ホームページのリニューアルで見積もりを取っても、返ってくるのはデザインと機能の説明ばかりで、公開後に問い合わせが増えるのかがわからず、判断に迷う方もいるでしょう。
この記事では、Web制作会社に頼めるマーケティングの範囲と、強い会社の見分け方を整理します。提案書や商談での確認点、公開後の運用体制、費用の内訳と依頼形態の決め方まで解説します。
最後まで目を通せば、届いた提案書と商談の受け答えから、その会社に集客まで任せられるかをご自身で判断できるでしょう。
※本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。
Web制作にマーケティングが必要な理由
ホームページを新しくしても問い合わせが増えないと感じている事業者は多くいます。原因はデザインの良し悪しだけではありません。集客の設計が抜けたまま公開してしまうと、見た目が整っていても人は集まりません。
ここでは、作っただけでは成果につながらない3つの理由を見ていきます。
ホームページがあるだけでは選ばれないから
ホームページをもっているかどうかは、もはや他社との差になりません。総務省の令和7年通信利用動向調査では、常用雇用者が100人以上の企業のうち93.3%が自社のホームページを開設しています。
この調査に従業員5〜20名ほどの事業者は含まれていませんが、規模の大きい企業ではホームページの保有が前提です。
検討中のお客さまは、複数の会社のサイトを並べて見比べます。そのとき判断材料になるのは、料金の目安や施工事例といった中身の差です。
作り直すかどうかを決める前に、いまのサイトが比較の土俵に乗れているかを見る視点が必要です。自社のサイトを同業他社と並べて開き、先に閉じられる理由が見当たらないかを点検しましょう。
検索で見つけてもらう仕組みがないから
ホームページは公開しただけでは検索結果に並びません。Google検索セントラルは、検索結果の一番上への掲載を誰も保証できないと明記しています。
検索から人を呼ぶには、ページを用意したあとに反応を見て手を入れる工程が要ります。作って納めるまでが契約の範囲だと、この工程は誰の担当にも入りません。
お客さまが実際に打ち込む言葉に合うページが用意されていなければ、検索から人は集まりません。サービス名だけのページしかない場合は、地域名や悩みの言葉を含むページを増やす作業が必要です。
どの言葉で来てほしいかを決めていないなら、制作会社との打ち合わせで先に相談しましょう。
問い合わせまでの導線が設計されていないから
アクセスがあっても問い合わせが届かない場合は、訪問者が途中で止まっています。知りたい内容にたどり着けないまま迷った人は、そのまま別の会社のサイトへ移ります。
問い合わせが止まる代表的な原因は、次のとおりです。
- 料金の目安が載っていない
- 施工事例から問い合わせへ進めない
- スマホで電話ボタンが押しにくい
- 送信後の返信時期が書かれていない
訪問者の数が増えても、この4点が残っていれば件数は変わりません。どの段階で止まっているかは、月ごとの問い合わせ件数を数えるだけでも見当がつきます。
数えていない状態では、改善の起点が作れません。まずは直近3か月の件数を並べ、制作会社に現状として伝えましょう。
Web制作会社に頼めるマーケティングの範囲
マーケティングと一口にいっても、制作会社が引き受けられる範囲は会社ごとに別物です。公開前の設計までを守備範囲とする会社もあれば、公開後の運用まで並走する会社もあります。
どこまで任せられるかを先に把握しておくと、見積書を比較する基準が定まります。
ここでは、依頼できる仕事を4つに分けて整理しましょう。
公開前の集客設計
制作会社にまず頼めるのは、公開前に集客の道筋を決める作業です。誰に来てほしいのか、どの言葉で検索されたいのか、来訪後にどの行動を取ってほしいのかを整理し、ページの並びへ落とします。
この工程を省くと、会社案内をそのまま並べただけのサイトになります。打ち合わせの段階で、想定するお客さまの像や競合の状況を聞かれるかどうかが判断材料です。
質問がデザインの好みに偏る場合は、集客設計を守備範囲に入れていないサインです。制作前のヒアリングシートを提示してもらうと、どこまで踏み込むかが見えます。
地域密着の事業者なら、商圏の広さや来店経路の確認まで入っているかを見ましょう。
公開後の検索対策
公開後の検索対策も、制作会社へ依頼できる仕事の一つです。記事の追加・ページの改善・表示速度の調整が代表的な内容です。
ただし、対応範囲は会社ごとに大きく分かれ、月額に含まれるのは軽微な修正までの例も多くあります。同じ月額でも、原稿を書くところまで含む会社と、掲載作業だけを引き受ける会社があります。
検索順位を保証する会社は避けましょう。Google検索セントラルも、掲載順位を保証する業者やGoogleとの特別な関係を強調する業者には注意が必要だと案内しています。
月額で何回まで更新できるか、記事は誰が書くのかは、契約前に聞いておきましょう。
広告とSNSの運用代行
広告やSNSの運用代行は、制作会社によって対応が分かれる領域です。制作を本業とする会社では、出稿の設定や日々の予算調整まで引き受けない場合があります。
代行を依頼する場合は、広告費とは別に運用手数料がかかる点を見込んでおきましょう。広告費の総額だけで予算を組むと、実際に出稿へ回せる金額が想定より小さくなります。
SNSは投稿の作成と反応への返信が続く仕事のため、社内に担当を置いたほうが回る場合もあります。制作会社に相談するときは、代行できる範囲と、社内でやる範囲を切り分けて確認しましょう。
対応していない会社に無理に頼むと、外部の代理店へ再委託され、連絡経路だけが長くなります。断られた場合は、広告の出稿は代理店へ、サイトの改善は制作会社へと分ける判断も現実的です。
マーケティング会社との違い
制作会社とマーケティング会社は、看板が近くても仕事の中心が異なります。制作会社の中心はサイトの設計と制作、マーケティング会社の中心は集客の計画と実行です。
違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 制作会社 | マーケティング会社 |
|---|---|---|
| 中心の仕事 | サイトの設計と制作 | 集客の計画と実行 |
| 主な成果物 | ページと機能 | 流入と問い合わせ |
| 得意な領域 | 見せ方の設計 | 数字の改善 |
一般に、両者に求められる技術は別物として語られます。ただし、この境目は会社ごとに動くため、名称だけでは判断できません。
制作会社でも記事の企画まで扱う会社があり、マーケティング会社でもサイトの制作を請け負う会社があります。会社の種別で決めるより、提案書に書かれている作業の中身で判断したほうが確実です。
マーケティングに強いWeb制作会社の見分け方
マーケティングに強いと名乗る会社は多く、看板だけでは差が見えません。実績の写真を眺めるだけでは、公開後に人が集まったかどうかまではわかりません。
判断のもとになるのは、過去の成果と提案に出てくる数字です。事前に見る順番を決めておくと、比較の作業が短く済みます。
ここでは、発注前に確かめられる4つの見方を紹介します。
制作事例ではなく成果の数字を確認する
制作事例を見るときは、仕上がりの見た目ではなく、公開後に何が変わったかを聞きましょう。多くの制作会社は事例をデザインの見本として並べますが、集客の成果まで載せている会社は限られます。
聞き方は難しくありません。「この案件では、公開の前後で問い合わせ件数がどう変わりましたか」と尋ねるだけで十分です。
数字をもっている会社は、件数や検索からの流入がどう動いたかを説明します。もっていない会社では、デザインの意図や工期の話へ戻り、集客を担当する人が社内にいない可能性も出てきます。
答えられない理由が守秘義務であれば、社名を伏せた範囲で傾向を聞くと引き出せるでしょう。
関連記事:ホームページ制作会社の選び方7基準|費用相場と契約の注意点も解説
集客の目標数値が提案に入っているか確かめる
提案の質は、目標の数字が入っているかどうかで大きく分かれます。月に何件の問い合わせを目指すのか、どの検索語からの流入を増やすのかまで書き込む会社は、公開後の成果を引き受ける構えがあります。
目標を出す前提になるのは、現在の問い合わせ件数やアクセス数の共有です。数字を渡していないのに目標だけが並ぶ提案は、根拠のない見込みです。
打ち合わせで現状の数字を求められたかどうかも、会社を絞り込む材料になります。半年で問い合わせを10倍にすると書かれている提案は、達成の根拠まで確かめましょう。
公開後の運用メニューの有無を調べる
公開後の運用メニューが用意されているかどうかは、マーケティングへの本気度がそのまま出る部分です。作って納めるまでを商品にしている会社では、公開後の改善は別料金の相談になります。
料金表やサービス紹介のページに、月額の運用プランが並んでいるかを見ましょう。プランが1種類しかない会社と、更新回数で複数のプランをもつ会社では、公開後の想定が違います。問い合わせの段階で、運用プランの一覧をもらえるかどうかも判断材料です。
資料が出てこない場合は、公開後の作業を商品にしていない可能性があります。
制作会社自身の集客状況を見る
制作会社が自社の集客に手をかけているかどうかも、判断の材料になります。自社のサイトで記事を出し続けている会社は、公開後に何をすれば人が集まるかを実務で知っている相手です。
検索でその会社名以外の言葉から見つかるかを試すと、状況がつかめます。たとえば「地域名+ホームページ制作」で検索し、その会社が出てくるかを見る方法が手軽です。
自社の集客を後回しにしている会社に、他社の集客設計まで任せるのは無理があります。更新が数年止まったままのお知らせ欄も、公開後の姿勢が表れる部分です。
Web制作の提案書でマーケティング力を測る方法
手元に届いた提案書は、会社の実力を確かめる材料です。読む場所を決めておけば、専門知識がなくても差が見えます。
見積金額の比較から入ると、範囲の違いを見落としたまま安い会社を選んでしまいます。
ここでは、提案書のどこを開いて何を探すのかを、3つの視点に分けて紹介しましょう。
集客の目標と測定方法の記載を探す
最初に探すのは、集客の目標と、その達成をどう測るかの記載です。「問い合わせを月5件」のように、数と期間がそろっていれば、公開後に照らし合わせられます。
提案書で探す記載は、次のとおりです。
- 問い合わせ件数の目標
- 目標を達成する期限
- アクセス解析の設置者
- ゴールとして数える画面
この4点がそろっていれば、半年後に成果を検証できます。反対に、デザイン案と納期しか書かれていない提案書は、制作の見積書であって集客の計画ではありません。
目標と測定の両方をそろえてきた会社は、公開後の話ができる相手として候補に残せます。
ページ構成の根拠が書かれているか読む
提案書には、どのページを作るかの一覧が載ります。見るのは一覧そのものではなく、そのページを置く理由が添えられているかどうかです。
「よくある質問を置くと、電話での同じ問い合わせが減ります」のように、目的とセットで書かれていれば設計として成立します。理由のないページ一覧は、他社の案件で使った型をそのまま当てはめただけの可能性があります。
自社の商売の流れがページの並びに反映されているかも見ましょう。見積もりから受注までに時間がかかる商売なら、資料請求や事例の詳細ページが要ります。その場で決まる商売なら、料金と予約への案内を前に出す並びになるでしょう。
公開後の作業と費用の内訳を照らす
提案書と見積書は、必ず並べて読みましょう。提案書に運用の話が書かれていても、見積書に該当する項目がなければ、公開後の作業は契約に含まれません。
見積書の「保守費用」が何を指すかは会社ごとに異なります。サーバーとドメインの管理だけを指す場合もあれば、記事の追加まで含む場合もある点に注意が必要です。
保守と運用を別の行に分けている見積書は、どこまでが月額に入るかを読み取れます。1行にまとめられている場合は、内訳の提示を求めましょう。
追加費用が発生する作業の一覧も、同じ段階でもらっておくと後から揉めません。公開から1年間でいくらかかるのかを、制作費と月額を足して概算しておきましょう。
Web制作の商談でマーケティングを確かめる質問
提案書を読むだけでは判断がつかない部分は、商談で直接聞くほうが早く済みます。答えの中身だけでなく、答え方にも会社の姿勢が出ます。
答えに詰まる場面が出ても、責める必要はありません。担当できる範囲を確かめるための質問だと伝えれば十分です。
ここでは、そのまま使える質問と、回答の見方を3つの場面に分けて紹介します。
集客の目標の決め方
最初の質問は「このサイトで、月に何件の問い合わせを目指しますか」です。数字で返ってくれば、その根拠も続けて聞きましょう。
良い回答では、現在のアクセス数や問い合わせ件数を見せてほしいと逆に聞き返されます。目標は現状の数字がなければ置けないため、確認を求める会社は手順を踏んでいます。
「がんばります」「たくさん集めます」といった返答しかない場合は、集客の担当が社内にいない可能性が高い状態です。Google検索セントラルも、依頼先に対して期待される結果とその時期、成果の測り方を尋ねるよう勧めています。
同じ質問を全社へ投げると、回答の差がそのまま実力の差として出ます。
公開後の担当者と作業頻度
次に聞くのは、公開したあとの担当者です。制作の打ち合わせに出てくる担当者が、そのまま公開後の窓口になるとは限りません。
「公開後の連絡先はどなたになりますか」「月に何回、どのような作業をしてもらえますか」の2つを続けて聞きましょう。作業の回数だけでなく、中身まで答えられるかが分かれ目です。
回数は答えられても作業の中身が出てこない場合は、公開後の計画がまだ固まっていないと考えられます。担当者が制作の窓口と同じ場合は、その人が集客の相談に乗れるかも確かめましょう。
制作を主に担当している方に集客の判断まで求めると、その場では答えが出ない場合もあります。担当が代わる場合は、引き継ぎの方法まで聞いておくとよいでしょう。
成果が出ないときの対応
最後に聞くのは、成果が出なかった場合の対応です。「半年後に問い合わせが増えていなかったら、どう動きますか」と尋ねましょう。
改善の手順を答えられる会社は、公開後も並走する前提で見積もりを作っています。検索語の見直しやページの追加といった打ち手を挙げてくれます。
一方で、成果を保証すると断言する会社には注意しましょう。保証の対象が検索順位なのか問い合わせ件数なのかは、その場で聞き返すべき点です。
保証の言葉より、うまくいかなかったときに何をするかを説明できる会社のほうが信用できます。返金や契約解除の扱いも、この場で確認しておくと後の判断が楽になります。
Web制作後のマーケティング運用体制
公開後の体制は、契約書に書かれていなければ後から曖昧になります。公開した直後は連絡が続いていても、半年後には誰も触らなくなる例があります。
誰が・月に何回・どのような報告をするのかを、契約前に文字で残しておきましょう。
ここでは、契約前に確認したい3つの項目を整理します。
更新作業の担当範囲
最初に決めるのは、どの作業を制作会社が引き受け、どこから自社でやるかの線引きです。文章の差し替え、写真の入れ替え、ページの追加では、必要な手間がまったく違います。
月額に含まれるのは軽微な修正までで、ページの追加は別料金になる例が一般的です。更新の回数と自社で編集できるかどうかは、プランごとに分かれるのが通常です。
月1回の更新で自社編集ができないプランもあれば、無制限に更新でき自社でも編集できるプランもあります。「制作会社に丸投げできる」と考えて契約すると、想定と違う対応になります。
自社で直したい部分があるなら、編集画面を渡してもらえるプランを選びましょう。
報告の頻度と内容
運用を任せる場合は、報告の頻度と内容を決めておきましょう。月1回の報告があれば、次の1か月で何をするかを一緒に決められます。
報告書に載せてもらう項目は、契約前に指定できます。依頼したい項目は、次のとおりです。
- 検索からの訪問数
- 問い合わせの件数
- その月に実施した作業
- 翌月に予定する作業
この4項目があれば、費用に見合う動きがあったかを毎月確かめられます。反対に、アクセス数の数字だけが並ぶ報告書では、何をした結果なのかがわかりません。
報告が3か月に1回でも回る商売もありますが、公開から半年は月1回が目安です。報告の場を対面にするか書面にするかも、あらかじめ決めておきましょう。
契約期間と解約の条件
契約期間と解約の条件は、運用を任せる前に確認しましょう。最低契約期間が設定されている場合、途中でやめると残り期間分の支払いが必要になる例があります。
自動更新の有無と、解約を申し出る期限も見る項目です。解約したあとにサイトのデータをどう扱うかは、契約書で見落とされる代表的な部分です。
サーバーごと制作会社が管理している場合、解約と同時にサイトが見られなくなる場合があります。ドメインの名義が制作会社のままだと、URLごと失う結果になります。
データの引き渡しに応じてもらえるか、費用がかかるかを先に聞きましょう。
関連記事:ホームページサブスクと買い切り型の違いとは?費用や選び方を解説
Web制作のマーケティング費用の内訳
費用は制作費だけで判断できません。公開後の月額や広告費まで足して、1年分でいくらになるかを見ましょう。
なお、Web制作の費用に公的な統計はないため、ここで示す金額は目安として扱います。
ここでは、内訳を3つに分けて整理します。
制作費に含まれる集客の作業
制作費の中に、集客のための作業がどれだけ入っているかは会社ごとに異なります。構成の設計や原稿の作成まで含む会社と、デザインとコーディングだけの会社では、同じ金額でも中身は別物です。
原稿を発注側で用意する契約なら、社内の手間か外注費が発生します。見積書を比較するときは、金額の前に含まれる作業を並べましょう。
制作物の著作権をどちらがもつかも、料金に関わる項目です。中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)では、譲渡の対価を考慮せずに一方的に低い代金を決める行為が買いたたきとして扱われます。
ただし、自社の宣伝に使うホームページの外注は、公正取引委員会のテキストで自家使用の情報成果物と整理されており、通常はこの法律の対象になりません。法律を当てにせず、著作権の扱いと料金は契約書で取り決めましょう。
関連記事:格安ホームページ制作はなぜ安い?相場から失敗しない選び方まで解説
公開後の運用にかかる月額
公開後にかかる費用は、契約のしかたで大きく変わります。サーバーとドメインを自社で契約すれば月数百円から数千円、管理まで任せると月1万円前後が目安です。
記事の作成まで頼む場合は、1本あたり1〜5万円程度が目安です。構成の設計や取材まで含むと5万円前後になります。毎月の更新や修正まで含むサブスク型では、初期費用をかけずに月額だけで始められるプランもあります。
『レノワード企画』のサブスク型ホームページ制作は、初期費用0円・月額3,850円からのプランです。月額に何回の更新が含まれるか、原稿は誰が書くのかで、同じ月額でも作業量に差が出ます。
金額の比較は、含まれる作業をそろえてから始めましょう。見積書に月額の内訳がなければ、提示を求めましょう。
広告の出稿に必要な予算
広告を使う場合は、出稿費と運用手数料を分けて考えましょう。検索結果に出すリスティング広告では、月20〜50万円程度の出稿費を想定する例が一般的です。
SNS広告は月数万円から始められるため、小さく試したい場合の入り口です。代行を頼む場合の運用手数料は、広告費の1〜2割が目安で、2割前後に置く代理店が多くあります。少額の出稿では最低手数料が決まっている場合が多く、負担の割合はこれより高くなります。
広告は止めた月から流入も止まるため、続ける前提の予算組みが必要です。検索対策は成果が出るまで時間がかかる代わりに、公開したページが残り続けます。
短期で反応がほしいなら広告、時間をかけて資産にしたいなら検索対策と、目的で選び分けましょう。
関連記事:Web誘導の方法7選|SEO・SNS・広告の使い分けを解説
Web制作のマーケティングを1社に任せる判断
制作と集客を1社にまとめるか、分けて頼むかは、発注前に迷う分かれ道です。どちらが正解と決まってはおらず、社内の体制と予算で答えが変わります。
決め方を先にもっておくと、複数社から提案を受けても迷いが減ります。
ここでは、3つの状況に分けて判断の軸を示しましょう。
1社にまとめたほうがよい場合
社内にWebの担当者がいない場合は、1社にまとめたほうが進みます。制作と集客を別々に頼むと、2社への説明と調整が発注側の仕事として残る点に注意が必要です。
打ち合わせの回数も倍になり、通常の業務をもつ経営者には負担が大きくなります。1社にまとめると、サイトの設計と公開後の改善が同じ担当者の頭の中でつながります。
責任の所在がはっきりする点も、1社にまとめる利点です。問い合わせが増えない場面で、制作と集客のどちらに原因があるかを押し付け合われずに済みます。
制作と集客の両方に実績がある会社かどうかは、事例の成果を聞いて判断しましょう。
制作と集客を分けたほうがよい場合
制作会社の集客の実力に疑問が残る場合は、分けて頼む選択肢があります。デザインの評価は高いのに、成果の数字が出てこない会社が候補に残った場面が該当します。
サイトの制作はその会社に頼み、記事や広告は別の会社へ回す進め方です。分ける場合は、2社の間に立って情報を渡す役割を、発注側が引き受ける前提になります。
アクセス解析の共有や改善案の伝達が止まると、どちらの成果も出ないままです。集客側を、従業員を雇わずに一人で活動している個人へ頼む場合は、発注する側に取引条件を示す義務が生じます。
フリーランス法では、業務の内容や報酬額、支払期日を書面や電子メールで直ちに示すよう定めています。この義務は、発注する側の規模を問いません。
関連記事:集客コンサルティングは意味ない?失敗しない選び方と費用対効果を解説
社内に担当者を置ける場合
Webを担当できる人が社内にいる場合は、外注する範囲を狭められます。記事の下書きや写真の準備を社内でもてば、外注費を抑えられる点が利点です。
ただし、担当者が本業と兼任している場合、繁忙期を境に更新が止まってしまう例も出てきます。続けられるかどうかは、月に何時間を割けるかで判断しましょう。
月5時間しか取れないなら、記事の作成は外注し、写真と情報の提供だけを社内で担当する分け方が現実的です。編集画面を触れるプランを選び、営業時間や料金の変更だけを自社で直せる状態にしておくと、細かな依頼が減ります。
社内で回せる時間を先に数えてから、外注する範囲を決めましょう。
低予算でWeb制作のマーケティングを始める手順
予算が限られていても、できる作業はあります。大きな投資を一度にせず、効果を確かめながら広げる進め方が現実的です。
低予算のときほど、対象を広げすぎないほうが結果につながります。全国の見込み客ではなく、通える範囲のお客さまから考えましょう。
ここでは、最初に取り組む2つの手順を紹介します。
集客したい相手を1つに絞る
最初にやるのは、来てほしいお客さまを1つに絞る作業です。予算が限られている状態で全方位に発信すると、どの層にも届かない内容になります。
工務店なら「築20年前後の戸建てに住む、水回りの改修を考えている世帯」のように、条件まで下ろしましょう。相手が決まれば、載せるべき事例も、書くべき記事の題材も自然に決まります。
制作会社との打ち合わせでも、この1文が最初に伝わるかどうかで提案の精度は別物です。絞ると取りこぼすと感じる場合もありますが、絞ったページのほうが該当する人には強く届きます。
対象を広げるのは、反応が出てからでも遅くないでしょう。
更新できるページから増やす
次の手順は、自社で更新できるページを増やす作業です。施工事例やお客さまの声なら、写真と短い文章だけでも1ページ分の中身になります。
お客さまの声は、実際にいただいた内容をそのまま載せましょう。自社で作った体験談を第三者の声として出すと、景品表示法のステルスマーケティング規制に触れ、責任は掲載した側に生じます。
費用をかけずに増やせるのは、社内にしかない情報を扱うページです。現場の写真や作業の手順は、外注では書けません。
更新が数年止まったサイトは、営業しているのか不安を与えます。月に1本でも構わないため、更新の担当と締切を決めましょう。
書く時間が取れなくなったら、記事の作成を外注へ切り替える判断もできます。小さく続けたページの積み重ねが、広告費をかけずに人を集める土台になります。
Web制作のマーケティングでよくある質問
発注を検討する段階では、作り直すべきかどうかや、成果が出るまでの期間で判断に迷います。いずれも、いまのサイトの状態によって答えが変わる質問です。
判断の目安をもっておくと、社内での説明も進みます。
最後に、相談の場でよく出る2つの質問にお答えします。
今のホームページのままでも集客できる?
いまのサイトのままでも、集客できる場合はあります。判断の分かれ目は、更新できる仕組みがサイトに備わっているかどうかです。
記事やお知らせを自社で追加できるなら、中身を足していく進め方で反応を確かめられます。反対に、1ページだけの構成で更新の手段がない場合は、作り直したほうが早く進みます。
スマホで表示が崩れる、読み込みに時間がかかる状態も、作り直しの判断材料です。まずは自社のサイトをスマホで開き、料金と問い合わせ先にすぐたどり着けるかを試しましょう。
たどり着けない場合は、いまの構成のまま記事を足しても件数は伸びません。制作会社に相談すれば、作り直しと部分改修のどちらが安く済むかを見積もってもらえるでしょう。
成果が出るまでどのくらいかかる?
施策によって、成果が出るまでの時間は変わります。広告は入稿後の審査を通れば配信が始まり、反応もその日のうちに数字へ表れます。Google広告の審査はほとんどの場合1営業日以内に終わるため、配信の開始は入稿の翌営業日を見込んでおきましょう。
一方で、検索対策は反応が出るまでに時間がかかります。Google検索セントラルは、変更が検索結果へ反映されるまで数時間で済む場合もあれば数か月かかる場合もあると説明しています。
短くても数週間は待って判断するのが現実的です。半年から1年の単位で見る前提を、社内でも先に共有しておきましょう。
3か月で見切ると、伸び始める前に止めてしまう場合があります。途中経過は、問い合わせ件数と検索からの訪問数を毎月記録して追いましょう。
Web制作のマーケティングについて解説しました
Web制作にマーケティングを組み込むかどうかは、公開後に問い合わせが増えるかを大きく左右します。制作会社に頼める範囲は会社ごとに違うため、提案書に集客の目標と測定方法が書かれているか、公開後の運用メニューがあるかを見て判断しましょう。
まず手元の提案書を開き、目標の数字と測る手段の記載を探しましょう。次の商談では、公開後の担当者と作業頻度、成果が出なかったときの対応を質問し、回答の差を並べて比べます。
費用は制作費と月額、広告費を1年分で足し、社内で割ける時間と合わせて依頼形態を決めます。判断に迷う部分があれば、いまのサイトの状態を添えて『レノワード企画』へご相談ください。
参考サイト

