新規は毎月入るのに翌月の売上が読めない、ホットペッパービューティーの掲載料が重くて利益が残らない、と悩んでいませんか?美容室の集客で行き詰まる原因は、施策の数ではなく着手する順番です。
この記事では、集客が難しい理由と着手の順番を整理したうえで、全12施策を費用の低い順に紹介します。ホームページが担う役割、ポータルサイトへの依存度を下げる手順、リピートにつなげる方法も合わせて解説します。
最後まで読めば、自店がいま手を付けるべき施策と必要な費用の目安を、ご自身の判断で決められるでしょう。
※本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。
美容室の集客が難しい理由
美容室の集客がうまくいかない背景には、店舗数の増加やポータルサイトへの依存、再来店の少なさといった構造的な事情があります。原因を取り違えると、効果の出ない施策に時間と費用を使い続けてしまいます。
ここで整理するのは、集客が難しくなる代表的な3つの理由と、打ち手を選ぶ前に押さえたい前提です。
商圏に競合が密集しているから
美容室の集客が難しい理由の一つは、店舗数の多さです。厚生労働省の衛生行政報告例によると、令和6年度末の美容所(美容室)は全国で277,752施設あり、前年度から3,682施設(1.3%)増えました。
同じ駅前や住宅街に何軒も並ぶ状況では、価格やメニューが似ているだけでは選ぶ理由が生まれません。お客様が探しているのは「近いから」「安いから」ではなく「この店に行きたい」と思える理由です。
経営の体力にも影響が出ています。帝国データバンクの調査では、2025年の美容室の倒産は235件で過去最多となり、うち設立から10年未満が49.0%を占めました(負債1,000万円以上の法的整理を集計した数字)。
ポータルサイトに依存しているから
2つ目の理由は、新規客の入口をポータルサイトに預けたままにしている状態です。掲載していれば予約は入りますが、掲載料は席が埋まった月も埋まらない月も毎月かかります。ホットペッパービューティーの掲載料金は公式サイトで公開されておらず、エリアやプランによって変わるため、同じ商圏の他店がいくら払っているかは外からは見えません。
掲載順位やプラン内容の改定で売上が動く点も負担になります。ポータル経由の予約だけで席が埋まっている状態は、集客の主導権を自店の外に置いているのと同じです。掲載そのものを否定する話ではなく、依存度が高いままでは利益率を自店で調整できなくなります。
新規客が再来店していないから
3つ目の理由は、来た人が2回目に戻ってこない状態です。新規を集め続けても再来店がなければ、毎月同じ人数を新しく集め直さないと売上を維持できません。
新規獲得は既存客の維持より手間がかかるとされる経験則はありますが、美容室固有のデータとして確かめられた数字ではありません。数値を鵜呑みにせず、自店の再来店率を実際に数えるところから始めましょう。
日本政策金融公庫の景気動向調査(2026年4〜6月期)では、生活衛生関係営業の経営上の問題点として「顧客数の減少」が40.6%で2番目に挙がっています。同調査の美容業の声にも「円安や物価高騰の影響で消費者の節約意識が高まり、来店間隔が伸びたことから売上は減少している」(山梨県)との記述があり、来店間隔が伸びていると感じている経営者は少なくありません。
美容室の集客は何から始める?
集客の施策は数が多く、すべてを同時に進めるのは現実的ではありません。限られた時間と予算で成果を出すには、費用のかからないものから順に着手し、効果を確かめながら投資へ進む流れが向いています。
この記事では全12施策を費用の低い順に紹介します。着手の判断軸になるのは、次の4つのステップです。
自店の強みと客層を言葉にする
最初に取り組むのは、自店が誰に何を提供している店なのかを言葉にする作業です。ここが曖昧なままだと、どの施策を選んでもメッセージがぼやけて伝わりません。
書き出す項目は、次の4つに絞ると迷いません。
- 得意な施術と客層
- 通いやすい立地や時間帯
- 価格帯と滞在時間
- 他店にない設備や資格
「30代の白髪ぼかしが得意」「土曜の夜も予約できる」まで書き出せると、Googleビジネスプロフィールの説明文やInstagramの投稿文にそのまま使い回せます。面貸しで働く美容師は、店舗の設備や立地ではなく、ご自身の技術と指名客の特徴に絞って書き出しましょう。
無料でできる施策から着手する
次に進めるのは、費用がかからない施策です。Googleビジネスプロフィールの整備・口コミの依頼・Instagramでの発信・次回予約の提案・空き枠の当日告知の5つが該当し、いずれも登録料や広告費なしで始められます。
無料の施策で先に土台を作っておくと、あとで広告を出したときの反応も上がります。広告を見て店名を検索した人が、情報の薄いプロフィールや更新の止まった投稿にたどり着けば、そこで離脱してしまうでしょう。
営業後の1〜2時間しか使えない状況なら、1週間に1つずつ手を付ける進め方で十分です。5つすべてを完璧に整えるより、写真を差し替える、営業時間を直すといった小さな更新を続ける姿勢が結果につながります。
低コストの施策を積み上げる
無料の施策が回り始めたら、1つあたり月数千円から1万円前後の費用で効果を伸ばせる施策へ進みます。LINE公式アカウントでの再来店促進、紹介カード、施術写真の質の向上、自社ホームページからの予約受付が該当します。
この段階の判断基準は、支出が売上に戻ってくる筋道が見えるかどうかです。たとえば、LINE公式アカウントは無料プランでも月200通まで配信でき、常連客20人に月1回連絡する使い方なら費用は発生しません。
一度に4つ全部を始める必要はありません。再来店に課題があるならLINE公式アカウント、紹介が多いなら紹介カードのように、自店の弱いところから1つ選びましょう。
効果を確かめて広告に投じる
最後の段階が、広告費をかける施策です。ポータルサイトの掲載枠の強化、SNS広告、チラシのポスティングは支出が先に立つため、無料・低コストの施策で反応を測ったあとに検討します。
判断の材料になるのは、次の数字です。
- 月間の新規来店数
- 新規客の再来店率
- 経路別の予約件数
- 1人あたりの客単価
広告は集客が足りないから出すのではなく、この経路なら回収できるとわかってから出しましょう。開業直後で数字が溜まっていない場合は、開業資金に組み込んだ広告宣伝費の範囲内に収め、使い切る前に反応を確かめる進め方が安全です。
予約システムやレジの履歴に経路が残っていれば、さかのぼって数えられます。残っていない場合は、翌月から予約経路ごとに数え始めましょう。
関連記事:美容室の開業資金はいくら?相場・内訳から調達方法まで徹底解説
無料でできる美容室の集客方法
ここからは、費用をかけずに始められる5つの施策を紹介します。登録料も広告費も不要で、一人サロンや面貸しで働く美容師でも取り組める内容です。
Googleビジネスプロフィールを整える
Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップに店舗情報を無料で表示できるツールです。公式ヘルプにも「ビジネス プロフィールは無料でご利用いただけます」と明記されています。
まず必要になるのが、オーナー確認です。電話またはSMS・メール・ライブビデオ通話・郵送のハガキ・動画の録画などがあり、自社サイトがあればSearch Consoleでの確認が出ることもあります。方法はGoogleが自動で決めるため店側では選べず、ハガキは一部のビジネスに限られます。
登録が済んだら、営業時間・定休日・メニュー・料金・写真まで空欄を埋めましょう。代行業者が上位表示を約束する営業には気をつけましょう。公式ヘルプも、サードパーティが順位を約束したり操作したりはできないと明記しています。
関連記事:MEO対策の相場は月額いくら?回収ラインと料金体系の違いを解説
施術後に口コミ投稿を依頼する
口コミは、来店を迷っている人が最後に見る情報です。Google公式は、口コミ用のリンクやQRコードを共有して投稿を促す方法を推奨しています。
ただし、口コミの投稿や否定的な口コミの削除と引き換えに割引や無料サービスを提供する行為は、ポリシー違反です。「口コミを書いてくれたら次回500円引き」のような案内は、インセンティブの提供として禁じられています。広告だと明かさない口コミの投稿は、景品表示法のステルスマーケティング規制の対象にもなります。
スタッフや関係者が自店に投稿する行為も、利益相反にあたるため認められません。届いた口コミには丁寧かつ簡潔に、速やかに返信しましょう。低い評価にも個人攻撃を避けて事実を説明すれば、読んでいる人には誠実な店として伝わります。
関連記事:Googleのクチコミ|増やす・返信・低評価対応を解説
Instagramで施術事例を発信する
Instagramは、施術後のスタイルを写真で見せられるため美容室に適した媒体です。令和6年度の総務省調査では全年代の利用率が52.6%で、20代78.0%・30代70.5%・40代67.0%と、美容室の主要な客層と重なります。
投稿は、中身の型を決めると続きます。ビフォーアフターやカラーの説明、自宅での再現方法を順に回すだけでも、見た人に仕上がりが伝わるでしょう。
プロフィールにはエリア名・得意な施術・予約方法を書き、予約ページのリンクを必ず置きましょう。投稿を見て「行きたい」と思った人が、予約先を探す途中で離脱するのを防げます。女性の利用率57.5%が男性の47.6%を上回る点も、発信内容を考えるときの材料になります。
会計時に次回予約を提案する
再来店を増やすうえで、費用がまったくかからないのが会計時の次回予約です。帰り際の一言で次の来店日が決まれば、あとから連絡して呼び戻す手間もなくなります。
伝え方のコツは、日付を店側から示す点です。「次は6週間後くらいですね」と目安を伝え、候補日を2つ挙げて選んでもらう流れです。
白紙のカレンダーを見せて「いつにしますか」と聞くより、こちらから候補を出したほうが決まりやすくなります。予定が読めない人には、日程変更ができる点を先に伝えるのが有効です。断られた場合も、次回の目安時期を共有しておけば、あとから連絡する糸口が残ります。
空き枠をSNSで当日告知する
平日や雨の日にできた空き枠は、そのまま放置すると売上がゼロのまま終わります。当日中に埋める手段として使えるのが、InstagramのストーリーズやLINE公式アカウントでの告知です。
告知には、時間・空いている枠数・所要時間・予約方法を短く書きます。「本日14時から2枠、カット+カラーOK。DMかお電話でどうぞ」まで書けば、見た人がすぐ判断できます。
当日割引を毎回付ける運用は避けましょう。繰り返すと、通常料金で予約している常連客との差が生まれ、値引き待ちの人が増えます。割引に頼らず、席が空いている事実と対応できる施術内容を伝えるだけでも予約は入ります。
低コストな美容室の集客方法
無料の施策で土台が整ったら、月数千円から始められる4つの施策へ進みます。少額でも支出が発生するため、効果を測れる状態で1つずつ増やすのが安全です。
LINE公式アカウントで再来店を促す
LINE公式アカウントは、再来店のきっかけを直接届けられる連絡手段です。総務省の調査ではLINEの利用率が全年代で91.1%、60代でも同じ水準に達しており、年齢を問わず届きます。
無料のコミュニケーションプランでは、月200通まで配信できます。ライトプランは月額5,000円(税別)で5,000通、スタンダードプランは月額15,000円(税別)で30,000通の配信が可能で、初期費用はかかりません。
常連客が数十人の段階なら無料プランで足り、配信数が増えてから有料プランへ移る流れで十分です。追加メッセージの料金は2026年10月1日に改定が予定されており、影響を受けるのはスタンダードプランです。大量配信を考えるなら、公式サイトで改定後の内容を見ておきましょう。
紹介カードで口コミを広げる
紹介カードは、既存客が友人に店を伝えるときの手渡し材料です。名刺サイズなら印刷費は100枚あたり数千円以内で用意でき、満足度の高い常連客に渡すだけで運用が始まります。
渡すタイミングは会計時に固定し「よかったら周りの方にどうぞ」と一言添えれば足ります。営業のような説明は不要です。
紹介特典を付ける場合は、景品表示法の景品規制も押さえましょう。自店で使える割引券は、正常な商慣習に照らして適当と認められるものなら規制の対象外です。
一方で「カット1回無料」のように特定のサービスとの引き換えにしか使えない券は、景品類として扱われます。購入者や来店者にもれなく渡す総付景品の上限は、取引の価額が1,000円未満なら200円、1,000円以上なら取引の価額の10分の2までです。
施術写真の質を上げて指名を増やす
写真は、来店前の判断材料として最も見られる情報です。同じ仕上がりでも、暗い店内でスマートフォンを構えて撮った写真と、光を整えて撮った写真では伝わる印象が変わります。
必要な投資は大きくありません。撮影用のライト、無地の背景布、三脚は、いずれも数千円台から購入できます。
撮る場所と角度を固定すると、投稿が並んだときに統一感が出て「この店の作風」として伝わります。正面・斜め・後ろの3カットを毎回撮る、髪が濡れた状態では撮らない、といったルールを決めておけば、スタッフが増えても仕上がりの質はそろうでしょう。写真はGoogleビジネスプロフィール・Instagram・ホームページで使い回せるため、1回の手間が3か所に効きます。
自社ホームページで直予約を受ける
自店のサイトから直接入る予約を、ここでは直予約と呼びます。ポータルサイトを経由しないため、外部の媒体に払う費用が発生しません。
費用は依頼先によって幅があります。月額制のサービスなら初期費用0円・月額数千円から始められ、制作会社に依頼する場合は数万円から100万円を超える規模まで開きます。
ホームページで最低限そろえたいのは、料金・メニュー・スタッフ・アクセス・予約ボタンです。予約ボタンは全ページから押せる位置に置き、電話が苦手な人でも進めるようフォームやLINEからの予約も用意しましょう。
広告費をかける美容室の集客方法
無料と低コストの施策で反応を確かめたら、費用をかけて認知を広げる段階に入ります。ここで紹介する3つは支出が先に立つため、回収できる見込みを立ててから使う施策です。
開業時の広告宣伝費は10〜40万円ほどが目安とされ、ロゴやショップカードの作成、ポータルサイトへの掲載、ホームページ制作までを含みます。掲載やWeb広告の運用まで見込む場合は、50万円以上を用意する例もあります。
ポータルサイトの掲載枠を強化する
ポータルサイトは、美容室を探している人がすでに集まっている場所です。自店を知らない層に届くため、開業直後や移転直後で認知がない時期に向いています。
ホットペッパービューティーの掲載料金は公式サイトで公開されておらず、希望のエリアやプランによって異なるため、問い合わせが前提です。申し込みから掲載までは、申し込み・打ち合わせ・確認掲載の3段階で進みます。
強化するかどうかは、経路別の予約件数と客単価で決めましょう。掲載枠を上げた月に新規が何人増え、そのうち何人が2回目に来たかを数えれば、支出に見合うかを判断できます。増えた新規が一度きりで終わるなら、掲載枠より先に再来店の仕組みを整える順番です。
SNS広告を近隣エリアに配信する
SNS広告は、配信するエリアや年齢層を絞って表示できる広告です。媒体によっては半径1キロ単位で絞り込めるため、商圏の外に費用が流れにくいのが美容室に向く理由です。
素材は、すでに投稿している施術写真をそのまま使えます。新しく撮影する必要がないため、無料の施策でInstagramの投稿を溜めてきた店ほど、広告に切り替えるときの負担が軽くなります。
始めるときは、少額で期間を区切って試しましょう。1週間ごとに表示回数・クリック数・予約件数を確認し、反応がない素材は差し替えます。予約ページや予約ボタンが整っていない状態で配信すると、費用をかけて集めた関心がそのまま消えるため、受け皿を先に用意しておきましょう。
チラシのポスティングで認知を広げる
チラシのポスティングは、インターネットを使わない層に届く手段です。商圏内の住宅に絞れるため、来店できる距離の人だけに届きます。
注意が必要なのは、割引や特典の書き方です。景品表示法は、実際より著しく有利だと誤認させる表示を有利誤認、著しく優良だと示す表示を優良誤認として禁じています。
印刷費や配布費が対象になり得るのが、小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)です。第20回は補助率2/3・補助上限50万円で、広報費で申請できる補助金額は30万円(税込)が上限です。
広報費だけでは申請できません。対象は交付決定日以降の経費のため、先に刷って配ったチラシは含まれません。申請受付は2026年11月5日から12月15日までで採択審査もあるため、最新の要件を公式サイトで確認しましょう。
美容室の集客でホームページが担う役割
ポータルサイトやSNSで関心をもった人は、最後に店の名前で検索して確かめようとします。そのときに情報がそろっていなければ、せっかく生まれた関心はそこで途切れてしまいます。
ポータルサイトとの使い分け
ポータルサイトとホームページは、役割が異なります。ポータルサイトは自店を知らない人に見つけてもらう入口で、ホームページは自店に興味をもった人が判断する場所です。
入口を広げる役割はポータルサイトやSNSに任せ、来店を決めてもらう役割は自店のサイトに担わせる分担が現実的です。ポータルサイト経由で来た人が2回目からはホームページやLINE公式アカウントから予約するようになれば、ポータルサイトへの支払いは積み上がりません。
判断は掲載の有無ではなく、比率で考えましょう。開業直後はポータルサイト中心でも問題はなく、来店客が増えるにつれて直予約の比率を上げていく進め方が向いています。ホームページを持たない状態では、この切り替え自体ができません。
関連記事:美容室にホームページは必要?メリットから作り方・費用まで解説
SNSから予約へつなぐ受け皿
Instagramの投稿を見て「行きたい」と思った人は、そのまま予約できる場所を探します。プロフィールのリンクが予約ページにつながっていなければ、検索し直す途中で気持ちが冷めてしまうでしょう。
ホームページに置きたいのは、料金・メニュー・スタッフの人柄・アクセス・予約ボタンです。なかでも初回の不安を消す情報、たとえば所要時間・駐車場の有無・キャンセルの扱いは、SNSでは伝えきれない部分です。
24時間予約を受け付けられる点も、営業中に電話へ出られない一人サロンには効きます。SNSは投稿が流れて消えますが、ホームページの情報は残り続けるため、検索から来た人にも同じ説明を届けられます。
制作費用の目安
ホームページの制作費は、依頼先と規模で大きく変わります。自作なら初期費用0〜数万円・月額5,000〜1万円程度、月額制のサービスなら月額数千円から始められます。
制作会社に依頼する場合は、テンプレート型が10〜50万円、オリジナル制作が50〜100万円、本格的なものは100万円以上が目安です。公開後もサーバー・ドメイン代が月1,000〜数千円、保守費が月5,000〜3万円ほどかかるため、初期費用だけで判断しないようにしましょう。
制作費も小規模事業者持続化補助金の対象になり得ます。ウェブサイト関連費で申請できる補助金額は30万円(税込)が上限で、この経費だけでは申請できません。制作費が50万円(税抜)以上になると処分制限財産に該当し、通常は取得日から5年間の処分制限がかかります。
関連記事:格安ホームページ制作はなぜ安い?相場から失敗しない選び方まで解説
美容室の集客でポータル依存を下げる手順
ここまで紹介した掲載枠の強化と、ここからの内容は矛盾しません。ポータルサイトの掲載をやめる話ではなく、掲載で来てくれた人を自店の資産に変えていく段階の話です。
依存度を下げる流れは、測る・移す・下げるの3段階に分かれます。順に見ていきましょう。
直予約の比率を毎月記録する
最初に取り組むのは、現状を数字で押さえる作業です。予約経路をポータルサイト・ホームページ・電話・LINE公式アカウント・紹介に分け、月ごとの件数を記録します。
記録するのは件数だけでなく、経路別の客単価と再来店率も合わせて見ましょう。ポータルサイト経由の件数が多くても、単価が低く再来店につながっていなければ、依存を下げる余地は大きくなります。
記録に専用のツールは要りません。予約管理の画面から月末に数え、スプレッドシートへ書き写す作業で足ります。
3か月続ければ季節変動も見分けられます。数字がないまま掲載プランを触ると、売上が落ちた原因をあとから説明できません。
常連客をLINEへ誘導する
比率がわかったら、次は連絡経路を自店側へ移します。ポータルサイト経由で来た人も、2回目以降は自店から直接連絡できる状態にしておくのが目的です。
会計時にLINE公式アカウントのQRコードを見せて「次回の予約はこちらからどうぞ」と伝えるだけで、経路は自然に移っていきます。登録を強く勧めず、次回予約の候補日を送れる利点を伝えるだけで十分です。
メールやSMSで一斉に送る場合は、同意を得た相手にだけ送る前提を守りましょう。連絡先を集めた経緯があいまいなまま配信すると、店の信頼を損ないます。移し替えは一度で終わらせず、来店のたびに少しずつ進めましょう。
掲載プランを段階的に下げる
直予約の比率が上がってきたら、掲載プランの見直しに進みます。ここで避けたいのは、いきなり掲載をやめる判断です。
まずは上位のプランから一段下げ、翌月の新規来店数と直予約の件数を比較しましょう。新規が減った分を直予約が補えているなら、次の段階へ進めます。補えていないなら元のプランへ戻し、無料と低コストの施策を先に強化する順番です。
季節による変動も考える必要があります。繁忙期と閑散期では新規の入り方が違うため、判断は前年の同じ月と比較するのが安全です。掲載を続けながら依存度だけを下げていけば、売上を落とさずに利益率を上げられます。
美容室の集客をリピートにつなげる方法
新規を集める施策と、来た人がもう一度来る施策は別ものです。同じ人数を集め続けるより、来た人の半分が戻ってくる状態を作るほうが、月の売上は安定します。
ここでは、再来店を仕組みに変える3つの方法を解説します。
初回来店時に次回の提案を型にする
初回の来店は、次につながるかどうかが決まる場面です。担当者の感覚に任せると、忙しい日には提案が飛んでしまいます。
型にする項目は、次の3つです。
- 次回の目安時期を伝える
- 自宅でのケア方法を1つ渡す
- 予約方法を口頭でも案内する
「3か月後だと色が抜けるので、6週間後にお越しいただくときれいに保てます」のように、理由と時期をセットで伝えると納得感が生まれます。スタッフが複数いる場合は、この3つを紙にして手元に置くだけで対応がそろいます。
お客様へ渡す紙も用意しておくと確実です。次回の目安時期と使っているケア商品の名前を書いたメモを渡せば、帰宅後も内容が残ります。
施術履歴を記録して次回に活かす
再来店の質を上げるのは、前回の記録です。使った薬剤やカラーの配合・仕上げの好み・会話で出た予定まで残しておけば、次回の提案に前回の続きを載せられます。
「前回より少し明るくしたいとおっしゃっていましたね」と切り出せる状態は、他店には作れない差になります。記録がなければ毎回ゼロから聞き直すため、常連客ほど物足りなさを感じるでしょう。
記録は紙のカルテでも予約システムのメモ欄でも構いません。大切なのは、担当が変わっても読める書式でそろえる点です。項目を決めずに自由記述にすると、書く人によって粒度が変わり、あとから使えません。
再来店の間隔に合わせて連絡する
連絡は、一斉配信より個別の時期に合わせたほうが響きます。髪型や施術内容で変わりますが、カットなら1〜2か月、カラーなら根元が気になる4〜6週間のように、施術ごとの目安から次の連絡日を決めましょう。
前回の来店日から目安の期間が過ぎた人だけに連絡すれば、配信数を抑えながら反応率を上げられます。LINE公式アカウントの無料プランは月200通までのため、対象を絞る運用は費用の面でも有効です。
内容は割引の案内に寄せすぎないほうが長く続きます。「そろそろ根元が気になる時期ですね」と時期の確認から入り、空いている枠を2つ添える程度で十分です。文面は3行程度に収め、予約ページのリンクを最後に置くと迷わせません。
美容室の集客でよくある質問
施策を選ぶ段階では、店の規模の違いや数字の見方で迷う場面が出てきます。判断を誤ると、かけた時間も費用も戻ってきません。
最後に、相談でよく出る3つの疑問にお答えします。
一人サロンでも集客はできる?
一人サロンでも集客は可能です。無料でできる5つの施策は、いずれも人手ではなく手間の配分で回せます。
ただし、施術中は手が離せないため、投稿や連絡をまとめて処理する時間を決めておく必要があります。週に1度、休業日の1時間で1週間分の投稿を用意する進め方なら、営業に支障は出ません。
規模が小さい店ほど有利な部分もあります。担当が変わらないため施術履歴の記録が正確に残り、常連客の好みを覚えて提案できる点は大型店には作りにくい強みです。面貸しで働く美容師も、店舗ではなくご自身の指名客を対象に同じ手順で回せます。
集客の効果はどの数字で判断する?
判断の軸になるのは、新規来店数と再来店率の2つです。新規だけを見ていると、集客できているのに売上が伸びない状態に気づけません。再来店率は、その月に来た新規客のうち次回も戻った人数の割合で数えます。
1か月だけの数字では、季節や天候の影響と区別できません。3か月以上続けて記録し、前年の同じ月と並べて確認しましょう。
施策ごとにかけた費用と時間も、数字の横に書き添えておくと判断材料になります。無料の施策なら作業時間を、広告なら支出額を並べれば、割に合っているかが見えます。数字が動いた月に何をしたかを残しておけば、効いた施策を次に再現できるでしょう。
値下げで新規を集めても大丈夫?
値下げは新規を集めやすい一方で、続けると経営を圧迫します。安さを理由に来た人は次回も価格で店を選ぶ傾向があるため、通常料金に戻した月は予約が止まりやすくなります。
初回限定の割引を使うなら、2回目につながる導線を必ずセットにしましょう。次回予約の提案、施術履歴の記録、LINE公式アカウントへの登録までを初回で終えておけば、割引なしでも戻ってくる可能性が上がります。
表示方法にも注意が必要です。基本価格を書かずに割引率だけを大きく見せると、景品表示法の有利誤認に当たるおそれがあります。割引に頼らず、施術内容や所要時間で選ばれる状態を目指すほうが、長い目で見て安定します。
美容室の集客について解説しました
美容室の集客は、費用のかからない施策から順に着手し、効果を確かめてから広告へ進む流れが基本です。無料でできる5つ、低コストの4つ、広告費をかける3つの計12施策から、自店に合うものを選びましょう。
まずは予約経路を数え、直予約の比率を把握するところから始めます。そのうえでGoogleビジネスプロフィールの整備と次回予約の提案を回し、余力が出たらLINE公式アカウントやホームページへ広げていきます。
ポータルサイトやSNSで集めた関心を受け止める場所がなければ、施策の効果は途中で止まってしまうでしょう。自社ホームページからの直予約を増やす方法で迷う場合は『レノワード企画』へご相談ください。
参考サイト

