自社商品のコピーを作って」と頼むイメージです。お手本を与えると、AIは漠然と作るより、狙った方向の案を出しやすくなります。
お手本を読ませて傾向をつかませると、AIの案は一気に狙いへ近づきます。ただし、他社のコピーをそのまま模倣させると著作権や商標などの問題になるおそれがあるため、型を学ぶ目的にとどめましょう。お手本には、自社が「こう書きたい」と思える良質な例を選びます。
AIの案を人の手で仕上げる
AIが出した案は、そのまま使わず人の手で仕上げましょう。AIの案は平均的に整っている一方で、深く刺さる一言に欠ける場合もあります。
自社らしい言葉づかいに直し、ターゲットの感情に触れる一言を足すと、コピーは生きてきます。AIの案を土台に、人が最後の磨きをかける組み合わせが現実的でしょう。自社ならではのフレーズや、現場で聞いたお客様の言葉を一つ混ぜると、AIらしさが薄れます。
AIで量を出し、人が質を仕上げる分担が、いまのコピー作りに合っています。なお、AIの案が既存のコピーと似ていないかは、公開前に必ず確かめましょう。生成物をそのまま使うと、意図せず他社の表現と重なるおそれもあります。
人を惹きつけるキャッチコピーでよくある質問
キャッチコピー作りでは、文字数やアイデアの出し方、依頼先の費用など、細かな疑問も出てきます。最後に、よく寄せられる質問にお答えします。
キャッチコピーは何文字が最適?
キャッチコピーの文字数に決まりはありませんが、13〜20文字程度が読みやすい目安です。ひと目で読み取れ、記憶に残りやすい長さといえます。
長くなるほど印象はぼやけますが、無理に短くして意味が伝わらないと逆効果です。媒体によっても変わり、SNSでは短め、説明が必要な商材では少し長めが向きます。
まずは20文字以内を目安に作り、声に出して一度で伝わるかを確かめましょう。文字数はあくまで目安なので、伝わりやすさを最優先に調整します。掲載する場所の幅にあわせ、表示が切れない長さかも見ておきます。
コピーが思いつかないときはどうする?
コピーが思いつかないときは、ゼロから考えず、良い例を集めて型を借りると作りやすくなります。本記事の例や名作を書き写し、自社の商品に当てはめてみましょう。
次に、ターゲットの悩みや商品の強みを紙に書き出すと、言葉の材料が見つかります。それでも出ないときは、前半で紹介したAIにたたき台を作らせる手も有効でしょう。
材料さえそろえば、あとは型に当てはめるだけで形になります。一晩おいて読み返すと、直すべき点が見えてくる場合もあります。
制作会社に依頼する費用はどれくらい?
キャッチコピーの制作費用は、依頼先や範囲によって幅があります。フリーランスなら数千円から、実績のある制作会社やコピーライターでは数万円から数十万円が目安です。
費用の差は、リサーチの深さや提案本数、ブランド全体の設計まで含むかで生まれます。安さだけで選ぶと、狙いに合わない言葉になる場合もあります。
コピーは売上を左右するため、費用だけでなく実績や提案力で選ぶのが賢明です。自社での作成が難しい場合は、ホームページやLPの制作とあわせて専門会社へ相談する手もあります。過去の制作事例を見ると、依頼先の得意分野もわかります。
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人を惹きつけるキャッチコピー例について解説しました
人を惹きつけるキャッチコピーは、目的や業種に合った型を選び、読み手が得られるベネフィットを一つに絞るのが基本です。名作に学び、心理法則を土台にすれば、感覚に頼らず狙って作れます。
まずは本記事の例や名作を書き写し、自社の商品に当てはめてみましょう。作った案は短く削り、声に出して反応を確かめると、より伝わるコピーに近づきます。
自社だけでコピーやホームページの言葉づくりに迷う場合は、悩みや強みを整理したうえで『レノワード企画』へご相談ください。
参考サイト

