会計事務所のホームページ制作|費用・内容・依頼先選びまで解説

会計事務所のホームページ制作|費用・内容・依頼先選びまで解説

「紹介や人脈だけでは、顧問先の増え方に限界を感じる」。そんな悩みから、会計事務所のホームページ制作を検討し始めた方も多いのではないでしょうか。とはいえ、費用の相場や依頼先の選び方など、わからない点も多いはずです。

この記事では、ホームページが必要な理由から制作費用の相場までを整理します。掲載する項目や依頼先の選び方、公開後の集客に加え、税理士ならではの広告規制や補助金も解説します。

読み進めれば、自分の事務所に合ったホームページの姿と、依頼先を選ぶ判断基準がはっきり見えてくるはずです。

※本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。

会計事務所にホームページ制作が必要な理由

会計事務所の集客は、これまで紹介や人脈が中心でした。しかし、顧問先を探す経営者の多くは、依頼する前にインターネットで税理士を探します。ホームページがなければ、比較検討の土俵にも上がれません。

ここでは、会計事務所にホームページ制作が必要な4つの理由を見ていきます。

見込み客が依頼前に検索するから

顧問契約を検討する経営者は、税理士に会う前にインターネットで情報を集めます。「地域名+税理士」で検索し、複数の事務所を比べてから問い合わせ先を絞り込む流れが一般的です。

このとき、ホームページがない事務所は候補にすら入りません。実績や料金、対応業務がわからなければ、経営者は不安を感じて次の事務所へ移ります。とくに初めて税理士を頼む経営者にとって、判断材料の少なさは大きな不安です。

逆に、知りたい情報がそろったホームページがあれば、会う前から信頼を積み上げられます。名刺やチラシと違い、24時間いつでも見てもらえる利点もあります。まずは、探されたときに見つかる状態を整えるところから始めましょう。

紹介中心の集客に限界があるから

紹介や人脈は有力な集客手段ですが、それだけに頼ると顧客数は頭打ちになります。紹介のタイミングや相手はこちらで選べず、事務所の成長を安定して支える柱にはなりにくいのが実情です。

紹介で名前を聞いた経営者も、実際に依頼するかどうかは事務所名で検索して確かめます。その受け皿がホームページであり、紹介とWeb集客は組み合わせてこそ効果的です。

ホームページは、紹介客の不安を解消しながら、新規客を自力で集める二役をこなします。紹介待ちの姿勢から一歩進み、こちらから見込み客と出会える仕組みを持てば、集客はぐっと安定します。数を追うだけでなく、相性の良い顧問先と長く付き合える関係づくりの土台です。

関連記事:社労士のホームページ制作で外せない8項目|顧問契約につながる作り方

事務所の専門性を伝えられるから

税理士の業務は外から見えにくく、経営者にとって「何を頼めるのか」「自社の業種に詳しいか」は判断しづらいものです。だからこそ、相続や医業、建設業など得意分野を明示すると差別化につながります。

代表者の経歴や理念、対応の姿勢を言葉と写真で伝えれば、無機質な事務所名も「相談したい相手」へと印象が変わります。専門性を見える形にしておくと、価格だけで比べられる消耗戦からも抜け出せるでしょう。

同じ税理士でも、誰に何を頼めるかが伝わる事務所ほど、指名で選ばれます。ホームページは、その違いを見込み客へ届ける貴重な舞台です。専門性を発信し続けるほど、指名される理由がはっきりしてきます。

24時間問い合わせを受けられるから

電話や来客での対応は、どうしても営業時間内に限られます。ホームページに問い合わせフォームを置けば、経営者が思い立った夜間や休日でも相談を受け付けられます。

経営者が税理士を探すのは、決算期や創業直後など気持ちが動いたときです。そのタイミングを逃さず受け止められるかどうかが、契約できるかどうかの分かれ目になります。

フォームからの相談は電話より心理的なハードルが低く、初めての人でも気軽に使える入り口です。24時間受け付ける窓口を用意しておけば、相談のきっかけを取りこぼさずに済みます。返信の早さを心がけると、比較検討中の経営者に選ばれる可能性も高まります。

会計事務所のホームページ制作費用

ホームページの制作費用は、依頼先やページ数、デザインのつくり込みで大きく差が出ます。数万円で始められる方法から、数百万円かかる本格的な制作まで、価格帯は実にさまざまです。

ここでは、依頼先ごとの費用相場を目安として紹介します。

制作会社に依頼する場合の相場

制作会社にオリジナルデザインで依頼する場合、費用相場は50〜200万円程度が目安です。ある民間調査では、税理士のホームページ制作費の平均は約113万円と報告されています。

ページ数や写真撮影、原稿作成、集客設計まで含めるほど、総額は上がっていきます。サイトの規模別の目安は、次のとおりです。

サイト規模費用の目安
小規模(5ページ前後)30〜60万円
中規模(10ページ前後)60〜150万円
大規模(集客特化)150万円以上

費用は高めでも、集客設計やデザインをまとめて任せられるのが制作会社の魅力です。見積もりを取るときは、金額だけでなく含まれる作業範囲もそろえて比べると、失敗を防げます。

関連記事:士業のホームページ制作の費用相場は?格安と集客型の違いを解説

自作・テンプレートの場合の相場

費用を抑えたいなら、自作やテンプレート型サービスを選ぶ方法があります。WixやWordPressなどのツールを使って自分で制作すれば、月額数千円〜2万円程度で運用できます。

テンプレート型やサブスク型のサービスなら、初期費用は無料〜数万円、月額4,800〜6,600円程度が目安です。専門知識がなくても、決められた枠に沿って情報を入れれば形になります。

ただし自作は時間と手間がかかり、集客に必要な設計まで自分で判断しなければなりません。本業が忙しい所長にとって、その工数をどこから捻出するかが現実的な壁になります。開業直後で予算を最優先したい時期には、有力な選択肢です。

フリーランスに依頼する場合の相場

フリーランスへ依頼する場合の相場は、10〜50万円程度です。制作会社より費用を抑えつつ、テンプレートより自由度の高いデザインを実現できる選択肢になります。

費用と自由度のバランスを取りやすい点が魅力ですが、対応の範囲や進行は担当者の力量に左右されます。公開後の運用やSEOまで任せられるかは、契約前にはっきりさせておくと安心です。

窓口が個人のため、連絡の取りやすさや納期の管理も見ておきたいポイントです。実績のサイトを見せてもらい、会計事務所や士業の制作経験があるかを確かめると、依頼後のミスマッチを防げます。ほかの案件との兼ね合いで進行が一時的に滞る場合もあるため、連絡手段や納期の目安を先にすり合わせておきましょう。

関連記事:ホームページ制作をフリーランスに依頼するメリットは?費用や流れも解説

会計事務所のホームページの作り方

会計事務所がホームページを用意する方法は、大きく3つあります。制作会社への依頼、ツールを使った自作、テンプレート型サービスの利用です。費用と手間、集客力のどれを重視するかで、向いている方法が変わります。

それぞれの特徴と、向いている事務所を解説します。

制作会社に依頼して作る

制作会社への依頼は、集客できるホームページを確実に用意したい事務所に向いています。デザインから原稿、集客設計までプロがまとめて担うため、本業に専念できるのが大きな利点です。

費用は高めになりますが、公開後の運用やSEO対策まで見据えた提案を受けられます。とくに士業の実績がある会社なら、税理士ならではの見せ方まで相談できます。

制作会社が向いているのは、次のような事務所です。

  • 本業が忙しく制作の時間が取れない
  • 開業を機に集客の柱を作りたい
  • デザインや原稿をプロに任せたい

価格の安さより、集客まで支援できるかどうかを基準にすると、失敗を避けられます。任せきりにせず、事務所の強みを伝える打ち合わせには、しっかり時間をかけましょう。

自作ツールで作る

WixやWordPressなどのツールを使えば、自分でホームページを制作できます。初期費用を抑えられるので、開業直後で予算が限られる事務所に向いた方法です。

ただしデザインや文章、集客の設計まで自分で判断する必要があり、時間と学習の手間は避けられません。本業のかたわらで更新まで続けられるかを、事前に見極めておく必要があります。

無料のテンプレートも便利ですが、ほかの事務所と似た印象になりやすい点は弱みです。差別化や新規集客に力を入れたいなら、自作にこだわらず外注も含めて比べるのが現実的です。作る前に、更新まで続けられる時間が本当に取れるかを冷静に考えておきましょう。

テンプレート型サービスを使う

テンプレート型サービスは、あらかじめ用意された枠に情報を入れるだけで公開できる方法です。専門知識がなくても短期間で形にでき、月額制で始めやすい料金体系が多く見られます。

士業専門のテンプレートサービスなら、税理士に必要な項目が最初から組み込まれています。制作の手間を抑えつつ、一定の体裁を保てるのが利点です。

自由度は低いものの、費用と手間を抑えて早く公開したい事務所には合っています。将来サイトを作り込みたくなったときに、別の形へ移行できるかも先に確かめておくと安心です。手軽さと引き換えに独自性は出しにくいので、他社との差をどこで出すかも考えておきましょう。

会計事務所のホームページの掲載項目

ホームページは、作るだけでは問い合わせにつながりません。経営者が「この事務所に相談したい」と感じる情報を、過不足なくそろえる必要があります。

掲載しておきたい代表的な項目を紹介します。

代表者のプロフィールと顔写真

経営者は、大切なお金の相談相手を人柄で選びます。だからこそ、代表者の顔写真とプロフィールは、信頼を得るうえで効果の高い項目です。

顔が見えるだけで経営者の警戒心はやわらぎ、問い合わせのハードルが下がります。経歴や保有資格、税理士を志した理由まで書き添えると、人柄が伝わって親近感が生まれます。

写真は、明るく清潔感のある表情のものを選びましょう。撮影に抵抗があっても、集客の柱に育てたいなら顔出しは前向きに検討したい要素です。実績や専門分野と組み合わせれば、相談したくなる人物像が伝わります。経営者は誰に任せるかを重視するので、人柄がにじむ情報ほど効果的です。

得意分野・対応業務の一覧

経営者は「自社の業種や悩みに対応できる税理士か」をまず気にします。対応できる分野と業務を一覧で掲げると、依頼できる範囲がひと目で伝わります。

掲載しておきたい業務の例は、次のとおりです。

  • 記帳代行・仕訳のチェック
  • 決算・確定申告
  • 節税や資金繰りの相談
  • 創業・融資のサポート

「何でも対応します」より、分野を絞って掲げるほうが、その領域の経営者に強く響きます。専門用語は避け、経営者が自分の悩みと重ねられる言葉で書くと、問い合わせにつながります。たとえば「飲食店の税務に強い」と一歩踏み込むと、探している経営者の心に強く刺さるはずです。

料金表と顧問プラン

料金の不透明さは、問い合わせをためらわせる大きな理由です。顧問料や記帳代行の費用をプランごとに示すと、経営者は安心して相談へ進めます。

料金表に載せておきたい項目は、次のとおりです。

掲載する料金示し方の例
顧問料月商別の月額プラン
記帳代行仕訳数に応じた料金
決算・申告顧問料とは別の年額

すべての金額を出せない場合も「月額○円〜」と下限を示すだけで、問い合わせのハードルは下がります。料金を公開する事務所は、それだけで明朗会計の印象を与えられます。契約後の費用トラブルを防ぐうえでも、料金の見える化は効果的です。相場より高くても、理由が明快なら経営者は納得します。金額そのものより、透明性が信頼を生むポイントです。

事例やお客様の声

実際の支援事例やお客様の声は、経営者の不安を和らげる有力な材料です。「同じ業種の会社がどんな成果を得たか」が見えると、依頼後の姿を思い描けます。

第三者の声は、事務所が自ら語る強みよりも説得力を持ちます。顧問先の許可を得て、業種や規模、相談内容と解決の流れをセットで紹介しましょう。

守秘義務には配慮し、社名を伏せる、数字をぼかすといった工夫も必要です。写真やコメントを添えれば、より生き生きとした事例に仕上がります。許可を得るやり取りそのものが、顧問先との関係を深めるきっかけにもなります。声を集める流れを最初から用意しておくと、公開後に事例が自然とたまっていくはずです。

会計事務所のホームページ制作のポイント

同じ情報を載せても、見せ方しだいで問い合わせ数は変わります。集客できるホームページに共通するのは、経営者の心を動かす見せ方の工夫です。

ここでは、制作の段階で押さえたい3つのポイントを解説します。

狙う顧客層を絞ったターゲット設計

集客できるホームページは、誰に向けたサイトかがはっきりしています。すべての経営者に向けて作ると、メッセージがぼやけて誰の心にも刺さりません。

「創業したばかりの飲食店オーナー」のように読者を絞ると、言葉も事例も一気に伝わりやすくなります。得意分野や地域、企業規模から、理想の顧問先像を先に決めておきましょう。

ターゲットが定まると、載せる実績や料金プラン、文章のトーンも自然と決まってきます。誰にでも合うサイトより、特定の誰かに深く響くサイトのほうが、結果として問い合わせを集めます。まずは既存の優良な顧問先を思い浮かべ、その人物像を言葉にするところから始めましょう。

信頼感が伝わるファーストビュー

ファーストビューは、サイトを開いて最初に目に入る画面です。経営者はここで数秒のうちに読み進めるか離れるかを判断するので、第一印象がその後の集客を左右します。

何が得意な事務所で、どんな悩みを解決できるかを、ファーストビューで一言で示しましょう。ごちゃついた情報より、要点を絞ったメッセージのほうが記憶に残ります。

写真や色づかいも、信頼感を大きく左右する要素です。士業らしい落ち着いた配色に代表者や事務所の写真を添えると、安心感が伝わります。キャッチコピーの近くに問い合わせボタンを置けば、読んだ勢いのまま行動へ移してもらえます。

スマートフォン対応(レスポンシブ)

いまや経営者の多くは、スマートフォンで税理士を探します。画面サイズに合わせて表示が変わるレスポンシブ対応は、集客を左右する必須の設定です。

パソコンで整ったサイトも、スマートフォンで文字が小さく崩れて見えれば、それだけで離脱されます。文字の大きさやボタンの押しやすさは、公開前に実機で必ずチェックしましょう。

表示速度も、見落とせないポイントです。画像が重くて表示が遅いと、経営者は結果を待たずに離れてしまいます。制作を依頼するときは、スマートフォンでの見え方と速度への対応も条件に加えておきましょう。経営者の多くはスマホで探すので、スマホでの見え方がそのまま第一印象になります。

会計事務所のホームページ制作会社の選び方

制作会社は数多くあり、どこに頼むかで成果は大きく左右されます。安さだけで選んだ結果、公開後に集客できず作り直しになるのはよくある失敗です。

失敗を避けるために確認したい、3つの判断基準を紹介します。

士業・会計事務所の制作実績を確認する

最初に確かめたいのは、士業や会計事務所の制作実績です。税理士のホームページには、広告規制への理解や信頼性の見せ方など、業界ならではのノウハウが求められます。

実績のない会社に頼むと、見た目は整っても集客できないサイトになりがちです。制作事例を見せてもらい、同じ士業のサイトを手がけた経験があるかを見ておきましょう。

デザインだけでなく、公開後にその事務所の問い合わせが増えたかまで聞けると理想的です。実績が豊富な会社ほど、税理士の集客で何が効くかを、経験にもとづいて提案してくれます。気になる会社には、過去にどんな集客成果を出したかを遠慮なく質問してみましょう。

公開後の運用とSEO支援を確認する

ホームページは、公開してからが本番です。検索で見つけてもらうSEO対策や、情報を新しく保つ更新を支援してもらえるかは、契約前に見ておきたい点です。

作って終わりの会社に頼むと、公開後に更新が止まり、検索順位も問い合わせも伸びません。月々の運用サポートやブログ更新の代行があるかどうかも、あわせて聞いておきましょう。

自分で更新できる仕組みかどうかも、長い付き合いを考えるうえで見逃せません。更新のたびに費用がかかる契約だと、情報が古いまま放置されがちです。運用まで見据えて、二人三脚で歩める会社かどうかを見極めましょう。公開後に伴走してもらえるかどうかで、1年後の成果は大きく変わってくるでしょう。

見積もりの内訳と追加費用を確かめる

見積もりは、総額だけでなく内訳まで確かめましょう。「一式」とだけ書かれた見積もりは、どこまで含むかがわからず、あとから追加費用が生じやすいからです。

確認しておきたい費用の項目は、次のとおりです。

  • 初期制作費とページ数
  • 写真撮影や原稿作成の有無
  • 毎月の保守・更新費用
  • ドメインやサーバーの費用

安く見えても、更新や修正のたびに料金がかかる契約なら、総額はふくらみます。目先の金額ではなく、公開後まで含めた総額で比べると、費用の見誤りを防げます。3社ほどから同じ条件で相見積もりを取れば、適正な価格帯や各社の違いが見えてくるはずです。

会計事務所のホームページ制作の流れ

初めてホームページを作るとき、完成までの流れが見えないと不安になります。制作は、依頼から公開後の運用まで段階を踏んで進むのが一般的です。

ここでは、一般的な制作の流れを3つの段階で見ていきます。

目的とターゲットをすり合わせる

最初の段階は、制作会社との打ち合わせです。ホームページで集客したいのか、採用に使いたいのかなど、目的の共有から始まる段階です。

ここで事務所の強みやターゲットを丁寧に伝えるほど、完成度は高まります。得意分野や理想の顧問先、載せたい実績を整理して臨むと、打ち合わせがスムーズに運びます。

目的が曖昧なまま進めると、できあがったサイトが誰の心にも届きません。制作会社任せにせず、この段階には所長自身がしっかり関わるのがおすすめです。集客の成否は、この最初のすり合わせで半分決まります。事務所の想いや過去の成功例まで共有すると、制作会社も的確な提案を返しやすくなります。

原稿とデザインを確認する

方向性が決まると、制作会社が原稿とデザインを作成します。士業の実績がある会社なら、集客を意識した構成や文章を提案してくれます。

確認の段階では、専門家の視点で情報の正確さをチェックするのが所長の役割です。税務の説明に誤りがないか、広告規制に触れる表現がないかに目を通しておきましょう。

デザインは、事務所の雰囲気や狙う顧客層に合っているかを見ます。写真の準備や修正のやり取りも、この段階でまとめて進めます。仕上がりに納得できるまで、遠慮なく意見を出す姿勢が、良いサイトへの近道です。とくに税務の記載は、専門家である所長のチェックが誤りを防ぐ最後の砦です。

公開して運用・改善を続ける

サイトが完成したら、いよいよ公開です。ただし、公開はゴールではなくスタートと考えましょう。集客できるサイトは、公開後の改善で少しずつ育っていきます。

アクセス状況を見ながら、反応の悪いページを直し、ブログも足していきましょう。検索順位や問い合わせ数の変化を追うと、次に手を入れる場所が見えてきます。

更新の止まったサイトは信頼も検索評価も下がるので、少しずつでも手を入れ続けましょう。運用まで任せられる制作会社なら、この地道な改善も二人三脚で進められます。月に一度アクセスを振り返る習慣をつけるだけでも、サイトは着実に育っていきます。

会計事務所のホームページ公開後の集客施策

ホームページは、公開しただけでは見てもらえません。検索やマップから見込み客を呼び込む集客施策を、公開後に続ける必要があります。

ここでは、会計事務所が取り組みたい3つの施策を紹介します。

地域名×税理士でSEO対策する

経営者は「地域名+税理士」で検索して事務所を探します。この検索で上位に表示されるためのSEO対策が、Web集客の土台です。

地域名と業務を組み合わせたページを用意すると、その地域で税理士を探す経営者に届きやすくなります。「○○市 相続税 相談」のように、悩みと地域を掛け合わせた言葉を意識してみましょう。

事務所の所在地や対応エリアを明記するのも、基本の対策です。検索エンジンは内容の充実したサイトを評価するので、正確でわかりやすい情報を積み重ねると、順位は少しずつ上がっていきます。業務ページと地域ページを分けて用意すると、狙った検索でヒットしやすくなります。

MEO対策で地図検索から集客する

MEO対策は、Googleマップでの表示を最適化する施策です。「近くの税理士」と検索した経営者に、地図とともに事務所を見つけてもらえます。

Googleビジネスプロフィールに事務所情報を登録し、写真や口コミを充実させるのが基本の対策です。営業時間や住所、対応業務を正しく登録すると、地図検索での信頼度が高まります。

口コミは、経営者が事務所を選ぶ大切な手がかりです。顧問先へ感想を書いてもらえるよう、依頼のタイミングを工夫してみましょう。地域に根ざした事務所ほど、MEO対策の効果は表れやすくなります。地図から電話や来店につながる導線は、地域に密着した事務所の心強い味方です。

ブログ更新で検索評価を高める

税務や経営に役立つブログを更新すると、検索エンジンからの評価が高まります。記事が増えるほど、見込み客と出会える入り口も広がっていく仕組みです。

「インボイスの対応」「創業時の税務」など、経営者の悩みに答える記事は、そのまま集客につながります。一度書いた記事は資産として残り、公開後も長く読まれ続けるのが強みです。

更新を続けるのは手間ですが、専門家ならではの情報は事務所の信頼を確実に高めます。無理なく続けられるよう公開頻度を決めておくと、負担を抑えられます。書く時間が取れないときは、記事作成を代行できる制作会社に頼るのも一つの手です。

集客できない会計事務所ホームページの特徴

せっかくホームページを作っても、問い合わせが増えないケースはよくあります。集客できないサイトには、いくつかの共通点があります。

ここでは、避けたい3つの特徴を見ていきましょう。

置いてあるだけの放置サイト

最も多い失敗は、名刺代わりに置いてあるだけのサイトです。事務所名と住所、電話番号しか載っておらず、経営者が知りたい情報がどこにもありません。

経営者は「相談したい」と思える材料がなければ、問い合わせボタンを押しません。得意分野や料金、実績、代表者の人柄など、判断の手がかりをそろえておく必要があります。

見た目が整っていても、中身の薄いサイトでは問い合わせは生まれません。このサイトを見た経営者が依頼したくなるかを想像しながら、掲載内容を一度見直してみましょう。情報を足すほど読者の滞在時間は延び、問い合わせにつながる可能性も高まります。

料金やプロフィールの非公開

料金や代表者のプロフィールを載せないサイトも、問い合わせが伸び悩みます。経営者は、費用の見えない相手や顔の見えない専門家に、どうしても不安を抱くからです。

「問い合わせないと料金がわからない」状態は、それだけで候補から外される理由になります。目安だけでも料金を示し、代表者の写真と経歴を載せておきましょう。

税理士は、経営者にとってお金を預ける相手です。情報を隠すほど不信感が募り、開示するほど信頼が積み重なります。公開できる情報をできるだけ載せる姿勢が、問い合わせへの近道になります。相場を大きく外れない限り、料金の明示はマイナスよりプラスに働くはずです。

更新が止まった情報の古さ

更新の止まったサイトは、じわじわと集客力を落とします。ブログの最終更新が数年前だったり、古い税制のまま放置されていたりすると、経営者は「今も営業しているのか」と不安になります。

情報の古さは、検索エンジンの評価を下げる一因です。更新されないサイトは検索順位が下がり、見込み客の目に触れる回数も減っていきます。

お知らせやブログをこまめに更新するだけでも、活気のある事務所の印象を与えられます。自分で更新しにくい仕組みなら、更新できるサイトへの作り替えも検討してみましょう。お知らせを月に1回出すだけでも、動いている事務所だと経営者に伝わるはずです。

会計事務所のホームページの広告規制

税理士のホームページは、自由に何でも書けるわけではありません。税理士法や税理士会のルールにより、広告として禁じられた表現があるためです。知らずに載せると、事務所の信頼を損なうおそれもあります。

ここでは、とくに注意したい3つの表現を紹介します。

「100%節税」など誇大な表現

事実と違う表現や、過度な期待を抱かせる表現は禁じられています。日本税理士会連合会のルールでは、誇大広告や誤認を招く広告が制限の対象です。

「100%節税できます」「税務調査を完全に回避」といった断定は、誇大広告にあたるおそれがあります。「巧みに節税します」「最高の税務知識を提供します」なども、避けるべき表現とされています。

節税や実績を伝えたいときは、事実にもとづいて控えめに書きましょう。誇張を避けた正確な表現のほうが、かえって専門家としての信頼につながります。集客を焦るあまり、規制に触れる言葉を使わないよう気をつけましょう。

他事務所との比較広告

特定の税理士や事務所と比べる比較広告も、禁じられています。「○○事務所より安い」「△△税理士法人より経験豊富」のように、他者を引き合いに出す表現が当てはまります。

自事務所の良さを示したいときは、他者との比較ではなく、自分たちの強みそのものを伝えましょう。得意分野や対応実績をわかりやすく示せば、比較に頼らなくても魅力は届きます。

比較広告は、たとえ内容が事実でも規制の対象です。ランキング形式での掲載など、間接的な比較にも気を配っておきましょう。念のため、表現に迷ったら所属先の税理士会へ相談すると確実です。自分の強みを正面から語る姿勢のほうが、比較よりもずっと信頼を集めます。

前職の役職を誇示する表現

元国税職員などの前職を、誤解を招く形で強調するのも避けたい表現です。「元国税だから調査に強い」と過度に打ち出すと、誤認を招く広告と見なされるおそれがあります。

経歴は事実として簡潔に記すにとどめ、能力を保証するような書き方は控えましょう。前職そのものを載せてはいけないわけではなく、あくまで誇示の仕方が問題になります。

判断に迷う表現は、所属する税理士会へ確かめると安心です。広告のルールを守れば、結果として経営者からの信頼も守れます。安全な表現を選ぶ姿勢が、遠回りに見えて集客の近道です。ルールの範囲でも、経歴や専門性を魅力的に伝える工夫の余地は十分にあります。

関連記事:【開業直後】行政書士のホームページ制作|費用相場と実績の伝え方を解説

ホームページ制作費用を抑える補助金

ホームページの制作費用は、補助金を使って抑えられる場合があります。会計事務所も対象になりうる制度があるので、費用が気になるなら検討したい選択肢です。

ここでは、2026年時点で活用できる代表的な2つの補助金を紹介します。

小規模事業者持続化補助金の活用

小規模事業者持続化補助金は、ホームページ制作にも使える代表的な補助金です。新規制作やリニューアルが「ウェブサイト関連費」として補助の対象に含まれます。

補助率は原則3分の2で、条件を満たせばホームページ制作費の一部が補助されます(上限や割合は公募回で異なります)。ただし、ウェブサイト関連費だけでの申請は認められず、ほかの販路開拓の取り組みと合わせて申請する必要があります。

申請には、商工会や商工会議所の支援を受けて事業支援計画書を用意します。補助率や上限、公募の時期は年度で見直されるので、申請前に最新の公募要領を確かめておきましょう。採択には計画書づくりも必要なので、早めに商工会議所へ相談すると動きやすくなります。

デジタル化・AI導入補助金の対象範囲

デジタル化・AI導入補助金は、旧IT導入補助金が2026年に名称を変えた制度です。ITツールの導入を支援する補助金で、対象になる範囲には注意が必要です。

単なるコーポレートサイトの制作は対象外で、予約システムやECなど業務プロセスを含むサイトが対象になります。会計事務所の一般的な集客用ホームページは、対象になりにくい点を押さえておきましょう。

この補助金は、登録されたITツールやベンダーを使うのが前提です。ホームページ制作で補助金を活用したいなら、まず持続化補助金が使えるかどうかを検討してみましょう。制度は毎年のように見直されるため、申請時点の公式情報を必ず確認しておきたいところです。

会計事務所のホームページでよくある質問

ホームページ制作を進めると、細かな疑問が次々に出てきます。ここまでで触れきれなかった、よくある質問にお答えします。

最後に、制作前に多くの所長が気にする3つの疑問を見ていきましょう。

制作期間はどれくらいかかる?

制作期間は、依頼先やページ数によって幅があります。テンプレート型なら最短10日ほど、オリジナル制作なら1〜3か月程度が一つの目安です。

開業に間に合わせたいなら、開業日の2〜3か月前には相談を始めるのがおすすめです。原稿や写真の準備、確認のやり取りにも、思ったより時間がかかります。

急ぐ場合は、その旨を最初に伝えて対応できるかを見ておきましょう。スケジュールに余裕をもって依頼するほど、内容を練り込んだサイトに仕上がります。逆算して動けば、ドメイン取得や写真の準備といった細かな作業にも慌てずに取りかかれます。

問い合わせが来ないときはどうする?

公開後に問い合わせが来ないときは、原因を一つずつ切り分けましょう。多いのは「検索で見つからない」「内容が薄い」「問い合わせ先がわかりにくい」の3つです。

まず検索順位とアクセス数を調べ、見てもらえているのか、見た人が離れているのかを確かめます。見られていないならSEOやMEO、見て離れているなら掲載内容の見直しが要ります。

自分だけで原因を判断しにくいときは、制作会社に相談するのも一つの手です。運用まで支援できる会社なら、データを見ながら改善策を一緒に考えてくれます。どこでつまずいているかを数字で確かめると、やみくもな作り直しを避けられるはずです。

代表の顔写真は載せた方がいい?

結論から言うと、集客を狙うなら代表者の顔写真は載せるのがおすすめです。とはいえ、どうしても顔出しに抵抗がある所長もいます。

その場合は、スタッフ全員の集合写真や似顔絵、後ろ姿の写真でも、事務所の雰囲気は十分に伝えられます。無理に顔を出すより、事務所らしさが伝わる一枚を選ぶほうが得策です。

撮影を業者に頼むかどうかも、迷いどころになります。プロのカメラマンに頼むと費用はかかりますが、素人写真とは仕上がりの印象が段違いです。顔写真は一度用意すれば数年は使えるため、かけた費用は長い目で見れば十分に回収できます。まずは手持ちの写真から始め、リニューアルのタイミングでプロ撮影を検討する進め方も現実的です。

会計事務所のホームページ制作について解説しました

会計事務所のホームページは、紹介に頼らず新規の顧問先と出会うための土台になります。費用は依頼先で大きく変わり、制作会社なら50〜200万円程度、テンプレート型なら月額制で始められます。

まずは、代表者のプロフィールや料金、得意分野など、経営者が知りたい情報を整理しましょう。そのうえで、士業の実績がある依頼先を選び、公開後のSEOや更新まで見据えて進めると集客につながります。

税理士ならではの広告規制や、費用を抑える補助金にも目を向けると、安心してサイトを育てられます。会計事務所のホームページ制作で迷ったら『レノワード企画』へご相談ください。

参考サイト