海外からの問い合わせや訪日客の来店が増え、日本語だけのホームページでは取りこぼしていると感じていませんか?英語のホームページ制作に踏み切りたくても、費用も進め方もわからず手が止まりがちです。
この記事では、英語サイトが必要な企業の見極め方と3種類の作り方を整理し、費用相場・依頼の流れ・制作会社の選び方まで解説します。
この記事を読めば、自社に必要な英語化の範囲と予算感をつかみ、社内で説明したうえで依頼先を選べるでしょう。
※本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。
英語のホームページ制作とは
海外から問い合わせが届いたり、訪日客が店頭に立ち寄ったりすると、日本語だけのホームページでは伝えきれない場面が出てきます。英語のホームページ制作は、既存ページを英語へ置き換える作業にとどまらず、英語で情報を探す相手に向けて内容を組み直す取り組みです。
ここでは、英語サイトの位置づけと、翻訳だけでは足りない部分を整理していきます。
英語サイトと多言語サイトの違い
英語サイトは英語だけをそろえたページ群を指し、多言語サイトは英語に加えて中国語や韓国語なども並べたページ群です。取引先や来訪者の国籍が幅広いほど多言語サイトへ近づきますが、最初から複数言語を用意すると翻訳費も更新の手間も増えます。
違いが表れるのは公開後の運用です。多言語サイトはページ数が言語の数だけ枝分かれし、日本語ページを1か所直すたびに各言語版の修正が発生します。言語を切り替える導線やURLの設計も、言語ごとに決め直しが必要です。
観光庁の多言語解説文の手引きでは、英語以外の言語は英語解説文を元に各対象言語へ翻訳する順序が示されています。英語版が土台になるため、中小企業が最初に選ぶ現実的な範囲は英語1言語です。
翻訳だけでは足りない部分
日本語の文章をそのまま英語へ置き換えても、読み手に伝わるとは限りません。観光庁の手引きは、日本人向けの解説文を直訳・機械翻訳した文章について「難しすぎて理解できない内容」や「面白いと思えない内容」になり、誤訳で満足度が下がる場合があると指摘しています。
原因は、興味を引く点や前提となる日本文化の知識が日本人とは異なる点です。同手引きは「汐見坂」の解説を例に挙げ、漢字を知らない読み手には名前の由来を補う説明が要ると述べています。
英語サイトも同じで、日本語の会社紹介を直訳しただけでは、相手が知りたい取引条件や納期に届きません。説明の順番と厚みを英語圏の読み手に合わせて組み直すところまでが、英語のホームページ制作の範囲です。
英語サイトが果たす役割
英語サイトは、海外の相手が自社を調べる段階と、問い合わせを受け取る段階の両方で働きます。会社概要や取扱商品、問い合わせ方法が英語で読めれば、相手は連絡する前に自社を評価できます。
観光庁が令和7年度に実施した訪日外国人旅行者へのアンケートでは、多言語表示に困った際の対応として「ICTツールを利用」が57%を占めました。内訳は自動翻訳システムや翻訳アプリケーションで、手元の端末で調べる行動が中心です。
英語で読めるページが1つもない状態では、検討がそこで止まります。逆に英語ページがあれば、営業資料の代わりとして時差のある相手にも情報を届けられるでしょう。
英語のホームページ制作が必要な企業
英語サイトはすべての企業に必要とは限りません。海外との接点がどれくらいあるかで優先度は変わり、接点が薄い段階で全ページを英語化しても、費用に見合う反響は戻ってきません。判断の材料は社外のデータではなく、自社に届いている数字です。
自社が当てはまるかどうかを、問い合わせ・来店・国内取引の3つの角度から見ていきましょう。
海外から問い合わせが届く企業
英語サイトの優先度が高いのは、すでに海外から連絡が届いている企業です。問い合わせフォームや代表メールに英語の照会が月に数件でも入っているなら、取りこぼしが起きている状態と考えられます。
商工中金の2025年1月の調査では、輸出に取り組む中小企業は全産業で14.4%、製造業では27.0%を占めます。輸出の実績がある企業や、展示会・代理店経由で照会を受けている企業は、英語サイトの効果が数字に表れる層です。
優先度は、次の項目で判断できます。
- 英語の照会が月1件以上ある
- 海外向けの製品カタログがある
- 展示会で海外バイヤーと接点がある
- 代理店や商社から英語資料を求められる
1つでも当てはまるなら、英語サイトは営業活動の一部として検討する段階です。
訪日客の来店が増えた企業
店舗や宿泊施設で訪日客の来店が増えている場合も、英語サイトの必要性が高まります。来店前に営業時間・メニュー・予約方法を確認する相手に対し、日本語だけのページでは判断材料を渡せません。
日本政府観光局(JNTO)によると、2026年上半期の訪日外客数は累計2,108万人と高い水準を保ち、6月として過去最高を記録した市場も15市場ありました。一方で2026年4〜6月は3か月連続の前年割れとなり、6月は314万8,600人で前年同月比6.8%減です。
増え続ける前提ではなく、自店に実際に来ている国籍と人数を見て判断しましょう。予約サイト経由の国籍データやレジの応対記録が、そのまま材料になります。
関連記事:ホテルのホームページ制作の費用は?相場から会社選びまで解説
英語対応を急がなくてよい企業
一方で、英語サイトを急いで作らなくてよい企業もあります。商工中金の同じ調査では、現在輸出をしておらず今後も取り組む意向がない中小企業が76.3%を占め、非製造業で輸出に取り組む企業は8.4%にとどまります。
観光庁のアンケートでも、訪日客が旅行中に困った点として「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」を挙げた割合は10.9%で、7項目のうち5番目でした。国内の法人取引が中心で、来店客もほぼ国内在住であれば、英語化より日本語ページの改善が先です。
判断に迷うときは、直近1年の英語での問い合わせ件数と、外国籍の来店・宿泊の実数を数えるところから始めましょう。ゼロに近ければ、英語対応は後回しにしても支障はないでしょう。
英語のホームページ制作は3種類
英語サイトの作り方は、全ページを英語化する方法、英語ページを1ページだけ追加する方法、翻訳プラグインを入れる方法の3つに分けられます。費用も更新の手間も大きく違うため、自社の目的に合う方法を選ぶと予算を抑えられます。
3つを、向き不向きと注意点に分けて見ていきましょう。
全ページを英語化する方法
すべてのページを英語で用意する方法が適しているのは、海外向けの営業や採用に本格的に取り組む企業です。会社概要から製品情報、事例、問い合わせまで英語でそろうため、相手は日本語ページへ戻らずに検討を終えられます。
その分、翻訳する文字量が最も多く、費用と期間も3つの方法のなかで最大になります。公開後も日本語ページを更新するたびに英語側の更新が発生するため、運用体制まで含めた判断が必要です。
目安は、海外売上の比率を伸ばす計画があり、更新を任せられる担当者か制作会社の保守契約がある状態です。反対に、まだ海外からの反響を測っている段階では、費用だけが先行するでしょう。
英語ページを1つ追加する方法
既存の日本語サイトへ英語のページを1ページだけ足す方法は、費用と手間を抑えた現実的な選択です。海外からの照会が月数件にとどまる企業には、この中間案が最初の選択肢になります。
まとめる内容は、会社概要・取扱商品・問い合わせ先の3点です。日本語のトップページから英語表記のリンクで案内し、翻訳する文字量を絞れば、費用は全ページ英語化より大きく下がります。
反響が読めない段階でも小さく始められ、問い合わせが増えてから範囲を広げられます。注意したいのは英語ページから日本語ページへ移動した相手が読めなくなる点で、連絡先と主要な条件は英語ページ内で完結させましょう。
翻訳プラグインを入れる方法
WordPressなどのCMSに翻訳プラグインを入れ、表示を自動で切り替える方法もあります。導入の手間が小さく、更新のたびに翻訳を発注せずに済む点が利点です。
ただし、方式によっては英語ページに固有のURLが生成されません。Googleは各言語バージョンへ異なるURLを割り当てるよう推奨しているため、URLが分かれない動的な翻訳ウィジェットは、英語での検索結果に出にくい方式です。
検索から英語の見込み客を集めたい場合は、URLが分かれる方式のプラグインを選ぶか、英語ページを別途用意する方法が向きます。どの方法が合うか判断がつかない場合は、現在の問い合わせ状況と更新体制を整理したうえで制作会社に相談すると、過不足のない範囲を提案してもらえます。
英語のホームページ制作の費用相場
英語サイトの費用は、ページを作る制作費と、原稿を英語にする翻訳費に分かれます。翻訳費は文字量で動くため、英語化する範囲が決まらないと見積もりの幅も大きくなります。補助金の扱いも制度ごとに違うため、名称だけの判断は危険です。
ここでは費用の内訳と、補助金を使えるかどうかの見方を整理します。
制作費の内訳
Web制作会社のマッチングサービスが同サービス経由の発注実績を集計したデータでは、多言語サイトの平均は119.8万円・中央値87.6万円でした。金額の分布は3つの帯にほぼ均等に散っており、単一の相場では判断できない領域です。
発注金額の分布は、次のとおりです。
- 50万円以下が31%
- 50〜150万円が34%
- 150万円以上が34%
多言語サイトの費用に公的な統計はなく、この分布も1社の発注データに基づく目安です。費用は制作費・翻訳費・保守費の3つに分かれ、既存サイトへ英語ページを足す場合は翻訳費の比重が上がります。
見積書で見分けたいのは、翻訳費が制作費に含まれているか別建てかです。含まれていない見積もりを他社と並べると、安く見える計算になります。
関連記事:格安ホームページ制作はなぜ安い?相場から失敗しない選び方まで解説
翻訳費が文字量で決まる仕組み
翻訳費は、翻訳する文字量に単価を掛けて計算するのが一般的です。環境省の翻訳業務仕様書でも、請負者は元の原稿の文字数を基準に金額を請求すると定められており、公的機関の調達でも元原稿の文字数が課金の基準です。
単価は品質のグレードによって幅があり、公表されている水準も出典によって開きがあります。日本翻訳連盟の料金の目安もありますが、調査の基準日が公表されていない参考値のため、単価だけで見積もりの妥当性は判断できません。
費用を抑えたい場合は、単価を下げる交渉より翻訳する文字量を減らす検討が効きます。日本語の原稿から重複した説明を削り、必要な情報だけに絞ると、翻訳費と制作期間の両方が下がります。
補助金を使えるかの判断
英語サイトの制作費に使える補助金は限られます。デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)では、ホームページ制作の追加開発費を含むものがITツール登録の対象外で、制作費そのものには使えません。
一方、小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回ではウェブサイト関連費が補助対象ですが、この費目だけでは申請できず、その交付申請額の上限も30万円(税込)です。対象は小規模事業者で、常時使用する従業員が商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下です。
予算に組み込む前に、自社の業種と従業員数がこの区分に収まるかを事務局の公募要領で確かめましょう。第20回の受付開始は2026年11月5日の予定で、2026年8月時点では始まっていません。
関連記事:不動産ホームページ制作の費用は?相場から補助金活用まで解説
英語のホームページ制作の流れ
英語サイトの制作は、英語化する範囲の決定から始まり、見積もり・原稿作成・翻訳・ネイティブチェックを経て公開に至ります。日本語サイトと違うのは、翻訳と確認の工程が間に入る点です。この2工程を見落とすと、公開予定日から逆算した計画が崩れます。
5つの工程を順に紹介します。
英語化する範囲を決める
最初に決めるのは、どのページを英語にするかです。範囲が決まらないまま相談すると、見積もりの前提が制作会社ごとに変わり、金額を比べられません。
判断の軸は、英語の読み手が知りたい情報の順番です。会社概要・取扱商品・問い合わせ方法の3つは優先度が高く、事例やコラムは後回しにできます。英語にしないページを先に決めておくと、追加の依頼が出たときも金額の根拠がぶれません。
範囲を先に固めておくと、翻訳する文字量が確定し、費用と期間の見通しも同時に立ちます。社内で決めきれない場合は、英語で届いた過去の問い合わせを読み返し、相手が質問した項目から優先順位を付けましょう。
制作会社に見積もりを取る
範囲が決まったら、複数の制作会社へ同じ条件で見積もりを依頼します。伝える内容は、英語化するページ数、日本語原稿の文字数、希望する公開時期の3点です。
翻訳を制作会社が手配するのか、自社で翻訳会社へ発注するのかで、見積もりの構成は変わります。どちらの前提かをそろえないと、金額だけを並べても比較になりません。
見積書では、ネイティブチェックの有無も見ておきましょう。翻訳のみの見積もりと、翻訳とネイティブチェックを含む見積もりでは、単価も納品物の品質も変わります。見積書に含まれる工程を並べて比べると、抜けている項目が見つかります。
原稿を用意して翻訳する
翻訳に渡す原稿は、日本語サイトの文章をそのまま使わず、英語向けに整理してから渡します。日本語特有の言い回しや社内でしか通じない略語が残った原稿は、訳文が不自然になる原因です。
観光庁の手引きも、日本語解説文を英語へ直訳しただけの単純翻訳は不自然な文章になると指摘しています。有効なのは、原稿の段階で主語をはっきりさせ、1文を短く区切っておく準備です。
固有名詞の表記も先に決めておきましょう。会社名・製品名・部署名が同じ文書内でそろっていないと、読み手は別のものと受け取ります。表記の一覧を作って翻訳担当へ渡すと、修正のやり取りが減ります。
ネイティブチェックを入れる
翻訳した文章は、英語を母語とする担当者の確認を通しましょう。環境省の翻訳業務仕様書でも、翻訳・ネイティブチェック・校閲は別の工程として扱われています。
観光庁の手引きは、質の高い英語解説文には英語を母語とし執筆を生業とするライターやエディターの起用が求められるとしています。発注側は事実関係を確認し、英語の表現はネイティブに委ねる役割分担が同手引きの勧めです。
チェックを入れるタイミングは、実装前のテキスト段階が向いています。ページへ流し込んだあとで文章を直すと、改行やボタンの位置まで調整し直す作業が発生します。
完成までの期間を見込む
英語サイトの制作期間は、翻訳する文字量に大きく左右されます。範囲決定・見積もり・原稿作成・翻訳・ネイティブチェック・実装と工程が続くため、日本語サイトだけを作る場合より確認の往復が増えます。
期間の見通しは、相場で考えるより工程から逆算するほうが正確です。原稿が社内で確定するまでの日数、翻訳の納品までの日数、ネイティブチェックと修正の日数を積み上げると、自社の実情に合った期間が出ます。
公開日が決まっている場合は、翻訳と確認に充てる日数を先に押さえましょう。原稿作成が遅れると翻訳とチェックの日数が削られ、訳文の品質にも影響します。
英語のホームページ制作で使う自動翻訳
自動翻訳は、使う場所を選べば費用と手間を抑えられます。一方で、すべてのページを自動翻訳に任せると、伝わらない訳文が残ったり検索評価で不利になったりします。
自動翻訳で足りるページと人手が要るページを分けたうえで、検索評価で不利になる条件を整理しましょう。
自動翻訳で足りるページ
自動翻訳で十分な役割を果たすのは、読み手が内容の要点だけをつかめればよいページです。過去のお知らせ、更新頻度の高いブログ記事、社内向けの案内などが当てはまります。
こうしたページは情報の鮮度が優先され、多少の不自然さがあっても読み手の判断を誤らせません。翻訳費をかけて全文を訳しても、数か月で古くなる内容であれば費用に見合わないでしょう。
切り分けの目安は、そのページを読んで相手が何かを決めるかどうかです。自動翻訳を使う場合は、機械翻訳である旨を添え、日本語版へのリンクも並べて置くと誤解を防げます。
人手の翻訳が必要なページ
人手の翻訳を入れたいのは、相手が判断や連絡に使うページです。トップページ、サービス・製品の説明、問い合わせフォームの3か所は、訳文の誤りがそのまま取引の齟齬につながります。
価格や納期、保証の条件を扱うページも同じです。金額や期間の表記を機械翻訳に任せると、単位や条件の訳し違いが起きても社内で気づけません。
観光庁の手引きは、看板用・パンフレット用・Web用で同じ英語解説文を使い回している状態を、改善が必要な例として挙げています。用途ごとに読み手の状況が違うため、Web用の文章はWeb用に整えましょう。翻訳を発注する範囲を決めるときは、この3か所と条件の表記を先に確保し、残りを自動翻訳に回す順序が現実的です。
検索評価で不利になる条件
自動翻訳を使えば検索順位が必ず下がるわけではありません。Googleのスパムに関するポリシー現行版に「自動生成コンテンツ」の項目はなく、翻訳は「大量生成されたコンテンツの不正使用」で難読化の手法の一例として触れられるだけです。
同ポリシーは、判定の軸を作成方法ではなく、ユーザーへの価値と検索ランキングの操作が主目的かに置いています。不利になるのは自動翻訳そのものではなく、次のような状態です。
- 定型文だけ英語で本文は日本語のまま
- 固有のURLが生成されない翻訳表示
- 価値の薄いページの大量生成
いずれも読み手が求める情報に届かない状態です。本文まで訳されているか、英語ページにURLが割り当てられているかを点検しましょう。
英語のホームページ制作のURL設計
英語ページをどのURLに置くかは、公開後に変更しにくい部分です。検索エンジンが日本語版と英語版を別のページとして認識できる構成にしておくと、あとから範囲を広げるときの手間も減ります。
URLの選択肢と、対応関係の伝え方、リダイレクトの注意点を解説します。
URL構成の3つの選択肢
英語ページのURLは、国別ドメイン(ccTLD)、サブドメイン、サブディレクトリの3つから選びます。Googleは特定の1方式を推奨しておらず、それぞれの長所と短所を並べています。
どれが正解かではなく、運用体制と将来の言語追加の予定から選ぶ判断です。国別ドメインは国ごとの独立性が高い一方、ドメインの取得と管理が増えます。サブドメインは分離しつつ既存ドメインを使え、サブディレクトリなら既存サイトの構成をそのまま活かせます。
なお、URLパラメータで言語を切り替える方式は推奨されていません。1ページを1つのURLで示せる構成を選びましょう。
言語を伝えるhreflang
hreflangは、日本語ページと英語ページの対応関係を検索エンジンに伝える仕組みです。実装はHTMLのlinkタグ、HTTPヘッダー、サイトマップの3方式があります。
注意したいのは、Googleがhreflangやlang属性でページの言語を判定していない点です。言語はアルゴリズムで判断されるため、lang属性を書けば英語ページとして扱われるわけではありません。
hreflangは、同じ内容の別言語版どうしを結び付けるために使います。Googleはメインコンテンツが翻訳されていない場合にのみローカライズ版を重複と見なすため、本文まで訳した英語ページが日本語版と重複扱いになる心配はありません。設定後は、各ページから相互に指定できているかを確認しましょう。
自動リダイレクトの落とし穴
訪問者のブラウザ設定やIPアドレスから言語を推測し、英語ページへ自動で飛ばす仕組みは避けましょう。Googleは、使用言語の推測に基づいてリダイレクトしないよう求めています。
IPアドレスによる位置の判定は難しく、一般的に信頼できないとも同社は説明しています。困るのは、日本国内から英語版を見たい相手や、海外出張中に日本語版を見たい社員です。
代わりにGoogleが勧めているのは、ほかの言語バージョンへのリンクを置く方法です。ヘッダーに「English」「日本語」の切り替えリンクを並べ、読み手が選べる状態にしておきましょう。自動で切り替えるより、選択肢を見せるほうが確実です。
英語のホームページ制作会社の選び方
制作会社を選ぶときは、日本語サイトと同じ基準に加えて、英語サイト特有の3点を確認します。日本語サイトの制作力だけで選ぶと、翻訳の品質管理が抜け落ちる点に注意が必要です。翻訳を誰が担当し、公開後に誰が英語を書くのかまで詰めておくと、あとからの手戻りを防げます。
実績・翻訳体制・更新範囲の順に、質問すべき内容を見ていきます。
英語サイトの実績を確認する
まず確認したいのは、英語サイトの制作実績です。日本語サイトの実績が豊富でも、英語での情報設計や翻訳の管理は別の経験になります。
見るポイントは公開URLで、実際の英語ページを開いて本文まで訳されているかを確かめましょう。定型文だけ英語で本文が日本語のまま残っている事例が並ぶ場合は、翻訳工程の管理が弱い可能性があります。
業種の近さも判断材料です。製造業なら仕様や規格の表記、宿泊業なら予約と料金の表記など、業種ごとに訳し方の勘所が違います。実績の提示を断られる場合は、守秘義務の範囲を確認したうえで、匿名の事例でも構成を見せてもらいましょう。
関連記事:ホームページ制作会社の選び方7基準|費用相場と契約の注意点も解説
翻訳の体制を質問する
翻訳を誰が担当するかは、見積書からは読み取れません。社内の翻訳者か、提携する翻訳会社か、機械翻訳の後編集かを質問しましょう。
環境省の翻訳業務仕様書では、翻訳者に環境分野の専門知識と5年以上の実務経験を求め、複数名で分担する場合は翻訳レベルの差が生じない体制を条件としています。公的機関が発注時に指定している水準は、民間の発注でもそのまま質問の型として使えます。
ネイティブチェックの担当者と回数も確認しましょう。翻訳者とチェック担当が同一だと、訳文の見落としが残ります。修正が何回まで含まれるかも、契約前に書面で確かめておくと安心です。
公開後の更新範囲を確かめる
英語サイトは公開して終わりではありません。日本語ページを更新するたびに英語側も直す必要があり、誰がその作業を担うかで運用の負担が変わります。
確認する項目は、次のとおりです。
- 英語ページの更新は自社か制作会社か
- 追加翻訳の単価と最低発注量
- 更新の依頼から反映までの日数
- 保守契約に含まれる作業の範囲
自社で更新する前提なら、英語が書ける担当者がいるか、機械翻訳の後編集で足りるかを先に決めておきましょう。制作会社に任せる前提なら、月額の保守費に翻訳が含まれるかを確認します。
英語サイトの範囲や運用体制で迷う場合は、現在の問い合わせ状況を整理したうえで制作会社に相談すると、過不足のない提案を受けられるでしょう。
ホームページ制作の英語表現
英語サイトを海外の制作会社へ発注する場面では、英語での言い回しも必要になります。日本語をそのまま訳すと通じにくい語もあるため、実際に使われている表現を知っておくと、やり取りが短く済みます。
ここでは、制作会社の呼び方と見積もり依頼の言い回しを確認しましょう。
制作会社の呼び方
「ホームページ制作会社」に対応する英語は1つに定まっていません。英語ネイティブの講師7名が挙げた語にも、複数の言い方が並びました。
- Website design company
- Web design agency
- Web design firm
- Web designer
どれが正しいかを決めるより、相手や場面で使い分けると通じます。デザインと開発をまとめて依頼する相手なら Web design agency、個人に頼むなら Web designer が自然です。
日本語の「ホームページ」は、英語では website にあたります。homepage をそのまま使うとトップページだけを指す語として受け取られる場合があるため、サイト全体を指すときは website を使いましょう。
見積もり依頼で使う言い回し
見積もりを依頼するときによく使われるのは、Request a quote です。メールの件名に Request for quotation と書けば、内容を開く前に用件が伝わります。
伝えるべき情報は日本語の依頼と同じで、ページ数・希望納期・翻訳の有無を数字と日付で示すと、返信が早くなります。相談の段階で使われるのは、Free consultation の表現です。
やり取りで迷うのは、日本語の「お見積もり」に含まれる幅です。英語では quotation が金額と条件を示す正式な提示、estimate が概算を指す語として使い分けられる場合があり、どちらを求めているかを書き添えると行き違いを防げます。
英語のホームページ制作でよくある質問
英語サイトを検討し始めると、言語の追加や社内翻訳の可否など、判断に迷う点が出てきます。どちらも自社の状況によって答えが変わる質問です。制度や検索評価に関わる部分は、公式の情報を確認しながら進めると誤りを防げます。
最後に、相談の場でよく出る2つの質問にお答えします。
英語以外の言語も必要?
英語以外の言語を足すかどうかは、実際の来訪者や取引先の国籍で判断します。材料になるのは、予約サイトの国籍別データ、問い合わせメールの発信国、代理店の所在国です。上位の1〜2か国に偏っていれば、追加する言語も絞り込めます。
足す時期は、英語版を公開して反響を見てからで十分です。問い合わせや来訪の実データが出てから決めれば、使われない言語に翻訳費を払う無駄も避けられます。
追加すると決めたら、納品前に対象言語のネイティブスピーカーによる第三者チェックを入れましょう。観光庁の手引きも第三者チェックが望ましいとしており、英語版と同じ品質管理を通す前提で予算を見ておくと、あとから足りなくなりません。
社内で翻訳しても問題ない?
社内に英語ができる社員がいるなら、翻訳を内製しても問題はありません。費用を抑えられ、自社の商品知識が反映された訳文になる利点もあります。
ただし、訳した社員以外が確認する工程は残しましょう。観光庁の手引きは、解説文を発注側が直接書き換えると統一された文章のスタイルが崩れると注意しており、書き手と確認者を分ける考え方は社内翻訳でも同じです。
価格・納期・保証など取引条件に関わる部分は、外部のネイティブチェックを入れる判断も検討しましょう。誤訳が生じた場合の影響が大きく、社内だけでは見落としが残ります。
英語のホームページ制作について解説しました
英語のホームページ制作は、全ページの英語化・英語ページの追加・翻訳プラグインの3つから、海外との接点の量に合わせて選べます。翻訳費は元原稿の文字数を基準に計算されるのが一般的で、英語化の範囲を先に固めると見積もりの精度が上がります。
まずは直近1年の英語での問い合わせ件数と外国籍の来訪者数を数え、英語化するページを会社概要・取扱商品・問い合わせ方法に絞りましょう。そのうえで複数社へ同じ条件で見積もりを依頼し、翻訳体制と更新範囲を確認します。
進め方に迷う場合は、問い合わせ状況とサイトの状態を整理したうえで『レノワード企画』へご相談ください。
参考サイト

